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29.宿木
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「アンネースさま! 信じられないかもしれないけど聞いてほしいことがあるの」
アンネースは真剣な表情のフィオナをしばらく見つめた。
それから静かにうなずくと自室まで案内してくれた。
あの真珠色のカーテンの日当たりのいい部屋だ。
フィオナはアンネースの妹アイリーンの甥たちと知り合いなこと、おそらく彼女の夫は現在のシノムの祖父にあたることをつたえた。
不思議なことが起きていると。
アンネースは賢そうな青い目で荒唐無稽な話を笑いもせずに聴いてくれた。
同席したウリカのほうがかえって目を白黒させていた。
「そうなのね」
「信じてくださる?」
「もちろんよ」
彼女もまたフィオナの言葉をうたがわずに認めてくれる。
アンネースは言う。おかしなことがたまにあったと。
城に郵便配達がくるけれど、以前しらない男がきてシューベルグ姓のしらない女宛の手紙を置いていった。
名前を聞くとウリカがそれはフィオナの夫の母親の名だとおしえてくれた。
未来をいく次元から過去の次元へ間違い手紙が届けられたのだ。
それが現在城にくる物売りの息子の将来とは、アンネースは未だしらなかった。
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