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29.宿木
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「じゃあフィオナは私の夫の妻の一人じゃなく、私の孫のお嫁さんね」
「……貴女の……?」
アンネースは美しい青い目であかるい中庭を見た。
そこには婦人と子どもが遊んでいた。
黒髪の姫君がおそらくヘルミだ。子どもは男の子でその顔はシノムにそっくりだった。
祖父シノムと妻ヘルミには結局子どもは一人きりのはずだ。
彼がその子でアンネースの言葉が真実だとすれば、フィオナの子もまたアンネースの血の連なりの先にある。
「アンネース。もうすぐ貴女のひ孫も生まれるんです」
「まぁ! おめでとうフィオナ」
アンネースはフィオナを胸に迎えた。
優しい香りのする柔らかな胸で彼女は自分の義祖母にあたるのかとフィオナは考える。
宿木たる家族の連なりを感じた。
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