運命(フォルテゥナ)

ライラ

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第0話 「女神と魔王」

第0話 ⑥ 「女神と魔王」

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アテネは、サタンの元へ帰ってくる。

さっきの場所に、サタンがいないので、呼んだ。

「サタン  ~  !!  」

「おっ、アテネ  !  戻ったか  !  。リンネは、どうだった?!  ...  」

サタンが、建物の影になった所から出てきた。

「翼は無理だって言われたわ  ...  。でも、命は取りとめてくださったの  !  」

「そうか  !  よかったぁ  !!  ...  翼は戻らないのか  ?  」

「いいえ  !   パナケイア様はそう言ったけど  ...  、私は、子供の翼をなくしただけ、だと思うの   !   きっと10年後には、大人の翼に生え変わるわよ  !  」

サタンは、少し重たい表情を見せた。

「あぁ  !  そ  ー  だといいな  !  」

すると、リンネは、目を覚ました。
アテネとサタンの会話を聞いていたのだった。

「ぼく、翼、いらないよ  ?!  」

サタンは、目を覚まし、起き上がったリンネに一言。

「おぉ、リンネ  !   おはよう  !!  」

「おとうさん  …   まぶしくて、くるしい  !  …  。」

アテネは、それを聞き、慌てた。

「あら、大変  !   薄暗いところに  ...  、家に戻りましょう  !!  。....   !  。サタンは、大丈夫  ??  」

「すまない、実は、俺も限界だ  !  」

「おけ  !   家に帰ろ  !!  」

3人は、帰ろうとしたその時、遠くから声がした。

「待って  ー  !!   ねぇさ  ~  ん  !  」

アレスが、 近所の神 2人と天使 3人を連れて戻ってきた!!

「リンネくんの翼を破壊したのは、この子達だ  !  」

近所の神々、 天使たちは、

「ごめんなさい  !  わざとじゃないの  !!  」

しっかり謝る行動を見せたが、姿勢を低くして、ヒソヒソと小声で天使3人と神2人で話している。反省の心は、まず見えない。

ヒソヒソ声で話している。

「わ  ~  待って  !   魔王がいる」

「怖い  !   私、 殺されたくない  !  」

アレスは、天使3人と、神2人に土下座させて言った。

「わざと!やったんだって  !   リンネ君をガッチリとつかんで、逃げれなくしてね  !!  」

近所の神々、 天使たちは、悪く言われた為、全力否定した。
「ちっ  !  ちがいますよ  !!  アレス様  !!  」

「言い逃れは、出来ないよ  !   だって僕は、君たちの記憶を見せてもらったし、リンネ君の記憶も見た  !  ...  ...  。そして、なんと一致した  !!  」

正義を披露している気、満々のアレスのそばにリンネが歩き、近寄る。

「アレスにぃ  !  」

アレスはこの言葉で振り返る。すると、(ボカッ!)と結構強めに蹴られた。

「イテッ」

と、アレスは、叫び、こけた。

リンネは、アレスに向かって、

「アホ  !  ボケ  !!  カふ  !!!  」

と言った。

アレスは、驚く。

「えっ  ?  …  リンネくん  ?   今なんて  ?  」

「アレスは  !   アホ、ボケ、カふ  ー  」


「リンネ君  !   僕は、君のためにだね  !  ...  ...  。」

「アホ  !  ボケ  !!  カふー  !!!  」

その言葉に少し腹を立てたアレスは、リンネを捕まえようとする  !  それを交わしたリンネは、わんぱくに走り回り逃げる。

天使3人と、神2人は、アレスの目が外れた今だと思い、

「今のうちです  !!  」「逃げろ  ー  !!!!  」

と、急いで飛んで逃げていった。

アレスは、その逃げていく姿を見て、

「あっ  !  おい  !  君たち  !!  」

と、逃げた 近所の神々、天使たちを追いかけようと翼を広げ始めたアレス。それを阻止するかのようにリンネは、アレスの前に立ち、からかう!。

「アレスのオオカふ  ー  ー  」

「何だと  !   リンネ  !!  」

アレスは、リンネを追いかけた。
リンネは、笑いながら、アレスから逃げまくる。

その姿を見て、サタンとアテネは、微笑み、安心した。

サタンは、

「良かったよ  !  リンネが元気そうで  !!  」

と、目を少しうるっとさせながら言う。

アテネも、

「ほんとにね  ~  !」

と、ホッと安心した表情で言った。

そして、ふと、微笑ましい顔でアテネは、

「でも、アホ  !  ボケ  !   の次が、カふ になるなんて  ~  可愛いわね  ~  」

サタンも、アテネに寄り添い、微笑ましい顔になって、言う。

「ほんとだな  ~  !  可愛い  !!  」

アレスは、その会話を聞いて、リンネを追いかけながら、言った。

「誰だよ  !  そんな言葉教えたの  !!  」

アテネは、それに答える。

「いいじゃない  ?!  可愛いんだから  ~  、ね  ー  !  」

サタンもアテネに続き言う。

「ね  ー  !  」

アレスは、嘆いた。

「この  ~  !!!!  親バカども  !!  はよ帰れ  ー  !!!!!!  」

そう聞き、アレスをからかい、追いかけたり、逃げたりを楽しんでいたリンネは、ピタッと動きを止めて、

「そうさせてもらう  !!  」

と言った。

アテネは、そのリンネの言葉を聞き、笑って言った。

「あはは  ~  。それじゃあ、 帰りましょうか  !  」

リンネは、元気に返事をする。

「うん  !  」

アテネはリンネと手を繋ぎ、 真っ白で綺麗な翼を広げ、帰る。

アレスは、冗談だと思っていたので、帰ったアテネに聞く。

「えっ  !  ねぇ  ー  さ ー  ん  ?  帰るの  ?!  」

サタンも真っ黒で素敵な翼を広げ、 飛んで家の方へ帰って行った。

ミクロスの街のはずれで、1人、置き去りにされたアレスは、

「あ  ー  もう  !  あの、親バカども  ~   !  」

と、叫んだ。

「あ  ー  、  ...  仕事しよ。」

アレス、 翼を広げ、はばたいて行った!

                    【  第0話 「女神と魔王」 Finish  】
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