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恋のスパルタレッスン
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わたしに胸ぐらを掴まれ宙に浮いた白貫君は、足をバタつかせて抵抗した。
「に……逃げれない……」
「逃・げ・ら・れ・な・い ‼︎」
またもや「ら」を抜かして発せられた言葉を、彼をさらに高く持ち上げつつ訂正する。
「らぬくぅぅぅ~~~ん……」
白貫君は捨てられた子犬のような声を出している。
一目惚れした相手が、まさか最恐クラスの「ら抜き言葉使い」だったなんて……完全な誤算だった。
こうも「ら抜き言葉」を連発できるのは、もはや一種の才能なのかもしれない。
今日も朝から学校でいくつかの「ら抜き言葉」に出会った。その上、スマホの充電を忘れたために「ら」の頻出する曲を聞くことが出来ず、わたしの中の別人格が目覚めかけていたのだ。
そんな状況で白貫君の怒涛の「ら抜き」六連発はきつかった。ついにわたしの中に眠る別人格が目覚めてしまった。その人格とは、「ら抜き言葉」を絶対に受け入れられない人格だ。
この人格にわたしは「ら王」と名付けた。
しかし「ら王」が目覚めたと言っても完全にわたしと入れ替わるのではなく、「ら王」半分、本来のわたし半分という感じだ。
つまり、「ら抜き許すまじ」な凶暴性と、いつものわたしの冷静さが同居しているのである。なので記憶が無くなり混乱することはない。
わたしはやっと白貫君を解放した。白貫君はどすんと地面に落ちて座り込み、ぼう然としている。
「やっと降りれた……」
「降・り・ら・れ・る ‼︎」
すかさずわたしは訂正する。
「もう一度聞く。うぬは、これでもわたしと付き合う気があるか?」
白貫君は荒い息を整えてから答えた。
「うん、ららちゃんのルックスは完全に俺のタイプだから。走り出した俺の恋心は、もう抑えれない」
白貫君はわたしの事を、ナチュラルに下の名前で呼んだ。意外と軽い男なのかもしれない。
「お・さ・え・ら・れ・な・い ‼︎」
わたしは彼を無理やり立たせながら、また訂正した。
「ならば付き合うに当たって、うぬに言っておきたいことがある! 来い ‼︎」
白貫君の手を握り、走り出す。
「ど、どこ行くの ⁈ ちょっと待って……そんなに速く駆けれないよ ‼︎」
「駆・け・ら・れ・な・い‼︎」
構わず彼の手を引っぱり走り続けた。
……世界は「ら抜き」で満ちている。
わかってはいるのだ、言葉は時代と共に変化する。誤用とされていた言葉も、広く使われるようになるにつれ正しいものとされる場合もある。
「ら」を抜くくらい、別に目くじら立てて責める程の事でもないのだろう。それに、「ら抜き言葉」の使用により可能・受け身・尊敬の区別がつきやすくなるというメリットもあるらしい。
しかし、「理解する」のと「受け入れる」のとは同義ではない。
ら抜き言葉に異様に厳しい両親の元に生まれたわたしは、幼少の頃から「ら抜き言葉は悪だ」と徹底的に教育された。つい「ら」を抜こうものなら、物差しでふくらはぎを何度も叩かれたものだ。
その結果、わたしの体は「ら抜き言葉」を聞くと拒否反応を示す体質と成り果ててしまった。その言葉を聞くと体内のあらゆる部位でノルアドレナリンが迸り、動悸がして呼吸は乱れる。そして反応が最高潮に達すると、「ら王」が出現してしまう。
そんなわたしの救いは歌だった。特に「ら」の羅列を含んだ良質な音楽は、わたしにとって精神安定剤的な役割を果たした。
この事に気付いたのは五歳の時だ。保育園で「ら抜き言葉」を使った子を容赦無く責め立て泣かすので問題児扱いされ、わたしはほとほと困り果てていた。ままごとではいつもDV夫の役をやらされたものだ。
そんな時、たまたまテレビで世界名作劇場の再放送を観たのだった。
「フランダースの犬」のオープニングが耳に飛び込んできた瞬間、その軽やかな曲調とは対照的に、「ら抜き言葉」で弱ったわたしの精神は穏やかさを取り戻したのだ。
それ以来「ら」づくしの曲を上手く活用し自分をコントロールする事でなんとかやってきた。
わたしは全速力で白貫君を自宅へと導いた。両親は共働きだし、一人っ子なので家は無人だ。
玄関で靴を脱ぐのももどかしく、階段を駆け上がり自室へと転がり込む。白貫君は抵抗しても無駄だと悟ったのか、なされるがままだ。
ラジカセに駆け寄りまずはサザンオールスターズの「勝手にシンドバッド」を大音量で流した。この曲は怒涛の「ら」で始まるので、応急処置に適しているのだ。
ラジカセの前にうずくまり集中して聞いていると、「ら王」はやっと鎮静化してきた。
そして次の曲は、さだまさし大先生の「北の国から」。雄大な北の大地を思わせるさだまさし大先生の牧歌的な歌声は、わたしの脳内をα波で満たした。
その後、ダメ押しの「ナウシカレクイエム」で完全に「ら王」は眠りにつく……筈だった。
「うわぁ俺、女の子の部屋に入るの、初めてだ……」
振り返ると、白貫君は感無量、という様子でカーペットの上にあぐらをかきキョロキョロしている。
「こんなに早くららちゃんの部屋が見れるなんて。部活には出れなかったけど、もうどうでも良くなったよ」
天性の「ら抜き言葉使い」は、とどまることを知らない。いらん事を立て続けにほざいてくれたおかげ様で、静まりかけた「ら王」が再びぬらりと鎌首をもたげる。
「それにしても綺麗な部屋だなぁ。俺の部屋なんて散らかり過ぎて、友達を入れれるどころか、見せれもしないよ」
白貫君は「ら」を抜いて抜いて抜きまくった。「ら王」はとうとう暴れ出した。
わたしは思わず叫ぶ。
「やめてけれーーーー‼︎」
現在のBGMは、左卜全とひまわりキティーズの「老人と子供のポルカ」。
叫んで彼を仰向けに押し倒し、馬乗りになった。今度は顎のうぶ毛を引き抜く。ぶちんっ!
「らぬきあべし ‼︎」
続けざまに眉間のうぶ毛を剥ぎ取った。ぶっちぶち!
「らぬきひでぶ ‼︎」
白貫君のいちいち上げる奇妙な悲鳴が、わたしの中の「ら王」の怒りにますます油を注ぐのだ。
わたしは立ち上がり、応援団長みたいに腰に手をやり体を反らせた。
「リピート・アフターーー・ミィィイィイイィーーーーー‼︎‼︎‼︎」
白貫君は完全に涙目だ。
「見・ら・れ・る ‼︎」
「見・ら・れ・る!」
目を涙でうるませながらも立ち上がって、白貫君は応えてくれた。
「出・ら・れ・る‼︎」
「出・ら・れ・る!」
「入・れ・ら・れ・る ‼︎」
「入・れ・ら・れ・る!」
「見・せ・ら・れ・る ‼︎」
「見・せ・ら・れ・る!」
「寝・ら・れ・る ‼︎」
「寝・ら・れ・る!」
「起・き・ら・れ・る ‼︎」
「起・き・ら・れ・る!」
「か・ん・じ・ら・れ・る ‼︎」
「か・ん・じ・ら・れ・る!」
わたしは部屋が震えるほどの声量で叫びに叫び倒し、白貫君も眼を血走らせながら復唱する。二人のひたいには滝のような汗。
……今は成り行きを「ら王」に任せよう、白貫君を徹底的に調教してしまおう、わたしはそう決めた。二人の今後のためだ。白貫君がラヌキストである限り、「ら王」は毎回顔を出すだろう。
しかし、白貫君の調教は困難を極めた。途中休憩の際にお茶とお菓子を出したところ、懲りもせずに「俺、甘いもの食べれないんだよね」とか「ららちゃんが喜ぶ事をたくさんしてあげれるように、俺頑張るね」とかぬかすのだ。
油断すると白貫君の口からちょいちょい出てくる「ら抜き言葉」による「ら王」の凶暴化を最小限に抑えるため、ラジカセからは絶えず良質な「ら」音楽が流れ続けている。
それは例えば、由紀さおりの「夜明けのスキャット」、スピッツの「ウサギのバイク」、ポルノグラフィティの「アゲハ蝶」、小田和正の「言葉にできない」、Coccoの「水鏡」、サイモン&ガーファンクルの「ボクサー」、木村弓の「いつも何度でも」……などと多岐に渡った。
本日の調教は実に二時間にもおよび、わたし達は疲れ果ててカーペットに並んで横になった。
「うぬ、なかなか骨のある男であるな」
調教の甲斐あってか、「ら王」も白貫君を認め始めたようだ。
「へとへとだ……もう起きれない……あ、汗を洗い流したいから、シャワー浴びれないかな?」
「起・き・ら・れ・な・い ‼︎ 浴・び・ら・れ・な・い‼︎」
前言撤回。わたしは白貫君にモンゴリアン・チョップを喰らわせた。
「らぬキラー・カーンッ‼︎」
白貫君は仰向けにぶっ倒れた。
その後、週三で調教を行う約束を交わし、今日のところはお開きとする事にした。
帰りしな、白貫君はわたしのCDコレクションを眺めて言った。
「これだけCDあるんなら、今度来たとき借りれないかな?」
「借・り・ら・れ・る‼︎」
わたしは彼を頭上に持ち上げ、1980年代一世を風靡した格闘漫画の必殺技を仕掛けた。
「ららららぬキン肉バスターッッ ‼︎」
床に叩きつけられると同時に白貫君は絶叫した。
先は長そうだ。
「に……逃げれない……」
「逃・げ・ら・れ・な・い ‼︎」
またもや「ら」を抜かして発せられた言葉を、彼をさらに高く持ち上げつつ訂正する。
「らぬくぅぅぅ~~~ん……」
白貫君は捨てられた子犬のような声を出している。
一目惚れした相手が、まさか最恐クラスの「ら抜き言葉使い」だったなんて……完全な誤算だった。
こうも「ら抜き言葉」を連発できるのは、もはや一種の才能なのかもしれない。
今日も朝から学校でいくつかの「ら抜き言葉」に出会った。その上、スマホの充電を忘れたために「ら」の頻出する曲を聞くことが出来ず、わたしの中の別人格が目覚めかけていたのだ。
そんな状況で白貫君の怒涛の「ら抜き」六連発はきつかった。ついにわたしの中に眠る別人格が目覚めてしまった。その人格とは、「ら抜き言葉」を絶対に受け入れられない人格だ。
この人格にわたしは「ら王」と名付けた。
しかし「ら王」が目覚めたと言っても完全にわたしと入れ替わるのではなく、「ら王」半分、本来のわたし半分という感じだ。
つまり、「ら抜き許すまじ」な凶暴性と、いつものわたしの冷静さが同居しているのである。なので記憶が無くなり混乱することはない。
わたしはやっと白貫君を解放した。白貫君はどすんと地面に落ちて座り込み、ぼう然としている。
「やっと降りれた……」
「降・り・ら・れ・る ‼︎」
すかさずわたしは訂正する。
「もう一度聞く。うぬは、これでもわたしと付き合う気があるか?」
白貫君は荒い息を整えてから答えた。
「うん、ららちゃんのルックスは完全に俺のタイプだから。走り出した俺の恋心は、もう抑えれない」
白貫君はわたしの事を、ナチュラルに下の名前で呼んだ。意外と軽い男なのかもしれない。
「お・さ・え・ら・れ・な・い ‼︎」
わたしは彼を無理やり立たせながら、また訂正した。
「ならば付き合うに当たって、うぬに言っておきたいことがある! 来い ‼︎」
白貫君の手を握り、走り出す。
「ど、どこ行くの ⁈ ちょっと待って……そんなに速く駆けれないよ ‼︎」
「駆・け・ら・れ・な・い‼︎」
構わず彼の手を引っぱり走り続けた。
……世界は「ら抜き」で満ちている。
わかってはいるのだ、言葉は時代と共に変化する。誤用とされていた言葉も、広く使われるようになるにつれ正しいものとされる場合もある。
「ら」を抜くくらい、別に目くじら立てて責める程の事でもないのだろう。それに、「ら抜き言葉」の使用により可能・受け身・尊敬の区別がつきやすくなるというメリットもあるらしい。
しかし、「理解する」のと「受け入れる」のとは同義ではない。
ら抜き言葉に異様に厳しい両親の元に生まれたわたしは、幼少の頃から「ら抜き言葉は悪だ」と徹底的に教育された。つい「ら」を抜こうものなら、物差しでふくらはぎを何度も叩かれたものだ。
その結果、わたしの体は「ら抜き言葉」を聞くと拒否反応を示す体質と成り果ててしまった。その言葉を聞くと体内のあらゆる部位でノルアドレナリンが迸り、動悸がして呼吸は乱れる。そして反応が最高潮に達すると、「ら王」が出現してしまう。
そんなわたしの救いは歌だった。特に「ら」の羅列を含んだ良質な音楽は、わたしにとって精神安定剤的な役割を果たした。
この事に気付いたのは五歳の時だ。保育園で「ら抜き言葉」を使った子を容赦無く責め立て泣かすので問題児扱いされ、わたしはほとほと困り果てていた。ままごとではいつもDV夫の役をやらされたものだ。
そんな時、たまたまテレビで世界名作劇場の再放送を観たのだった。
「フランダースの犬」のオープニングが耳に飛び込んできた瞬間、その軽やかな曲調とは対照的に、「ら抜き言葉」で弱ったわたしの精神は穏やかさを取り戻したのだ。
それ以来「ら」づくしの曲を上手く活用し自分をコントロールする事でなんとかやってきた。
わたしは全速力で白貫君を自宅へと導いた。両親は共働きだし、一人っ子なので家は無人だ。
玄関で靴を脱ぐのももどかしく、階段を駆け上がり自室へと転がり込む。白貫君は抵抗しても無駄だと悟ったのか、なされるがままだ。
ラジカセに駆け寄りまずはサザンオールスターズの「勝手にシンドバッド」を大音量で流した。この曲は怒涛の「ら」で始まるので、応急処置に適しているのだ。
ラジカセの前にうずくまり集中して聞いていると、「ら王」はやっと鎮静化してきた。
そして次の曲は、さだまさし大先生の「北の国から」。雄大な北の大地を思わせるさだまさし大先生の牧歌的な歌声は、わたしの脳内をα波で満たした。
その後、ダメ押しの「ナウシカレクイエム」で完全に「ら王」は眠りにつく……筈だった。
「うわぁ俺、女の子の部屋に入るの、初めてだ……」
振り返ると、白貫君は感無量、という様子でカーペットの上にあぐらをかきキョロキョロしている。
「こんなに早くららちゃんの部屋が見れるなんて。部活には出れなかったけど、もうどうでも良くなったよ」
天性の「ら抜き言葉使い」は、とどまることを知らない。いらん事を立て続けにほざいてくれたおかげ様で、静まりかけた「ら王」が再びぬらりと鎌首をもたげる。
「それにしても綺麗な部屋だなぁ。俺の部屋なんて散らかり過ぎて、友達を入れれるどころか、見せれもしないよ」
白貫君は「ら」を抜いて抜いて抜きまくった。「ら王」はとうとう暴れ出した。
わたしは思わず叫ぶ。
「やめてけれーーーー‼︎」
現在のBGMは、左卜全とひまわりキティーズの「老人と子供のポルカ」。
叫んで彼を仰向けに押し倒し、馬乗りになった。今度は顎のうぶ毛を引き抜く。ぶちんっ!
「らぬきあべし ‼︎」
続けざまに眉間のうぶ毛を剥ぎ取った。ぶっちぶち!
「らぬきひでぶ ‼︎」
白貫君のいちいち上げる奇妙な悲鳴が、わたしの中の「ら王」の怒りにますます油を注ぐのだ。
わたしは立ち上がり、応援団長みたいに腰に手をやり体を反らせた。
「リピート・アフターーー・ミィィイィイイィーーーーー‼︎‼︎‼︎」
白貫君は完全に涙目だ。
「見・ら・れ・る ‼︎」
「見・ら・れ・る!」
目を涙でうるませながらも立ち上がって、白貫君は応えてくれた。
「出・ら・れ・る‼︎」
「出・ら・れ・る!」
「入・れ・ら・れ・る ‼︎」
「入・れ・ら・れ・る!」
「見・せ・ら・れ・る ‼︎」
「見・せ・ら・れ・る!」
「寝・ら・れ・る ‼︎」
「寝・ら・れ・る!」
「起・き・ら・れ・る ‼︎」
「起・き・ら・れ・る!」
「か・ん・じ・ら・れ・る ‼︎」
「か・ん・じ・ら・れ・る!」
わたしは部屋が震えるほどの声量で叫びに叫び倒し、白貫君も眼を血走らせながら復唱する。二人のひたいには滝のような汗。
……今は成り行きを「ら王」に任せよう、白貫君を徹底的に調教してしまおう、わたしはそう決めた。二人の今後のためだ。白貫君がラヌキストである限り、「ら王」は毎回顔を出すだろう。
しかし、白貫君の調教は困難を極めた。途中休憩の際にお茶とお菓子を出したところ、懲りもせずに「俺、甘いもの食べれないんだよね」とか「ららちゃんが喜ぶ事をたくさんしてあげれるように、俺頑張るね」とかぬかすのだ。
油断すると白貫君の口からちょいちょい出てくる「ら抜き言葉」による「ら王」の凶暴化を最小限に抑えるため、ラジカセからは絶えず良質な「ら」音楽が流れ続けている。
それは例えば、由紀さおりの「夜明けのスキャット」、スピッツの「ウサギのバイク」、ポルノグラフィティの「アゲハ蝶」、小田和正の「言葉にできない」、Coccoの「水鏡」、サイモン&ガーファンクルの「ボクサー」、木村弓の「いつも何度でも」……などと多岐に渡った。
本日の調教は実に二時間にもおよび、わたし達は疲れ果ててカーペットに並んで横になった。
「うぬ、なかなか骨のある男であるな」
調教の甲斐あってか、「ら王」も白貫君を認め始めたようだ。
「へとへとだ……もう起きれない……あ、汗を洗い流したいから、シャワー浴びれないかな?」
「起・き・ら・れ・な・い ‼︎ 浴・び・ら・れ・な・い‼︎」
前言撤回。わたしは白貫君にモンゴリアン・チョップを喰らわせた。
「らぬキラー・カーンッ‼︎」
白貫君は仰向けにぶっ倒れた。
その後、週三で調教を行う約束を交わし、今日のところはお開きとする事にした。
帰りしな、白貫君はわたしのCDコレクションを眺めて言った。
「これだけCDあるんなら、今度来たとき借りれないかな?」
「借・り・ら・れ・る‼︎」
わたしは彼を頭上に持ち上げ、1980年代一世を風靡した格闘漫画の必殺技を仕掛けた。
「ららららぬキン肉バスターッッ ‼︎」
床に叩きつけられると同時に白貫君は絶叫した。
先は長そうだ。
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