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健の思い

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 俺はあの二人に気づかれない様に接近して
来た、何年もかけて、そして今、新たな問題
を引き起こしてしまった、そう、俺がこっち
に来てしまったからだ、あいつらは俺の後を
つけて来たに違いない、俺を連れ戻す為に、
でも俺はあの二人の無事を見届けるまで、決
して捕まらない。

『けっ健ちゃん??、聞いてる?、何さっき
から思い詰めた顔して?』

『あっ悪い!!、ちょっと野暮用が出来ちまっ
たからひとまず帰るわ!、また遊びくっから、
じゃな、聖夜!!』

 健ちゃんはそう言って帰った、いつもの健
ちゃんじゃない気がした、あんな怖い顔して
るのは初めて見た気がした、一体何があった
のか?、知るよしもなかった。

『あーっ、お疲れ!!、今日は足並みは多く
て忙しかったね!!』

『フゥーッ、久しぶりだね、あんなに忙しい
の!!、この町でイベントがあったからかなぁ
~、そうだ!!これから行ってみないか?確
かまだやってると思うよグルメ大会!!、一
流コックが競う料理は格別に美味しいんだろ
うな?、・・・、でも雫の手料理には比べ物
にならないなきっとアハハハッ!!』

『あっ当たり前です♪私が作る料理は愛情が
こもっていますから、それに・・・』

『それに?、何??』

『何でもないですっ。はっ早く行きましょ!
!』

 何言ってるんだろ私!!、そして何を言お
うとしたんだろう?

 そう言っていた雫の顔が微かに赤面してい
た様に慌てていたかに観えた。

『あーっおいしかったね!!、あのパスタ、
今度チャレンジしてみようかぁー!!』

『本当!!、是非お願いしま~す。絶対美味
しいよ!!、きっと・・・、アレッ!?』

『どうしたんですか?』

『さっき、あそこ通ったの健ちゃんに似てた
様な気がして・・・、気のせいかな?ちょっ
と見てこよう?』

 俺は雫の手を取り健ちゃんらしき人物が観
えた場所まで行ってみた、そしてそこには、
複数の男達がいた、何か揉めている様な様子
だった、俺はその近くまで行った時、辺り一
面真っ白になり・・・、俺は夢を観ていたの
か?、俺の中のもう一つの記憶がフラッシュ
バックしていた、俺は??、俺じゃない!?、
誰なんだ俺は??
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