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終章 婚約者はマッチョ騎士!
228、初めての共同魔法
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「君たちって意外と大胆だよね。まあでも、そういうのは自宅でやってもらえる?」
「「レオン殿下!」」
レオンの言葉に慌ててリアムから一歩離れるオリビア。ニヤニヤとからかうような笑みを浮かべる友人に、恥ずかしさから目を合わせられない。
「今回は見なかったことにするから、そんなに照れないでよ」
「お、お気遣いいただきありがとうございます」
「謁見は終わったんだよね?」
「はい、今終わったところです」
気を取り直して返事をすると、レオンはふたりの前に出て歩き始めた。
「じゃあ次は僕の番だ。こっちへ来て、案内するよ」
「「はい」」
オリビアが王宮にきた理由は王との謁見だけではなかった。実はもう一人、会うべき人がいたのだ。むしろこちらが本命と言っても過言ではない。三人で廊下をしばらく歩き続ける。
「ここで待ってて」
「はい、承知いたしました」
先ほどの謁見の間の扉に匹敵する、豪華で大きな扉を前に立ち止まる。レオンだけ一歩前へ出てノックをした。
「レオンです! 客人を連れて参りました。入ってもよろしいでしょうか?」
ガチャンという開錠の音が聞こえ、レオンが扉を開いた。彼は先に部屋に入り、オリビアとリアムの入室を促す。
「失礼します。オリビア嬢とリアムも入って」
「「失礼いたします」」
扉が閉じる音を背に、オリビアはこの部屋の主と対峙した。彼は部屋の奥にあるベッドに身を起こしこちらを向いていた。レオンに続き歩みを進めると、その姿がより鮮明になっていく。
「初めまして。レディーに会うのにこんな格好で済まない。君は、ステファニーによく似ているな」
白髪混じりの金髪、空色の瞳。彫りの深い面差しは、国王陛下の血縁であることが一目瞭然だった。オリビアは両手でドレスの裾を掴み、頭を下げて一礼した。
「初めまして、先王陛下。オリビア・クリスタルと申します。以後、お見知り置きを」
「来てくれてありがとう。隣の君は、アレキサンドライトの者かな?」
「ご挨拶が送れ申し訳ございません、先王陛下。リアム・アレキサンドライトと申します。以後、お見知り置きを」
「ああ、よろしく」
前国王チャールズ・ダイヤモンド=ジュエリトスは、穏やかな笑顔で頷いた。レオンが椅子を三脚用意し、オリビアたちはベッドの横に並んで座る。
「お祖父様、実はオリビア嬢はステファニーとノアの行方を知っています」
「なんと! 本当か?」
「はい、本当です。そうだよね、オリビア嬢?」
先王は両眼を見開き、驚嘆の声を漏らした。オリビアは「はい」と肯首し説明を始める。
「本当です。私の魔法である日彼女たちと話すことができるようになりました。これからお見せするものは、信じることが難しいかも知れません。ですが……」
今の時代のジュエリトスでは信じられないオリビアの魔法。焦り口調で話してたところを先王は遮り、優しい口調で語りかけてくる。
「信じるさ。私は大昔に、ステファニーの魔法を目の前で見ていたのだからね」
「ありがとうございます。では、こちらをご覧ください」
「はて、何やら変わった板だなあ」
オリビアは持ち出していたタブレットを取り出した。魔力を流し、アプリの操作をして、画面を先王に向ける。そしてリアムに視線を送った。
「リアム様、よろしくお願いいたします」
「ああ、魔力の回復は任せてくれ」
頼もしい返事のあと、握られた右手から魔力が溢れてくる。オリビアは自分の少ない魔力を、リアムの回復魔法で補い、タブレットで通信を始めたのだ。数秒待つと画面が光に包まれ、音声が聞こえてくる。
『やっほー! あ、もう繋がってるね。ノア、早く!!』
『ごめーん! 待ってよステフ』
「こ、これは一体?」
目に入る情報が信じられないのか、チャールズ・ダイヤモンド=ジュエリトスは食い入るようにタブレットの画面を凝視していた。
>>続く
「「レオン殿下!」」
レオンの言葉に慌ててリアムから一歩離れるオリビア。ニヤニヤとからかうような笑みを浮かべる友人に、恥ずかしさから目を合わせられない。
「今回は見なかったことにするから、そんなに照れないでよ」
「お、お気遣いいただきありがとうございます」
「謁見は終わったんだよね?」
「はい、今終わったところです」
気を取り直して返事をすると、レオンはふたりの前に出て歩き始めた。
「じゃあ次は僕の番だ。こっちへ来て、案内するよ」
「「はい」」
オリビアが王宮にきた理由は王との謁見だけではなかった。実はもう一人、会うべき人がいたのだ。むしろこちらが本命と言っても過言ではない。三人で廊下をしばらく歩き続ける。
「ここで待ってて」
「はい、承知いたしました」
先ほどの謁見の間の扉に匹敵する、豪華で大きな扉を前に立ち止まる。レオンだけ一歩前へ出てノックをした。
「レオンです! 客人を連れて参りました。入ってもよろしいでしょうか?」
ガチャンという開錠の音が聞こえ、レオンが扉を開いた。彼は先に部屋に入り、オリビアとリアムの入室を促す。
「失礼します。オリビア嬢とリアムも入って」
「「失礼いたします」」
扉が閉じる音を背に、オリビアはこの部屋の主と対峙した。彼は部屋の奥にあるベッドに身を起こしこちらを向いていた。レオンに続き歩みを進めると、その姿がより鮮明になっていく。
「初めまして。レディーに会うのにこんな格好で済まない。君は、ステファニーによく似ているな」
白髪混じりの金髪、空色の瞳。彫りの深い面差しは、国王陛下の血縁であることが一目瞭然だった。オリビアは両手でドレスの裾を掴み、頭を下げて一礼した。
「初めまして、先王陛下。オリビア・クリスタルと申します。以後、お見知り置きを」
「来てくれてありがとう。隣の君は、アレキサンドライトの者かな?」
「ご挨拶が送れ申し訳ございません、先王陛下。リアム・アレキサンドライトと申します。以後、お見知り置きを」
「ああ、よろしく」
前国王チャールズ・ダイヤモンド=ジュエリトスは、穏やかな笑顔で頷いた。レオンが椅子を三脚用意し、オリビアたちはベッドの横に並んで座る。
「お祖父様、実はオリビア嬢はステファニーとノアの行方を知っています」
「なんと! 本当か?」
「はい、本当です。そうだよね、オリビア嬢?」
先王は両眼を見開き、驚嘆の声を漏らした。オリビアは「はい」と肯首し説明を始める。
「本当です。私の魔法である日彼女たちと話すことができるようになりました。これからお見せするものは、信じることが難しいかも知れません。ですが……」
今の時代のジュエリトスでは信じられないオリビアの魔法。焦り口調で話してたところを先王は遮り、優しい口調で語りかけてくる。
「信じるさ。私は大昔に、ステファニーの魔法を目の前で見ていたのだからね」
「ありがとうございます。では、こちらをご覧ください」
「はて、何やら変わった板だなあ」
オリビアは持ち出していたタブレットを取り出した。魔力を流し、アプリの操作をして、画面を先王に向ける。そしてリアムに視線を送った。
「リアム様、よろしくお願いいたします」
「ああ、魔力の回復は任せてくれ」
頼もしい返事のあと、握られた右手から魔力が溢れてくる。オリビアは自分の少ない魔力を、リアムの回復魔法で補い、タブレットで通信を始めたのだ。数秒待つと画面が光に包まれ、音声が聞こえてくる。
『やっほー! あ、もう繋がってるね。ノア、早く!!』
『ごめーん! 待ってよステフ』
「こ、これは一体?」
目に入る情報が信じられないのか、チャールズ・ダイヤモンド=ジュエリトスは食い入るようにタブレットの画面を凝視していた。
>>続く
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