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2章
2 河本さんの落とし物
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図鑑や本で調べてたら、あっという間にお昼を過ぎてた。
おなかがぐぅ~~と鳴りだして、あわてて服の上から押さえる。
ひえっ。周りの人に聞こえてなかったかな。
そろそろ、帰ろう。腹ペコだ。
図書館を出ると、むあっと熱気が漂ってきた。
まだ四月なのに、今年は暑くなるのが早いよ。
心の中でブツブツ文句を言いながら、自転車置き場へ向かったその時、ちょうどおかっぱ頭の女子が自転車に乗って出てきた。
(あ、河本さん)
さっき、話題に出たばかりの河本さんだ!
白い自転車をこいで、河本さんがこっちへ向かってくる。
声をかけようかな? でも、私のこと覚えてないかも。
だけど、知らんぷりするのもなんか変だし……
河本さんはこちらを見向きもせず、目の前をすいっと横切った。
あ、私に気づいてない……?
そう……だよね。まだ入学したばっかりだもん。
クラスの子の顔なんてまだ覚えてないよね……
何だか拍子抜けしてたら、
きらっ
河本さんのズボンのポケットから出てきた何かが、陽の光に輝きながら地面におちた。
「あ、落ちたよ。河本さ……」
拾って呼びかけたけど、河本さんはハイスピードで自転車をこいでて、あっという間に小さくなっていく。
「待って! 落とし物だよ~」
あわてて走ったけど、河本さんはどんどん向こうへ遠くなっていく。
速っ。追いつけないよ。
河本さんの姿が完全に見えなくなって、仕方なく足を止めた。
「……あー。どうしよ。ま、月曜日に渡せばいいか」
同じクラスだし、いつでも渡せるよね。
それにしてもこれ、なんだろ?
あらためて見ると、なんだかおもしろい形で不思議な色をしてる。
大きさは二センチくらい。
材質は針金みたいに見えるけど、陽に当たると緑や青、金色や銀色にも見えてくる。
先はギザギザになっていて、全体的にカタツムリみたいな形。
クリップかな? 変わった形だなぁ。
ははーん。これはきっと、今、流行りのオシャレ文具だ!
きっと高いんだろうな。こんな凝ったデザイン。
「なくしちゃいけないから入れておこっと」
ナップサックからペンケースを取って、オシャレクリップをしまったら、
ブゥン……
突然、耳の奥で重低音がした。
おなかがぐぅ~~と鳴りだして、あわてて服の上から押さえる。
ひえっ。周りの人に聞こえてなかったかな。
そろそろ、帰ろう。腹ペコだ。
図書館を出ると、むあっと熱気が漂ってきた。
まだ四月なのに、今年は暑くなるのが早いよ。
心の中でブツブツ文句を言いながら、自転車置き場へ向かったその時、ちょうどおかっぱ頭の女子が自転車に乗って出てきた。
(あ、河本さん)
さっき、話題に出たばかりの河本さんだ!
白い自転車をこいで、河本さんがこっちへ向かってくる。
声をかけようかな? でも、私のこと覚えてないかも。
だけど、知らんぷりするのもなんか変だし……
河本さんはこちらを見向きもせず、目の前をすいっと横切った。
あ、私に気づいてない……?
そう……だよね。まだ入学したばっかりだもん。
クラスの子の顔なんてまだ覚えてないよね……
何だか拍子抜けしてたら、
きらっ
河本さんのズボンのポケットから出てきた何かが、陽の光に輝きながら地面におちた。
「あ、落ちたよ。河本さ……」
拾って呼びかけたけど、河本さんはハイスピードで自転車をこいでて、あっという間に小さくなっていく。
「待って! 落とし物だよ~」
あわてて走ったけど、河本さんはどんどん向こうへ遠くなっていく。
速っ。追いつけないよ。
河本さんの姿が完全に見えなくなって、仕方なく足を止めた。
「……あー。どうしよ。ま、月曜日に渡せばいいか」
同じクラスだし、いつでも渡せるよね。
それにしてもこれ、なんだろ?
あらためて見ると、なんだかおもしろい形で不思議な色をしてる。
大きさは二センチくらい。
材質は針金みたいに見えるけど、陽に当たると緑や青、金色や銀色にも見えてくる。
先はギザギザになっていて、全体的にカタツムリみたいな形。
クリップかな? 変わった形だなぁ。
ははーん。これはきっと、今、流行りのオシャレ文具だ!
きっと高いんだろうな。こんな凝ったデザイン。
「なくしちゃいけないから入れておこっと」
ナップサックからペンケースを取って、オシャレクリップをしまったら、
ブゥン……
突然、耳の奥で重低音がした。
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