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2章
1 午後の図書館
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土曜日のお昼前。
図書館の自転車置き場はとめるところがないくらい、いっぱい。
理科の宿題で調べ学習が出たから、図書館に来たんだけど……混んでる。
はぁ~。ほんとは開館と同時に来るはずだったのになぁ。
土曜日だと思って、すっかり油断したよ。
ぎっちり並んだ自転車にうんざりしながら、なんとか端っこの隙間を見つけて、自転車をとめる。
図書館の中へ入ったら、やっぱり人がたくさん。
イスも勉強コーナーもいっぱいだ。
とにかく、本を探さなきゃ。ええと。自然関係の本がある場所は、奥だっけ。
奥の本棚へ向かうと、閲覧コーナーにいた四人の女子たちが手を振ってきた。
同じクラスのアイちゃんたちだ!
「やっほー。ひなりちゃんも来てたんだ」
「うん。みんなも調べ学習のために来たの?」
「そうだよ。やっぱ、考えることはみんな同じだね。あ、クラスの男子も何人か来てたよ。あと……えーっと、誰だっけ。ほら、県外の小学校から来たっていう……こ、こう……コウダさんだっけ?」
アイちゃんが言うと、みんながうーんと首をかしげる。
「いや、河本さんじゃなかった? 河本リサさん。あのメガネのおかっぱの子でしょ?」
「そうそう。河本さん! あの子、おとなしすぎて話したことなかったから、名前が出てこなかった」
「確かに~。私も一回も話したことない」
河本さん……か。
確か、窓際の一番後ろの席だっけ。瑞希のとなりだったような気がする。
いつも無口で、しゃべってるところをあまり見たことがない。
細いフレームのメガネをかけた、小柄でおとなしそうな子。
そう言えば、私も話したことないや。
考えてると、アイちゃんがペンケースにシャーペンをしまいながら、私を見上げた。
「私たちはもう終わったから、ここかわろうか?」
「ありがとう。じゃあ、本取って来てから座らせてもらうね」
わー、座る所なかったから、ありがたい。
アイちゃんたちにもう一度お礼を言って、イソギンチャクの本を探しに本棚へと向かった。
図書館の自転車置き場はとめるところがないくらい、いっぱい。
理科の宿題で調べ学習が出たから、図書館に来たんだけど……混んでる。
はぁ~。ほんとは開館と同時に来るはずだったのになぁ。
土曜日だと思って、すっかり油断したよ。
ぎっちり並んだ自転車にうんざりしながら、なんとか端っこの隙間を見つけて、自転車をとめる。
図書館の中へ入ったら、やっぱり人がたくさん。
イスも勉強コーナーもいっぱいだ。
とにかく、本を探さなきゃ。ええと。自然関係の本がある場所は、奥だっけ。
奥の本棚へ向かうと、閲覧コーナーにいた四人の女子たちが手を振ってきた。
同じクラスのアイちゃんたちだ!
「やっほー。ひなりちゃんも来てたんだ」
「うん。みんなも調べ学習のために来たの?」
「そうだよ。やっぱ、考えることはみんな同じだね。あ、クラスの男子も何人か来てたよ。あと……えーっと、誰だっけ。ほら、県外の小学校から来たっていう……こ、こう……コウダさんだっけ?」
アイちゃんが言うと、みんながうーんと首をかしげる。
「いや、河本さんじゃなかった? 河本リサさん。あのメガネのおかっぱの子でしょ?」
「そうそう。河本さん! あの子、おとなしすぎて話したことなかったから、名前が出てこなかった」
「確かに~。私も一回も話したことない」
河本さん……か。
確か、窓際の一番後ろの席だっけ。瑞希のとなりだったような気がする。
いつも無口で、しゃべってるところをあまり見たことがない。
細いフレームのメガネをかけた、小柄でおとなしそうな子。
そう言えば、私も話したことないや。
考えてると、アイちゃんがペンケースにシャーペンをしまいながら、私を見上げた。
「私たちはもう終わったから、ここかわろうか?」
「ありがとう。じゃあ、本取って来てから座らせてもらうね」
わー、座る所なかったから、ありがたい。
アイちゃんたちにもう一度お礼を言って、イソギンチャクの本を探しに本棚へと向かった。
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