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3 お花畑
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なんなんだ、コイツはっ
なんっ、なんっ、だっ、コイツはっっ
Ωに生まれてから諦めることには慣れている。
一生の相手を自分で選べないことも含めてだ。
これ以上俺を乱すなっ
菊川の手を払い除け、深呼吸を二回。
気持ちを落ち着け、先ずすべきことを優先させるのだと自分に言い聞かせる。
俺がすべきこと。
⋯誘発剤の効果があらわれるまでに、飛鳥さんの元へ戻らなくては。
「菊川、学校とえらい違いだな。
毎回首席のこの頭は、教科書以外のことは入っていないのか?」
グシャグシャに掻き回してやろうと、両手で菊川の頭に触れ。
柔らかな手触りに、不覚にも優しい指の動きになってしまった。
コイツの毛質、クセがなくて気持ちいい。
絡みついてくる俺のとはまるで違う。
αはプライドが高い。
特にプライドと同一視される頭を触れば、いくら眠り王子でも怒るかと思ったんだが。
菊川は、自分がされていることを理解していないのか、目を見開いて驚くだけだった。
殴られる覚悟で俺が触れた手を避けようともしない。
じっとまっすぐに俺を見下ろしたまま。
されるがまま。
俺は止め時を失い、そのまま触り続けてしまう。
見限られるかここで最悪ふっ飛ばされて、相手が興奮している隙に逃げる予定だったんだが?
ここまでしたのにノーリアクションなんて予想外。
αが、格下のしかもΩとわかっている人間に頭を触られているのに怒らないなんて有り得ないだろう。
身に過ぎたことをしている自覚がある分、続く言葉は彷徨い覇気がなくなる。
「⋯Ω向きの恋愛小説でも読んでるのか?
番を結んで結婚までしている自分の両親に感化されているのか?
今回はそのどれにも当たらない。
契約の番、だ。
わかったら、さっさと飛鳥さんの⋯」
「ダメだっ」
頭を人に預けながら堂々と答える菊川。
キッと見返してくる眼差しは真剣で、自分が信じているものへの揺らぎが欠片もない。
そんな目を向けられると、反対に俺の心が揺らいでしまう。
本気でΩの、俺の将来を心配して言っているのだろうか、コイツは。
いやいや、そんなワケがない。
「当事者である俺が良いと言ってるんだ。
だいたい、お前だって俺を好きな訳じゃないだろう?」
むしろ俺は、お前が嫌いで対抗意識むき出しだった。
ーーー相手には、されてなかったけどな。
生まれ持ったαの資質を享受し、努力もせず、真剣にもならないお前は目障りだった。
生まれてすぐ、αを装うしかなかった俺が望んでやまなかったものを持っているくせに、使わないのが許せなかった。
ホント、コイツ絡みで良い記憶がないな。
なんっ、なんっ、だっ、コイツはっっ
Ωに生まれてから諦めることには慣れている。
一生の相手を自分で選べないことも含めてだ。
これ以上俺を乱すなっ
菊川の手を払い除け、深呼吸を二回。
気持ちを落ち着け、先ずすべきことを優先させるのだと自分に言い聞かせる。
俺がすべきこと。
⋯誘発剤の効果があらわれるまでに、飛鳥さんの元へ戻らなくては。
「菊川、学校とえらい違いだな。
毎回首席のこの頭は、教科書以外のことは入っていないのか?」
グシャグシャに掻き回してやろうと、両手で菊川の頭に触れ。
柔らかな手触りに、不覚にも優しい指の動きになってしまった。
コイツの毛質、クセがなくて気持ちいい。
絡みついてくる俺のとはまるで違う。
αはプライドが高い。
特にプライドと同一視される頭を触れば、いくら眠り王子でも怒るかと思ったんだが。
菊川は、自分がされていることを理解していないのか、目を見開いて驚くだけだった。
殴られる覚悟で俺が触れた手を避けようともしない。
じっとまっすぐに俺を見下ろしたまま。
されるがまま。
俺は止め時を失い、そのまま触り続けてしまう。
見限られるかここで最悪ふっ飛ばされて、相手が興奮している隙に逃げる予定だったんだが?
ここまでしたのにノーリアクションなんて予想外。
αが、格下のしかもΩとわかっている人間に頭を触られているのに怒らないなんて有り得ないだろう。
身に過ぎたことをしている自覚がある分、続く言葉は彷徨い覇気がなくなる。
「⋯Ω向きの恋愛小説でも読んでるのか?
番を結んで結婚までしている自分の両親に感化されているのか?
今回はそのどれにも当たらない。
契約の番、だ。
わかったら、さっさと飛鳥さんの⋯」
「ダメだっ」
頭を人に預けながら堂々と答える菊川。
キッと見返してくる眼差しは真剣で、自分が信じているものへの揺らぎが欠片もない。
そんな目を向けられると、反対に俺の心が揺らいでしまう。
本気でΩの、俺の将来を心配して言っているのだろうか、コイツは。
いやいや、そんなワケがない。
「当事者である俺が良いと言ってるんだ。
だいたい、お前だって俺を好きな訳じゃないだろう?」
むしろ俺は、お前が嫌いで対抗意識むき出しだった。
ーーー相手には、されてなかったけどな。
生まれ持ったαの資質を享受し、努力もせず、真剣にもならないお前は目障りだった。
生まれてすぐ、αを装うしかなかった俺が望んでやまなかったものを持っているくせに、使わないのが許せなかった。
ホント、コイツ絡みで良い記憶がないな。
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