55 / 1,039
4 予想外
16
しおりを挟む
「ヤ、ダ、も、無理ぃぃーッ」
次に我に返ったこのときから、解放されるまでの菊川とのアレコレについて俺は一生忘れないだろう。
高く上げさせられた両手をまとめて壁に縫い付けられ、後ろから突きあげられる衝撃で額がゴンゴン音を立てるほどに壁へぶつけられている。
その痛みが引き金になり、ようやく意識が戻った。
戻ったところで、状況は何も変わらない。
無意識に立とうと力を込めた両足は宙を掻き、反して内部を荒らすモノの大きさも形も克明に知ってしまい狼狽えてしまった。
何が起こっているのかわからない俺の戸惑いなど気にもされず、ひたすら攻めてくる動きを止めたくて、いや、とうに自分の限界を超えていることを感覚で十分知り得たから真っ先にギブアップを告げたんだが。
掠れて裏返った声が、自分の声とは思えない。
それに、足を伝う濡れた感触がゾクゾク背筋を震わせる。
内部でニュプニュプ音を立てながら、侵略を繰り返す動きに合わせて自分の腰が自然と動いているのはなんでだ?!
状況を把握せねばと冷静であろうとするが、絶え間なく打ち付ける腰の律動と、額に走る痛みに考えがまとまらない。
痛みを訴える前に、なんの前触れもなく背後から身体が引いた。
言葉が通じ、このまま出ていくのかとホッと気を抜いたのだが。
ズンッ
先端の括れから根本までを、勢いよく叩き込む強引な動きにまた額が壁に打ち付けられる。
目の前で星が飛び散る激痛。
でも、同じタイミングで自分が今まで知らない場所をゴリゴリ攻められ、そこからビリビリ走り抜ける快感に身悶えていた。
二つの刺激から逃げようにも、両足は宙に浮いたままだし、両手首を掴んだ掌から力は緩まない。
自分を支えているのは、この手首を掴んでいる一組の手と腹の中を好き勝手に暴れる熱くて硬い菊川のペニス、のはず。
おい、と一言声をかけようと試みたが、不安定すぎる体勢でそこから連続して突き上げられる動きを再開されると舌を噛まずに話すことさえ難しい。
俺を拘束する腕は、見慣れた制服で被われている。
だから、後ろでブツブツ言ってるのも菊川のはず。
「はぁっ、ヤバイ、止まんねぇ」
聞こえてくるのは、大体この三語の組み合わせ。
「ヤダ、バカ、止まれっ」と、タイミングを見計らい、何度それに答えても伝わらなくて。
なんとか息を整え、「止まれってばっっ」と叫んだ声は、グズついた涙声に近く迫力には欠けていた。
次に我に返ったこのときから、解放されるまでの菊川とのアレコレについて俺は一生忘れないだろう。
高く上げさせられた両手をまとめて壁に縫い付けられ、後ろから突きあげられる衝撃で額がゴンゴン音を立てるほどに壁へぶつけられている。
その痛みが引き金になり、ようやく意識が戻った。
戻ったところで、状況は何も変わらない。
無意識に立とうと力を込めた両足は宙を掻き、反して内部を荒らすモノの大きさも形も克明に知ってしまい狼狽えてしまった。
何が起こっているのかわからない俺の戸惑いなど気にもされず、ひたすら攻めてくる動きを止めたくて、いや、とうに自分の限界を超えていることを感覚で十分知り得たから真っ先にギブアップを告げたんだが。
掠れて裏返った声が、自分の声とは思えない。
それに、足を伝う濡れた感触がゾクゾク背筋を震わせる。
内部でニュプニュプ音を立てながら、侵略を繰り返す動きに合わせて自分の腰が自然と動いているのはなんでだ?!
状況を把握せねばと冷静であろうとするが、絶え間なく打ち付ける腰の律動と、額に走る痛みに考えがまとまらない。
痛みを訴える前に、なんの前触れもなく背後から身体が引いた。
言葉が通じ、このまま出ていくのかとホッと気を抜いたのだが。
ズンッ
先端の括れから根本までを、勢いよく叩き込む強引な動きにまた額が壁に打ち付けられる。
目の前で星が飛び散る激痛。
でも、同じタイミングで自分が今まで知らない場所をゴリゴリ攻められ、そこからビリビリ走り抜ける快感に身悶えていた。
二つの刺激から逃げようにも、両足は宙に浮いたままだし、両手首を掴んだ掌から力は緩まない。
自分を支えているのは、この手首を掴んでいる一組の手と腹の中を好き勝手に暴れる熱くて硬い菊川のペニス、のはず。
おい、と一言声をかけようと試みたが、不安定すぎる体勢でそこから連続して突き上げられる動きを再開されると舌を噛まずに話すことさえ難しい。
俺を拘束する腕は、見慣れた制服で被われている。
だから、後ろでブツブツ言ってるのも菊川のはず。
「はぁっ、ヤバイ、止まんねぇ」
聞こえてくるのは、大体この三語の組み合わせ。
「ヤダ、バカ、止まれっ」と、タイミングを見計らい、何度それに答えても伝わらなくて。
なんとか息を整え、「止まれってばっっ」と叫んだ声は、グズついた涙声に近く迫力には欠けていた。
37
あなたにおすすめの小説
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
αが離してくれない
雪兎
BL
運命の番じゃないのに、αの彼は僕を離さない――。
Ωとして生まれた僕は、発情期を抑える薬を使いながら、普通の生活を目指していた。
でもある日、隣の席の無口なαが、僕の香りに気づいてしまって……。
これは、番じゃないふたりの、近すぎる距離で始まる、運命から少しはずれた恋の話。
【完結】幼馴染から離れたい。
June
BL
隣に立つのは運命の番なんだ。
βの谷口優希にはαである幼馴染の伊賀崎朔がいる。だが、ある日の出来事をきっかけに、幼馴染以上に大切な存在だったのだと気づいてしまう。
番外編 伊賀崎朔視点もあります。
(12月:改正版)
8/16番外編出しました!!!!!
読んでくださった読者の皆様、たくさんの❤️ありがとうございます😭
1/27 1000❤️ありがとうございます😭
3/6 2000❤️ありがとうございます😭
4/29 3000❤️ありがとうございます😭
8/13 4000❤️ありがとうございます😭
12/10 5000❤️ありがとうございます😭
わたし5は好きな数字です💕
お気に入り登録が500を超えているだと???!嬉しすぎますありがとうございます😭
塩対応の同室αが実は俺の番を狙っていた
雪兎
BL
あらすじ
全寮制の名門学園に入学したΩの俺は、入寮初日から最悪の同室相手に当たった。
相手は学年でも有名な優等生α。
成績優秀、運動もできる、顔もいい。なのに——
めちゃくちゃ塩対応。
挨拶しても「……ああ」。
話しかけても「別に」。
距離も近づけないし、なぜか妙に警戒されている気がする。
(俺、そんなに嫌われてる……?)
同室なのに会話は最低限。
むしろ避けられている気さえある。
けれどある日、発情期トラブルで倒れた俺を助けてくれたのは、
その塩対応αだった。
しかも普段とは違い、必死な顔で言われる。
「……他のαに近づくな」
「お前は俺の……」
そこで言葉を飲み込む彼。
それ以来、少しずつ態度が変わり始める。
距離は相変わらず近くない。
口数も少ない。
だけど――
他のαが近づくと、さりげなく間に入る。
発情期が近いと察すると、さりげなく世話を焼く。
そして時々、独占欲を隠しきれない視線。
実は彼はずっと前から知っていた。
俺が、
自分の運命の番かもしれないΩだということを。
だからこそ距離を取っていた。
触れたら、もう止まれなくなるから。
だけど同室生活の中で、
少しずつ、確実に距離は変わっていく。
塩対応の裏に隠されていたのは――
重すぎるほどの独占欲だった。
ヒートより厄介な恋をα後輩に教え込まれる
雪兎
BL
大学三年のΩ・篠宮湊は、何事も理屈で考えるタイプ。
ヒート管理も完璧で、恋愛とは距離を置いてきた。
「フェロモンに振り回されるのは非合理的」
そう思っていたのに――。
新学期、同じゼミに入ってきた後輩は、やたら距離の近いα・高瀬蒼。
人懐っこくて優秀、なのに湊にだけ妙に構ってくる。
「先輩って、恋したことないでしょ」
「……必要ないからな」
「じゃあ俺が教えますよ。ヒートより面倒なやつ」
余裕のあるα後輩と、恋に不慣れなΩ先輩。
からかわれているはずなのに、気づけば湊の心は少しずつ乱されていく。
これは、理屈ではどうにもならない
“ヒートより厄介な恋”を教え込まれる物語。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる