ヘタレαにつかまりまして

13 区別

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｢澪さんって、お酒弱かったのか？｣


それぞれ一方的に話し出した二人に、澪さんには俺、陽太さんにはヤマがついてひたすら相づち。
気付いたら、清人さんと遥馬さんの姿は部屋から消えているし。
飛鳥さんは、二人のおばあ様と談話を継続。

眠いとごね出した澪さんを、廊下で待機していた使用人に預け、陽太さんの相手をしていたヤマにこそっと聞いてみた。


｢気を抜いて呑んでるせいか、母さんは結婚記念日のパーティに限り毎年こんな感じかな。
だいたい最後は父さんに謝ってるか、番になったときどれくらい嬉しかったかノロケてる。
ノロケの年は、いろんなエピソードが出てきて俺が産まれる前だから聞いてると面白いんだ。
来年に期待、だな｣

｢今まで持っていた結婚記念パーティのイメージと大分違うな｣

｢このパーティはな、澪のあの姿を見るためと番になった日のことを忘れないためのものなの。
だから、俺がここにいる間はコレでいいんだよ｣


持っているワイングラスにセルフ追加している陽太さん。
澪さんほどお酒には呑まれてないようだ。
目は据わっているけど、口調ははっきりしていてる。