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14 夏休み
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「良かったな、菊川」
「あぁ、本当にありがとう」
声を潜めた松野とヤマの会話。
パチパチはぜる火の音。
笹部が「最終日は、キャンプファイアしようぜ」と止まっていた民家の庭先に井形を五段積み上げた蒔き組を作って。
夕飯を頂いてから、点火して、騒いで・・・
そうか、途中で寝てしまったのか。
頭を優しく撫でる指先は、ヤマだな。
安心出来る場所と火の温もりに、重い瞼は開きそうにない。
「カナ、俺に気を使うから、二人だけだとこんなに楽しめなかったと思う」
すっかりこの四人の前では、「カナ」「ヤマ」呼びになってしまったな。
「俺達も楽しかったしな。
三枝が入ったお陰で、バランスもいい群れになった。
菊川、何かしようとしてるなら早めに言えよ?」
「わかってる」
何かしようとしてる?
声は明るいし、この二人が悪巧みをするとも思えない。
何をしようと、してるんだ?
気にはなるのに、唇も開かない。
気が付いたら、朝。
布団に運ばれて、ヤマの隣で目が覚めた。
「あぁ、本当にありがとう」
声を潜めた松野とヤマの会話。
パチパチはぜる火の音。
笹部が「最終日は、キャンプファイアしようぜ」と止まっていた民家の庭先に井形を五段積み上げた蒔き組を作って。
夕飯を頂いてから、点火して、騒いで・・・
そうか、途中で寝てしまったのか。
頭を優しく撫でる指先は、ヤマだな。
安心出来る場所と火の温もりに、重い瞼は開きそうにない。
「カナ、俺に気を使うから、二人だけだとこんなに楽しめなかったと思う」
すっかりこの四人の前では、「カナ」「ヤマ」呼びになってしまったな。
「俺達も楽しかったしな。
三枝が入ったお陰で、バランスもいい群れになった。
菊川、何かしようとしてるなら早めに言えよ?」
「わかってる」
何かしようとしてる?
声は明るいし、この二人が悪巧みをするとも思えない。
何をしようと、してるんだ?
気にはなるのに、唇も開かない。
気が付いたら、朝。
布団に運ばれて、ヤマの隣で目が覚めた。
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