可愛いΩのナカセカタ

三日月

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番外編

真似っこ、お揃い、あのひとと 3

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 ーーーこのあと、起きてきた親父にめちゃくちゃ怒られ、ぶんまわされ、あばら骨を砕かれそうになった。


「由良ぁ~、助けてぇ・・・」

「は、疾風、そんなに青嵐を責めないでくれないか。
 自分が脱がして・・・手が届く場所に
置いたままにしておいたのが悪いんだ。
 多分、悪気があってしたんじゃなくて、疾風に憧れて真似したかったんだ。
 な、青嵐?」

「由良が俺に謝る必要なんて無い。
 置いてあったから、着てもいいとか。
 そんなこと関係ないだろう、なぁ、青嵐。
 どこにあろうが、触って良いものかどうかくらい判断できるよなぁ?」


 親父の狐目が、冷たく俺を見下ろす。こんな年で孕親に助けを求めるなんて、同級生にはぜっっったいに知られたくないけどさ。由良しかいねぇもん、親父をなんとかしてくれんの。うぅ、助けて由良ぁ。明日から、ちゃんと自分で起きるし、遊ばずに真っ直ぐ家に帰ってくるからぁ。
 由良は、これだけ騒がしいのにまだ寝てる風音を抱っこしながらなんとか止めてくれようと親父に話しかけてるんだけど。親父は、床に転がった俺の胸に片足を乗せジワジワと足に力を入れてくる。温情が感じられねぇ、マジこえぇ。
 親父の足の威力を、萩の合宿に行かされたとき見たことがあるんだ。俺よりでっかい岩、粉々に砕くんだぜ?現役で萩野の凄い仕事してる人を、秒でふっ飛ばしたんだぜ?
 俺、今度こそこのまま死ぬのかなぁ。


「アハハッ、青嵐、泣いてる~」

「う、煩いっ、風花っっ
 お前だってこの前、親父のネクタイで風音と遊んでたの、俺は知ってるんだからなぁっっ
由良にアイロンかけて貰って、誤魔化してたろうっ」

「わーーっ、バカバカ青嵐っっ
 なぁんで、そんなこと今言うのよぉっ
 風花まで巻き込まないでよねぇっ」 
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