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5 誕生日

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しっとりと、触れていたヤマの肌に汗が滲み手に馴染んでくる。
発情の気配に、ヤマの普段から高めの体温が一段階上がる。
クンッと鼻を鳴らしたら、フェロモンとは違う匂いが漂っていた。
いつもヤマに翻弄されて、気付けずにいた匂いだ。
甘くなくて、逆に雄臭い・・・

鼻を肌に擦り付け、ヤマの臭いを探して息を深く吸い込む。
無意識に腰が揺れてしまって、ポタポタ、ヤマの腹部を濡らしていた。
膝で体重を支えていられず、ヤマの上に倒れてしまい、胸と胸が合わさって。

尖った乳首を自分から潰してしまい、「ひゃぅっ」と甘えた声で啼いてしまう。
ピリピリ痺れる甘い快感。
絶対に、絶対に、耐えられそうにないとわかっているのに。

その得た快感を、上回りそうな。
思い付いてしまった、自分の発想に。
クラクラ、クラクラ、頭に、血が、上る。


「今日だけ、今日だけ、だから」


弱々しい呟き。
言い訳さえ、興奮して涙声になってしまう。

ヤマの腕と胸の間に出来た隙間。
狭い空間内を、目的に向かいにじりより。
その行為が、今度はペニスの先端をヤマの腹でグリグリ刺激してしまって「きゃぁっ」と短い矯声が漏れた。

1つのことしか考えられない。
ぺニスか乳首か、どちらか片方しか頭に入れられず、弾き出された方は無防備になってしまう。

熱に浮かれた頭で考えてしまうのは・・・自分の、乳輪から濃いピンクに染め変えられた乳首と。
肌にちょこんと乗っているヤマの粒。

その、数倍違う大きさと。
全く違って見える色と形。
ヤマの右乳首に自分の左を近づける、その途中で。
既に息が荒く乱れ、酸欠になりそうだった。
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