ヘタレαにつかまりまして ２

10 入籍

18

｢ハル、昨日もよく眠れなかっただろう？
少し休んだ方がいい｣

｢清人・・・でも、毎年必ず祝うのが・・・｣

｢出席しなくても、ハルは一族の一員に代わりはない。
それに、今年はふざけた衣装を作らず、結婚式の衣装をそのまま使うと陽太さんが決めた時点で考えられていたことなんだろう｣


清人さんが陽太さんに視線を送れば、｢まぁな｣と陽太さんもあっさり認めた。
今年、女装するための衣装をわざわざ作らなかったのはそう言うことだったのか・・・


｢でも・・・｣


遥馬さんは、そこまで言われても納得出来ないのか下唇を噛みながら清人さんに身を寄せ俯いていた。
去年の様子だと乗り気なようには見えなかったけれど・・・遥馬さんは、あのパーティに出席するこだわりがあるようだ。