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3 初等部教室
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生徒会選は、毎年9月中頃に行われる。任期は10月から一年間、4年生と5年生が立候補対象だ。自薦他薦を問わず、生徒会長候補者が全員講堂でスピーチを行い初等部生徒全員の投票で決まる。あとの役員は、生徒会長に一任されるので、千里は前もって鋼を副生徒会長にするつもりだとこのとき告げた。
「俺も入んの?」
千里は、露払い的な意味で千里は自分を使うつもりじゃなかったのか。てっきり、千里の生徒会運営の邪魔をする生徒への牽制役として、外側で目を光らせるよう言われると思っていた。千里は、苛立ちで口角がひきつる。鋼の力を借りれば実現出来ることがこれだけあるのだと、ありったけの熱意を込めて話したというのにやはり聞いていたのか、このバカは。
「当たり前だ、このバカネがっ
一体何を聞いていたんだ。
俺の右腕になって共に四季会に入ろうと言っただろうがっ」
防音完備の個室で千里の怒鳴り声が響く。ちーちゃんが鋼だけが使う呼び名なら、バカネは千里だけが使う呼び名だ。人の言うことを無視しがちで好き勝手に動く鋼を、千里はバカバカ怒りすぎて遂に名前をもじったバカネが生まれ、それがすっかり定着するくらい怒られ通しだ。
かといって、千里は決して普段から怒りやすく感情の波が激しいわけではない。鋼限定で容赦無く怒るのだ。他の生徒が、鋼なら仕方ないと見て見ぬふりすることでも事細かに怒る。自分が言わなければ、このままでは鋼が立派なαになれないと心配してついつい熱が入るのだ。
鋼もだが、千里は末っ子なので「もー、わかったってばぁ」と自分の言うことなら仕方無く耳を貸したり、大人しくなる鋼を弟のように可愛いヤツと思っていた。力は逆転していても、自分にだけ甘えてくる鋼には好意的で時には守らなくてはとα気質がムクムク育つのだ。
「えー、そうだっけ?
まぁ、俺は四季会は興味無いし、ちーちゃんが入るのを手伝うだけで良いんだけどなぁ」
「バカめ。
お前以外に誰を私の右腕にすると言うんだ」
「えー、それってやっぱ俺がいっちばん頼りになるってことだよなぁ」
「当たり前だ」
照れも躊躇いもなく、千里は即答。事実、性格にはやや難ありと怒ってばかりいるが、鋼ほど自分のことを理解して動いてくれる生徒はいない。
「もー、仕方無いなぁ。
ちーちゃんの副生徒会長になってもいいよ。でもさ、やり方とか他の役員選びは俺に任せてよ。ちーちゃんは、立派な三冠なんとか目指してスピーチとやりたいこと整理しといて」
「お前に任せたらやりすぎるだろう」
「その時は、こらーって怒ってくれて良いからさ」
心配しないでと背中をバンバン叩き、「事後で怒っても意味がないだろうがっ」と早速怒られながら、鋼はどれにしようかなぁと頭に浮かぶ生徒の取捨選択に忙しい。(ちーちゃんが動くと、真正面から向かって行って顔面激突しちゃうからなぁ。俺に声かけてきたアレとコレとソレを矢面に立たせて・・・)
「おい、聞いているのかっ」
「うんうん、聞いてる、聞いてる。
ここの借り時間、そろそろ終わるし出る準備しよう」
至近距離で向けられる疑いの眼差しを微塵も気にせず、鋼は勝手に話を終わらせる。千里のために動けることがこんなにワクワクするなんて。鼻歌まで始めた鋼に、千里は(早まったのだろうか)と不安を抱えていた。
「俺も入んの?」
千里は、露払い的な意味で千里は自分を使うつもりじゃなかったのか。てっきり、千里の生徒会運営の邪魔をする生徒への牽制役として、外側で目を光らせるよう言われると思っていた。千里は、苛立ちで口角がひきつる。鋼の力を借りれば実現出来ることがこれだけあるのだと、ありったけの熱意を込めて話したというのにやはり聞いていたのか、このバカは。
「当たり前だ、このバカネがっ
一体何を聞いていたんだ。
俺の右腕になって共に四季会に入ろうと言っただろうがっ」
防音完備の個室で千里の怒鳴り声が響く。ちーちゃんが鋼だけが使う呼び名なら、バカネは千里だけが使う呼び名だ。人の言うことを無視しがちで好き勝手に動く鋼を、千里はバカバカ怒りすぎて遂に名前をもじったバカネが生まれ、それがすっかり定着するくらい怒られ通しだ。
かといって、千里は決して普段から怒りやすく感情の波が激しいわけではない。鋼限定で容赦無く怒るのだ。他の生徒が、鋼なら仕方ないと見て見ぬふりすることでも事細かに怒る。自分が言わなければ、このままでは鋼が立派なαになれないと心配してついつい熱が入るのだ。
鋼もだが、千里は末っ子なので「もー、わかったってばぁ」と自分の言うことなら仕方無く耳を貸したり、大人しくなる鋼を弟のように可愛いヤツと思っていた。力は逆転していても、自分にだけ甘えてくる鋼には好意的で時には守らなくてはとα気質がムクムク育つのだ。
「えー、そうだっけ?
まぁ、俺は四季会は興味無いし、ちーちゃんが入るのを手伝うだけで良いんだけどなぁ」
「バカめ。
お前以外に誰を私の右腕にすると言うんだ」
「えー、それってやっぱ俺がいっちばん頼りになるってことだよなぁ」
「当たり前だ」
照れも躊躇いもなく、千里は即答。事実、性格にはやや難ありと怒ってばかりいるが、鋼ほど自分のことを理解して動いてくれる生徒はいない。
「もー、仕方無いなぁ。
ちーちゃんの副生徒会長になってもいいよ。でもさ、やり方とか他の役員選びは俺に任せてよ。ちーちゃんは、立派な三冠なんとか目指してスピーチとやりたいこと整理しといて」
「お前に任せたらやりすぎるだろう」
「その時は、こらーって怒ってくれて良いからさ」
心配しないでと背中をバンバン叩き、「事後で怒っても意味がないだろうがっ」と早速怒られながら、鋼はどれにしようかなぁと頭に浮かぶ生徒の取捨選択に忙しい。(ちーちゃんが動くと、真正面から向かって行って顔面激突しちゃうからなぁ。俺に声かけてきたアレとコレとソレを矢面に立たせて・・・)
「おい、聞いているのかっ」
「うんうん、聞いてる、聞いてる。
ここの借り時間、そろそろ終わるし出る準備しよう」
至近距離で向けられる疑いの眼差しを微塵も気にせず、鋼は勝手に話を終わらせる。千里のために動けることがこんなにワクワクするなんて。鼻歌まで始めた鋼に、千里は(早まったのだろうか)と不安を抱えていた。
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