鬼ごっこ～あのこがほしい～

弥勒過去編(瑛二＆白銀)

悩み ２

「・・・どこが？
お前の顔見てると、からかってないのはわかんだけど・・・俺、これでも真剣に悩んでんだぜ？」
「も、えーじ、チュウしたいっ」
「はああぁぁぁ？？？」

目を見開き、わけが分からないという顔。
それでも、僕に向かって両手を広げてくれた瑛二に、また、僕の心臓はドキドキしてしまう。

「カッコいいっ」

その腕に飛び込んで、膝に抱き上げたくなるのを堪えながら。
ギュっと背中に手をまわして、軽く触れるキスを繰り返す。
こんな状態で、唾液を食べたら、僕は絶対押し倒してしまうっ
時間も場所も関係なく、瑛二に抱いて欲しいと、オネダリしてしまう。

「お前、本当に他のやつらにそんな顔見せんなよ？
年明け、当主への挨拶にお前も連れて来いって言われてんだからな。
不安で仕方ねー」
「何言われても、無視して瑛二の背中を見てればいいんだよね？
大丈夫だよ」

そう、瑛二以外はどうでもいい僕だから、大丈夫。
僕は、他の人間なんて気にならない。
瑛二がダメだと言う限り、瑛二を悪く言う口も見逃すよ。

僕まで呼び出されたのは、”鬼比べ”への出場を心配してのことだろう。
属性持ちの僕が出れば、確実に瑛二が神宮寺一族の当主となる。
あの家は、自分達の家以外から当主が輩出されることを、極度に恐れているからね。

瑛二の心臓の音がトクトク聞こえる。
胸に顔を埋めるのもいいんだけど。
あぁ、やっぱり瑛二を抱き上げてしまいたいな。
瑛二はいやがるけれど、膝抱っこして、いっぱいいっぱい顔にキスしたいっ

「どんどん、白銀はエロエロになってな？
自覚してんの？」
「・・・シテル」

瑛二の顔を見上げ、我慢できずに頬に唇を寄せる。
僕の身体は、どんどん貪欲に。
瑛二に抱いて欲しくて、すぐに綻んでしまう。