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前日譚(黒曜&雅)
泣かされる2
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主様の顔をチラ見したら、予想以上に近すぎて何も見えなかった。
どんな顔で、飲んでんだろう。
しばらく待っていたら、舌が傷口を嘗めて終了。
なんか、献血のイメージに近い。
離れていく顔を目でおっていたら。
不意に、主様が俺に向かって笑った。
「この血は、やはり面白いな。
エネルギーとしては極上で旨い」
そう言われてみると、ちょっとは顔色がよくなったのか?
唇は青いし、小屋の電気をつけてないなら自信はないな。
「だが、なぜ匂わない?」
俺を下から上まで眺め。
「試しに、他を飲めばなにかわかるのか?」
ぶつぶつと独り言が続く。
もう、俺は帰っていい、よな?
訳がわからないことばっか言ってるし。
なんな、やな予感がするし。
逃げようとして、何も置かれてない場所でバランスを崩し転倒。
受け身をとろうとしたのに、空中で反転し背中から床に落ちた。
「いってぇっ!」
背中に、衝撃だけではない痛み。
昨日の割れた鏡の破片、刺さってんじゃないのか!?
主様は、無表情のまま俺を見下ろし。
何だよ、またなんかされたのか?
主様を目で探す前に、腹の上から重圧を食らった。
その踵に力を込め、更に踏みつけてくる。
背中も痛い、お腹も痛い、息が詰まる。
「足りんか・・・」
肩を軽く蹴飛ばされただけで、壁まで吹っ飛ばされ。
衝撃で、周りの棚から物が床へばらばらと落下。
引っ掛けていたサンダルも、足から外れて転がる。
な、なんなんだよ。
ゲホゲホ咽ていても、主様の動きは止まらない。
身体を折り曲げて咽てんのに、左足首を掴まれ宙吊りにされる。
そのまま、冷たく命じられた。
「泣け」
こんな扱い受けて、誰が泣くかっ
頭に血が上るのもかまわず、睨みつける。
ふざけんなよ、こいつ!
この一年、目が合うだけでも喧嘩ふっかけられて。
それに応えてるうちに、随分耐性がついてきてんだ。
これくらいで、誰が泣くかっ。
でも、ココで泣いていたほうがよかったと。
後悔することになる。
この主様は、ただの大男じゃない。
自称、鬼。
馬鹿力で、容赦が無くて、血を飲む鬼。
昨日感じた恐怖も忘れて、意地を張るなんて馬鹿猫すぎる。
人間相手のやせ我慢なんて、通じるわけが無かった。
どんな顔で、飲んでんだろう。
しばらく待っていたら、舌が傷口を嘗めて終了。
なんか、献血のイメージに近い。
離れていく顔を目でおっていたら。
不意に、主様が俺に向かって笑った。
「この血は、やはり面白いな。
エネルギーとしては極上で旨い」
そう言われてみると、ちょっとは顔色がよくなったのか?
唇は青いし、小屋の電気をつけてないなら自信はないな。
「だが、なぜ匂わない?」
俺を下から上まで眺め。
「試しに、他を飲めばなにかわかるのか?」
ぶつぶつと独り言が続く。
もう、俺は帰っていい、よな?
訳がわからないことばっか言ってるし。
なんな、やな予感がするし。
逃げようとして、何も置かれてない場所でバランスを崩し転倒。
受け身をとろうとしたのに、空中で反転し背中から床に落ちた。
「いってぇっ!」
背中に、衝撃だけではない痛み。
昨日の割れた鏡の破片、刺さってんじゃないのか!?
主様は、無表情のまま俺を見下ろし。
何だよ、またなんかされたのか?
主様を目で探す前に、腹の上から重圧を食らった。
その踵に力を込め、更に踏みつけてくる。
背中も痛い、お腹も痛い、息が詰まる。
「足りんか・・・」
肩を軽く蹴飛ばされただけで、壁まで吹っ飛ばされ。
衝撃で、周りの棚から物が床へばらばらと落下。
引っ掛けていたサンダルも、足から外れて転がる。
な、なんなんだよ。
ゲホゲホ咽ていても、主様の動きは止まらない。
身体を折り曲げて咽てんのに、左足首を掴まれ宙吊りにされる。
そのまま、冷たく命じられた。
「泣け」
こんな扱い受けて、誰が泣くかっ
頭に血が上るのもかまわず、睨みつける。
ふざけんなよ、こいつ!
この一年、目が合うだけでも喧嘩ふっかけられて。
それに応えてるうちに、随分耐性がついてきてんだ。
これくらいで、誰が泣くかっ。
でも、ココで泣いていたほうがよかったと。
後悔することになる。
この主様は、ただの大男じゃない。
自称、鬼。
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