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修行編(瑠璃丸&京一郎) 3
告白 side 雅 1
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「・・・はぁ!?
なんなんだよっ」
黒曜からの、告白なんて。
夢でも許されなかったか。
そこまで都合よくは出来てないのかっ
俺の夢なのにっ
「ふざける・・・イ”、ッテーっ」
思わず掴みかかって、身体を走る痛みに夢じゃないことを知らされた。
こんな痛み、うなされながら何度も見たあの夢とは比べものにならないっ
これで飛び起きないなんて、考えられない。
「だ、大丈夫か、雅??」
痛くて、頭ン中がチカチカしてるけど。
手に握ったローブは放してやらない。
絶対に、放すかっ
「俺は、何度も言ってるよな!?
お前がイイって!
好きなんだって!!」
「これほどのことをしたのに・・・
オレの子を孕むかもしれないのに、いいのか?」
いいも、なにも。
「好きなんだから、いいんだよっ
だいたい、俺が、黒曜に無理やり契らせて真名を名乗らせたんだろ?
今回だって、俺が鬼隠しを強行したんだ。
呪いをかけるっていうなら、俺がかけてるほうだろう」
もう、孕むとか、子どもとか。
今はどうなるかもわからないものよりも。
俺は、黒曜の傍にいたい。
全然わかってくれていない黒曜に。
沸々と怒りさえ沸いてきて。
ギロッと黒曜を至近距離で睨みつける。
黒曜は、黙って見返してきたけど。
その瞳を、潤ませているのが見えて。
やんわりと、引っ張っていた指を解かされ。
温かくなった、黒曜の大きな掌に挟まれ。
すっかり怒りが失せてしまっていた。
呆けている俺の手の甲に、黒曜はくちづける。
「オレの嫁になってくれるのか?」
息が、つまる。
「な、なるっ」
咄嗟に。
考えるより先に、言葉が口に出る。
黒曜は息をゆるゆる吐き出して、良かったと胸を撫で下ろし。
まっすぐに、真摯に、俺をその瞳に捉えた。
「オレは、黒曜。
旧名は、宵の宮。
全てのプロセスを経た今、オレが力を使いすぎてもお前が鬼落ちすることは無くなった。
雅の魂は、人としてあり続ける。
俺に連れ添う嫁として、交わる分だけあり続ける。
俺は、木に属するものを操り、授けられた剣でお前を守る。
怒りを象徴とするため、真名の力さえ振り切り暴走するときがある。
注意されよ、我が花嫁」
なーーーーーーーーーーーッ!!!
なんなんだよっ」
黒曜からの、告白なんて。
夢でも許されなかったか。
そこまで都合よくは出来てないのかっ
俺の夢なのにっ
「ふざける・・・イ”、ッテーっ」
思わず掴みかかって、身体を走る痛みに夢じゃないことを知らされた。
こんな痛み、うなされながら何度も見たあの夢とは比べものにならないっ
これで飛び起きないなんて、考えられない。
「だ、大丈夫か、雅??」
痛くて、頭ン中がチカチカしてるけど。
手に握ったローブは放してやらない。
絶対に、放すかっ
「俺は、何度も言ってるよな!?
お前がイイって!
好きなんだって!!」
「これほどのことをしたのに・・・
オレの子を孕むかもしれないのに、いいのか?」
いいも、なにも。
「好きなんだから、いいんだよっ
だいたい、俺が、黒曜に無理やり契らせて真名を名乗らせたんだろ?
今回だって、俺が鬼隠しを強行したんだ。
呪いをかけるっていうなら、俺がかけてるほうだろう」
もう、孕むとか、子どもとか。
今はどうなるかもわからないものよりも。
俺は、黒曜の傍にいたい。
全然わかってくれていない黒曜に。
沸々と怒りさえ沸いてきて。
ギロッと黒曜を至近距離で睨みつける。
黒曜は、黙って見返してきたけど。
その瞳を、潤ませているのが見えて。
やんわりと、引っ張っていた指を解かされ。
温かくなった、黒曜の大きな掌に挟まれ。
すっかり怒りが失せてしまっていた。
呆けている俺の手の甲に、黒曜はくちづける。
「オレの嫁になってくれるのか?」
息が、つまる。
「な、なるっ」
咄嗟に。
考えるより先に、言葉が口に出る。
黒曜は息をゆるゆる吐き出して、良かったと胸を撫で下ろし。
まっすぐに、真摯に、俺をその瞳に捉えた。
「オレは、黒曜。
旧名は、宵の宮。
全てのプロセスを経た今、オレが力を使いすぎてもお前が鬼落ちすることは無くなった。
雅の魂は、人としてあり続ける。
俺に連れ添う嫁として、交わる分だけあり続ける。
俺は、木に属するものを操り、授けられた剣でお前を守る。
怒りを象徴とするため、真名の力さえ振り切り暴走するときがある。
注意されよ、我が花嫁」
なーーーーーーーーーーーッ!!!
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