僕の初恋

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 僕はあの日君に出会った。
僕は、小学1年生の3学期が始まる前に、親の仕事の都合で中国の日本人学校へ転校することになった。
僕の小学校での僕はどこでもいる明るい子だった。
只々、友達と遊び、学校で勉強を学ぶ日々だった。
 しかし、小学4か5年生の時、ある少女と出会った。
その子とは、同じ学校でマンションだった。
学校に行く時に乗るスクールバスでも席が近かったこともあり、一緒に話すことが多くなっていった。
時には、その子に送られてきたラブレターを一緒に見たり。
時には、その子が一緒の塾に来たので毎日一緒に喋りながら帰るようになったり。
時には、雨の日に、その子の傘に入れてもらい一緒に帰ったり。
時には、学校で手を繋いで話していたら、クラスの女子に「付き合ってるの?」とからかわれたり。
時には、その子の落し物をその子に届けにいったり。
そういうその子といる日々が楽しかった。
だけど、ある出来事があった。
それは、僕が5年生の2学期で帰ることになってしまった。
僕は、その子に出会ってからの日々で気付いていた・・・僕がその子のことが好きだと。
いつからその子のことが好きだったとかは、分からない。只々、その子と話す日々の中で、その子に惹かれて行った。その子と話すのが好きだった。その子の笑顔が好きだった。その子と話すのだけで、心が落ち着いた。
それは、僕にとっては初恋だった。
それまでは、あの子かわいいなー。とかは、あったけれどもこんな気持ちになるのは初めてだった。
僕が帰ることが決まった後のある日の塾の帰り道、その子は言った。
「2学期の終業式の帰りに好きな人を言い合おう」と。
その時僕も「分かった」と言った。
そして、終業式当日
僕は、終業式が終わり、その子に会おうと思った。
しかし、親がいきなり弟のサッカーのチームで弟のお別れ会でお店に行くからついて来いと言われた。
小学生の僕は、親に逆らえるはずもなく、少し待ってもその子は見つけれなかったため親について行った。
その後、その子に会うことはなかった。
僕は、とても後悔した。
何故!あの時じゃなくても僕は告白できたはずだ。何で・・何で・・こんなことになってしまったんだと。もっと自分に勇気があれば。
 僕は、帰国してから今でも思い出すたびに涙がこぼれる。
そして、その度に、何故・・何故・・僕は告白しなかったんだ。と思ってしまう。
僕は、あの時から、まだその子のことが好きだ。
もし僕が次に好きになる人が出て来たなら、もう同じことを繰り返すのだけは嫌だ。
僕は学んだ。
好きになった子に、告白して振られるのが怖いなんてバカバカしい。好きになった子に、思いも伝えられずに離れて行ってしまうことの方が何倍も怖く、心が苦しい。
そしてそれは、後悔という言葉しか残らない。
 好きな人ができたら絶対に何もせずに、誰かにゆずるなんてことはしちゃだめだ

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