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しおりを挟む僕は耳を澄ませて、能力のひとつ、五感を研ぎ澄ます力を使用する。
「なぁ、柚、実は俺小学生の頃さ、何度もお前に助けられたんだ‥」
「え‥?」
「俺のこと覚えてないよな‥?」
「、えっと‥あの、ソウタ、ごめん、俺思い出せなくて‥」
「ッ、‥そうだよな!はは!俺が勝手にお前に元気付けられてただけだから!すまん!気にすんな!」
「う、うん‥ごめんね‥?」
「いや、俺の方こそ悪かったよ。でも、奇跡みたいにこうやって再会できてさ、どうしてもお前に伝えたかったんだ。″ありがとう″って。」
「っ!そんな、俺何も‥」
「あ~もう暗いよな!!これから改めてよろしくってことで!それだけ!明るく行こうぜ!」
「ふふ、うん!よろしくねソウタ!」
「あぁ‥」
「あ!そうだ、ヨルもう寮に帰ってるかな?明日の課題もあるし、そろそろ戻らないと‥。今日のことちゃんと謝らせるから!ほんと今朝はごめんね!」
「、いや、気にしなくていいぜ。ヨルも悪気はないだろうし、そういうとこも面白い奴だしな!ありがとな!」
「もう‥ソウタは優しいからすぐそうやって甘やかす。ふふ、じゃあまた明日ね!」
「あぁ‥また明日
はぁああ‥もう少し一緒にって、言えねえ‥俺の馬鹿。
‥焦りすぎだろ俺‥ダッセェ‥」
「なんだ、脈なしじゃん。」
一人、人気のない庭園のバラに囲まれたベンチで頭を抱えるシュールなイケメン。なぜそこをチョイスしたんだ、なんて考えてから
ぽつりと呟いた言葉にハッとする。もしかして!今がチャンスなんじゃ!?
急いで変身魔法で柚の姿に変わる。
獲物は眠っていないし、少し低くなった背丈にも違和感があるけれど、気にしていられない。だって、お腹が空いてしょうがないんだもん。今を逃せば今日はもうチャンスが無い気がするし。自分の容姿を魔法で出した手鏡で軽く確認する。
ぴっちりとしながらも触り心地のいい紫のミニ丈のパンツに、同じ色のギリギリ二つの膨らみが隠れるようなヘソ出しの上着。
よし、ガキ臭いゴリラリスの容姿ながら、僕のエロエロボディがフュージョンしてかなり色気があってセクシーに仕上がってる。
僕は一度頷くと、薄紫の大きな羽を広げ飛び立った。
目指すは、黒の髪を遊ばせた爽やかイケメン王子。バサリと目の前に降りたった俺に、ぱちくりと目を見開く。
「ゆ、柚‥?え、は?」
はぁ、はぁ、やっと食べられる‥初めてのご飯‥。
僕はすぐさま羽を小さくして、その細マッチョに鍛えられた体に抱きついた。
「うわ!な、なんっ、」
「ねぇ‥ソウタ‥好きだよ」
耳元でそう告げると、ぶわっと効果音がつきそうなほどに真っ赤になる1号。僕はニヤリと見えないところで口角を上げた。
「っ、ゆ、夢‥か?俺、夢を見てるのか‥?」
「そうだよ‥これはお前の夢だ。俺を早くぐちゃぐちゃにして?」
ジュルリと舌舐めずりをして、その唇にキスをする。
初めての精力!いただきますっ!
「んっ!?ゆ、‥ゆ、ず‥まっ、て‥ん、はぁ‥」
「ん、ん、ぁ‥ソウタぁ!‥もっとぉ‥」
あぁ、やばい。なにこれ美味しすぎる。
これが人間の精力の味なのか。なんて甘くて蕩けそうな極上のハチミツみたいな‥。
戸惑った様子だった1号の1号くんをそっと触ってやると、カッと目を見開いてベンチに押し倒される。
「っ、!は、柚っ、柚、」
「んん!?や、はげしっ、は、ぁあ、‥ん、」
僕の股を裂くように間に入ると、頭の後ろに手を回して、勢いよく噛みつかれた。僕はそれに答えるように舌を絡める。嬉しかったのか、優しく目元を下げた1号くんが、息を荒げながら刹那げな顔でそっと告げた。
「はぁ、好きだ‥柚、ん、好き‥」
うわぁ、可愛い告白だね。本人じゃないのが残念だけど。少し茶色がかった目が真剣な顔で僕を見つめる。そんな顔で言われたらほとんどの人間は落ちちゃうんじゃないかな?
ふふん、今日はサキュバスデビューできて僕は気分がいいんだ。サービスでお前が望む回答を答えてあげようじゃないか。
「ん、あ、ぁ‥大好き、だよ‥ソウタ」
上目遣いでそう告げてやると、ずくんと足の間で奴のブツが大きくそそり立つ感触がした。
お前の精力が大好きだよ。さぁ、もっと俺に注げよーー。
そう思った刹那、すんっとキスが止んで、僕はゆっくりと目を開ける。なんだ‥?
頬にぽたりと落ちる雫。この世の幸せを噛み締めたようなそんな表情にギョッとする。
え、なに?なんでこいつ泣いてるの!?
「っ、ほんとかッ、うれ、し‥俺‥俺さ、昔、いじめられてて、デブで‥暗くて‥でも、お前だけが‥柚だけが俺に話しかけて、くれて‥俺、ほんとに、救われてッ‥ふ、ゔゔ‥」
「え、ちょ、は、ソウタ‥?」
「俺、絶対‥柚のこと大切にするから‥」
ぎゅっと抱きしめられて困惑する。いやいや、そんな事実聞きたくなかったんだけど!元いじめられっ子で、学園の王子って言われるまで垢抜けたってこと!?なにそれすごい!?じゃなくて!大切にしなくていいからそのおっ立てたブツをさっさとぶち込んでよ!?ど、どうしよう!や、やりにくいってば~!
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