【完結】恋した君は別の誰かが好きだから

海月 ぴけ

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俺から見た君は

メッセージ

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俺はスマホを片手に、いつの間にか眠ってしまっていたらしい。

昨日眠れなかった分、なんだかスッキリした気分だ。

スマホを開いて時刻を確認する。18時って‥俺は何時間寝てたんだよ‥あ、やべえスナに返事しないまま眠って‥あれ?
ふと、スマホの通知が点滅していることに気づく。

メッセージ1件、寝る前に見てたアプリ。ユーザーネームはメッセージを送ったあの人で、

『ありがとう』

と、DMでたった一言だけそう添えられていた。

俺は口元を緩める。たわいのない言葉。だけど、
その一言は、なんだか俺の心を軽くしてくれたような気がした。


「よし、明日から‥頑張るか。」


ミッションは‥スナへの想いを断ち切ること。大丈夫だ。きっとできる。

ふとスナの笑う顔が脳裏に浮かんですぐさま首を振る。

ファイトだ‥俺。





「おはよう早川!体調大丈夫だった!?」

「早川これ、休んでた分のノート」

「おう、この通り元気だぜ~!わ!助かる!2人ともありがとな。」

心配そうに俺に駆け寄ってくる八谷と、目線を逸らしながらもじもじノートを渡してくれる夏樹。

朝から可愛い小動物系に囲まれて癒されるわ。さて、問題は‥


「‥はよ」

「おう、スナはよっす!」

視線が合わないスナ。窓の外に視線を向けて俺を見ないようにしている。

なーんか、拗ねてんな。中学ん時、たまにこういうこと何度かあったっけ。

俺は昨日のメッセージを思い出して、ニコリと笑顔を作った。


「スーナ!」

「‥なに」

勢いよくスナの首にガバッと腕を回す。そうよくある友人のように。

「なんだよ~今日は冷たいじゃねえか。」

「‥お前、俺のメッセだけ返信返さなかっただろ‥」

ジト目で俺に視線を向けるスナは、少し不機嫌だけど俺の対応が気に入ったらしい。
口を開けばなんとも可愛いお小言で自然に笑ってしまう。

「あ‥すまん。返信しようとしたら寝ちゃったんだった‥って、それで拗ねてんのか~ごめんじゃん」

「ッ~、お前があの日っ、」

「あの日?」

俺は分からないといった風に首を傾げる。
たぶん、俺がスナから逃げた時の話だろう。掘り起こされても面倒だ。

「‥、なんでもねえ、次からはちゃんと返せよ‥ふん」

「え、なにそれスナくん。スナくんってメッセ返さんだけで拗ねるタイプ?めっちゃ可愛いねんけど。あ、おはよ~早川」

背後から登校した鈴鹿が話題に入ってきて、教室の雰囲気が賑わいだす。

いい感じ。スナが求めてる友人同士の普通の日常だ。

「はよ、鈴鹿。そうなんよ。こいつたぶんメンヘラ属性もってっぞ。な、八谷?」

「あー‥確かに。小学校の時とか、一緒に帰る約束忘れててすっぽかした日には、次の日口聞いてくれなかったもん‥。」

なんでもないように話す八谷に心が少し揺れたが、俺は笑顔を崩さずモブ役に徹する。

「それはハチが悪いでしょ‥」

「ぷは!それはスナくんも怒るて!」

「おい‥俺はヘラってねえっつうの。」

「ぷっ、メンヘラスナ‥想像したらなんか‥ぷふッ」

「‥スナくんが縋る姿か‥可愛いかも‥」

「早川てめえこんにゃろ後で覚えとけよ‥」

「なんで俺!?やべ、つか今日小テストあるん!?俺、席戻るわ。」

ぎゃははと背後で楽しそうな笑い声がしてホッと息を吐く。

耐えた。大丈夫、まだ続けられる。

あの日の話か‥。好きな人がいるってめんどうな言い訳しちまったし、今後言及されたらどうするか考えとかないとだな。

好きな人‥スナ以外の好きな人‥

刹那、机の端に置いていたスマホからピロンと通知音がして、

「え‥」

そこに視線を向けた俺は固まる。



『a:もしよければ、会いませんか?』

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