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16歳
9月1日
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9月1日
二学期が始まってから吹っ切れたように私は男遊びが激しくなった。彼氏ができてはすぐ別れてまた1週間すればほかの男と付き合っていた。ただ、好きなんて感情は全くなく、ただ彼氏がいればいい、隣に男がいればいい、そう思っていろんな男と頻繁に連絡を取り合っていた。
「女の子なんだから」なんていう親からの暖かくもうざったい言葉をスルーしどんどん男にハマっていった。
どんどん自分の身が自分のバカにしてきたような奴らよりも下に下に最下層まで堕ちていっているのはわかっていた。でも。誰も自分のことなんて理解してくれるわけがない。たかがひとつの失恋のようなもので。と言われてしまうだろう。そう考えると吐き気がした。
文化祭、体育祭と学校行事も終わり、期末テストも終わった頃、1人の男が気になっていた。
好きとかではない。ただ、そいつは彼女持ちだった。その男の彼女の愚痴を私が聞いていると、彼は毎度同じセリフを言う。
「お前といたらこんな悩むこともないんだろうな。」と。
頭沸いてんな、と思った。私みたいなひん曲がった女といたら幸せになれるわけもない。ただその彼女の愚痴を男の都合のいいように返答してあげるだけ。詐欺師とも言えるだろう。
その男の相談にのって2週間。男は彼女に自分から別れを告げた。だが、彼女が駄々を捏ねてなかなか別れてくれない、と言ってきた時に私は咄嗟に、
「私を彼女にすれば済む話でしょ。」と言ってしまった。
今思えばなかなかぶっとんだ回答だ。
彼は何に説得力を感じたのかそっくりそのまま彼女に伝え、私と付き合う方を選択した。
12月21日。ここから私は付き合うことに関しての考えが変わる。
そんな私のアドバイスを鵜呑みにして別れた男と私は当然のように長続きしなかった。彼からすれば私が言った言葉は吊り橋効果で好きだと思い込み、私は微塵も恋心なんて芽生えず、1週間という破格の最短ルートを辿り別れた。その時に彼に言われた言葉は、
「俺を好きだったお前の心が好きだった。」
ポエマーか、と思ったほどだった。簡単に言えば、結局この男は自分が好きだった、という事だ。自分が好きで愛してもらっている自分に酔いしれていたという訳だ。微塵も愛してなんざいないが。
こういう変人もいるんだな、と思った。
12月28日、1人の変人男と別れた。
が。その日の夕方、私と少し連絡をとっていた男から急に電話がかかってきた。なんだと思い、出てみると。
「あ。別れたんだ、やっぱり。あのさ、こんな事言うのもあれだけど、別れてすぐかもしれないけど、そうやって悲しんでる女の人って守りたいなって思うから、そのさ、付き合って、くれないかな?」とのこと。
ひとつ言おう。順序だてて話すのが下手くそかこいつは。そして私は悲しんでなんかいない。悲しむはずがない。好きで付き合ってなかったのだから。一つ前の男よりもアホなのかこいつは、と頭の中で散々言ったあと、
「お試し期間なら。」と答えた。
一応先輩だったし。チャンスはあげよう。なんて上から目線な回答なんだ。
でもその答えでも充分喜んだのか、さっそく恋人扱いしてきた。頭の中お花畑なんだろう。
二学期が始まってから吹っ切れたように私は男遊びが激しくなった。彼氏ができてはすぐ別れてまた1週間すればほかの男と付き合っていた。ただ、好きなんて感情は全くなく、ただ彼氏がいればいい、隣に男がいればいい、そう思っていろんな男と頻繁に連絡を取り合っていた。
「女の子なんだから」なんていう親からの暖かくもうざったい言葉をスルーしどんどん男にハマっていった。
どんどん自分の身が自分のバカにしてきたような奴らよりも下に下に最下層まで堕ちていっているのはわかっていた。でも。誰も自分のことなんて理解してくれるわけがない。たかがひとつの失恋のようなもので。と言われてしまうだろう。そう考えると吐き気がした。
文化祭、体育祭と学校行事も終わり、期末テストも終わった頃、1人の男が気になっていた。
好きとかではない。ただ、そいつは彼女持ちだった。その男の彼女の愚痴を私が聞いていると、彼は毎度同じセリフを言う。
「お前といたらこんな悩むこともないんだろうな。」と。
頭沸いてんな、と思った。私みたいなひん曲がった女といたら幸せになれるわけもない。ただその彼女の愚痴を男の都合のいいように返答してあげるだけ。詐欺師とも言えるだろう。
その男の相談にのって2週間。男は彼女に自分から別れを告げた。だが、彼女が駄々を捏ねてなかなか別れてくれない、と言ってきた時に私は咄嗟に、
「私を彼女にすれば済む話でしょ。」と言ってしまった。
今思えばなかなかぶっとんだ回答だ。
彼は何に説得力を感じたのかそっくりそのまま彼女に伝え、私と付き合う方を選択した。
12月21日。ここから私は付き合うことに関しての考えが変わる。
そんな私のアドバイスを鵜呑みにして別れた男と私は当然のように長続きしなかった。彼からすれば私が言った言葉は吊り橋効果で好きだと思い込み、私は微塵も恋心なんて芽生えず、1週間という破格の最短ルートを辿り別れた。その時に彼に言われた言葉は、
「俺を好きだったお前の心が好きだった。」
ポエマーか、と思ったほどだった。簡単に言えば、結局この男は自分が好きだった、という事だ。自分が好きで愛してもらっている自分に酔いしれていたという訳だ。微塵も愛してなんざいないが。
こういう変人もいるんだな、と思った。
12月28日、1人の変人男と別れた。
が。その日の夕方、私と少し連絡をとっていた男から急に電話がかかってきた。なんだと思い、出てみると。
「あ。別れたんだ、やっぱり。あのさ、こんな事言うのもあれだけど、別れてすぐかもしれないけど、そうやって悲しんでる女の人って守りたいなって思うから、そのさ、付き合って、くれないかな?」とのこと。
ひとつ言おう。順序だてて話すのが下手くそかこいつは。そして私は悲しんでなんかいない。悲しむはずがない。好きで付き合ってなかったのだから。一つ前の男よりもアホなのかこいつは、と頭の中で散々言ったあと、
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