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てく、てく、てく。
僕はいつもの道を歩いていた。
日常というものは良いものだと思う。変わらないもの。通学するだとか、12時に寝るだとか。些細な違いはあれど。
だから僕はできるだけ何も起きないでほしい。幸せな生活というのは、当たり前の日常を指すように思う。
普通でいい。それが一番。
だけど、そうもいかないことがある。
例えばこの状況。後ろから誰かがついてきている。
それだけならば特段気にすることもない。ただ歩調が同じだ。中学生の僕と。
この辺りはかなりの田舎だ。この間一家族引っ越して、ついに子どもは僕一人。
つまり僕以外の中学生がいるはずがない。
…しかし尾行が下手だな。足音がまるで隠せていない。砂利道なのに擦って歩いちゃ駄目だろ。
ここまでくると普通にどっかの人かもしれない。話しかけてこないだけで。みんな顔見知りだから、この辺の人なら分かるはずだけど。
と、なるとこれは日常に含まれるだろう。最初は焦ったが、別に後ろで人が歩いてるなんてこと、ないわけがない。
とはいえ誰かは気になる。
佐々木のじいちゃんちの角でこっそり後ろを窺ってみた。
………!
…目が合った。
失礼なことしたな。前を歩くガキが自分の方を窺ってきたら嫌だろう。
失礼な奴だと、思われていないだろうか。
…そんなことより。誰だ?
少なくとも僕は見たことがない。大人の男。
最近引っ越してきた人はいないし、外から来た人か?里帰りかな。
……することあんのかな。
まあ、僕の日常を壊す奴じゃないのなら、気にするだけ無駄だ。
早く帰
「茅森圭一郎くん。新しい日常を作ろうね。」
だれ。うし、ろの…?
なんだ、こ…れ。さいみんスプ……レ
だめ、だ。ねる……
気付くと、さっきの男が前に座っていた。
僕はいつもの道を歩いていた。
日常というものは良いものだと思う。変わらないもの。通学するだとか、12時に寝るだとか。些細な違いはあれど。
だから僕はできるだけ何も起きないでほしい。幸せな生活というのは、当たり前の日常を指すように思う。
普通でいい。それが一番。
だけど、そうもいかないことがある。
例えばこの状況。後ろから誰かがついてきている。
それだけならば特段気にすることもない。ただ歩調が同じだ。中学生の僕と。
この辺りはかなりの田舎だ。この間一家族引っ越して、ついに子どもは僕一人。
つまり僕以外の中学生がいるはずがない。
…しかし尾行が下手だな。足音がまるで隠せていない。砂利道なのに擦って歩いちゃ駄目だろ。
ここまでくると普通にどっかの人かもしれない。話しかけてこないだけで。みんな顔見知りだから、この辺の人なら分かるはずだけど。
と、なるとこれは日常に含まれるだろう。最初は焦ったが、別に後ろで人が歩いてるなんてこと、ないわけがない。
とはいえ誰かは気になる。
佐々木のじいちゃんちの角でこっそり後ろを窺ってみた。
………!
…目が合った。
失礼なことしたな。前を歩くガキが自分の方を窺ってきたら嫌だろう。
失礼な奴だと、思われていないだろうか。
…そんなことより。誰だ?
少なくとも僕は見たことがない。大人の男。
最近引っ越してきた人はいないし、外から来た人か?里帰りかな。
……することあんのかな。
まあ、僕の日常を壊す奴じゃないのなら、気にするだけ無駄だ。
早く帰
「茅森圭一郎くん。新しい日常を作ろうね。」
だれ。うし、ろの…?
なんだ、こ…れ。さいみんスプ……レ
だめ、だ。ねる……
気付くと、さっきの男が前に座っていた。
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