小説の悪党公爵とお見合い結婚することになっちゃいました

月冴桃桜

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3、調査開始!!

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ーー手当てが終わると、道具を片付ける美人侍女を見つめていた。

「(ーーさて、どうやって調べるか。)」

この世界のことは勿論のこと、自分のことや家族のこと……特に家族構成や職業、家族との関係、あとは家で働いていてくれている使用人たちのこととかも調べた方がいいでしょうね。

ーーとにかく、調べることが山積みだわ。

「(………まずは)」とやることの予定を考えようとして、周りの環境とか調べるのも大切だけど、何よりも真っ先に調べた方がいいのはだということに気付く。

ーーそういえば、も知らなかった。

普通ならまず知りたいであろうことをうやむやにしていた自分に呆れつつ、どうやって自分の名前を調べようかと考えながら、そっと部屋の中を見渡して、ふと部屋にあるドレッサーに気付く。

「(ーーとりあえず、自分の顔を確認してみよう。)」

そう思って、すぐにソファーから降りるとドレッサーに近付く。

鏡をみようとしているのに気が付いたのか、美人侍女がドレッサーの椅子に座るのを手伝ってくれる。

ーーこうして、今世に初めて自分の顔を確認したのだった。

ーー鏡に映る自分を見つめる。
髪はホワイトブロンドのストレートで、瞳の色はアクアマリンのような美しい青。

「(………こ、この可愛さは……将来、美人さんになるわ!)」

あまりの可愛さに自分の顔であることを一瞬忘れそうになる。

ーー改めて、鏡に映る自分を見つめてみる……が、将来美人になる可愛い女の子が映ってるだけで、《》かは分からなかった。

「(ーーーうーーーっ。見たら分かると思ったのになぁ~)」

鏡の前で唸ってると、鏡越しに美人侍女と目が合う。

向こうも気付いたのか、鏡越しにニッコリと微笑まれる。

「ーーーーッ。」

ーーん。頑張って調べないと。

そう思い、その方法を考えていると、

「(ーーそうだ!)」

あることを思いつき、周りを見回すものの、探している物は見つけられなかったので美人侍女に、

「ねぇ、何かある?」

と聞いてみた。

ーーもう文字の練習を始めているかもしれないけど、自分の見た目の幼さを信じて、そう《》を素直にすることにした。

「……書くものですか?」

聞かれた美人侍女が少し驚いたような表情をしたけど、どっちの意味だろう……?

疑問に思いながらも、他の侍女に指示を出した美人侍女。

わりとすぐに侍女が戻ってくると、何かをのせたトレイを持って美人侍女のすぐ後ろに立つ。

「失礼します。」と言って、ドレッサーの広めのテーブル部分にペン立てにさしたペンとインクの瓶、私の目の前に髪を置いてくれる。

ーーなるほど、紙は紙だねぇ……手触りは違うけど。

そっと紙の端を触りながら、前世とは違うと感心する。

「……失礼ですが、お嬢様は。こちらで教えていただけますでしょうか?」

美人侍女の質問に今の自分のことがわかるが入ってくる。

ーーなるほど……であれば……。

「うん。《》に《》書いてくれる?」

そう言うと、侍女たち全員が少し驚いたような顔をする。

「……うん。自分の名前が見てみたいの。」

ーーそう、《》であれば、《》を欲しがっている……でいけて、《》であれば、《》……で通るような答え方をしてみたのだった。

「(……うん。これなら自分の名前が知れるはず………よね?)」

途中からちょっと不安になってしまったが、とにかく、それで押し通すことにした。

すると、私の説明で納得したのか、「分かりました。」と返事してから、紙に《》を綺麗な字で書いてくれる。

『フィオナ•ローレル』と私の名前を書いてくれるが、やっぱり……か、さてどうするか。

》をどうやって理解して区別しようかと、《》ではない読めない文字をどうやって読み解こうかとしばらく悩むと、ふと鏡に他の侍女たちが映る。

ーーそうだ。侍女たち全員に名前を書いて読み方も教えてもらって、一文字ずつさらっていくしかない……か。

そう考えて、これから途方もない聞き込みと作業をしなくてはいけないのか……と、もう文字を習うまで情報収集諦めようかと思いつつ、もう一度、私の名前が書かれた紙を見下ろす。

「(フィオナ•ローレル)」
「フィオナ•ローレル」

美人侍女が名前を読み上げると同時に、その名前を読むことができていた。

「(ーー何と!?)」

内心驚いていると、私の反応がないことを気にする美人侍女の視線が降ってきていることに気付く。

鏡にも映っていたので、私は慌てて、「教えてくれてありがとう」とお礼を言ったのだった。
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