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第一章 冒険の始まり
剣士テオ・ミゼル
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「テオ・ミゼルさん、職業は剣士でよろしいですね?」
「はいっ!」
「ここに認定証を発行いたします。こちらは身分証明書にもなりますので、必ず携行されますようにお願い致します」
ギルドの受付嬢から認定証を受け取ると、テオは後ろに長蛇の列があるのも忘れて思わず「よしっ!」とガッツポーズをした。
テオ・ミゼル、痩せっぽちで小柄だが、血気だけは盛んな十七歳。
十五の年に生まれ育った孤児院を離れ、この春、養成所を卒業したばかり。養成所の成績は常に落第すれすれだったというものの、満点だろうが及第点だろうが合格は合格。
孤児テオ・ミゼルは、今日から剣士テオ・ミゼルに生まれ変わったのだ。
テオは物心ついた頃からこの国唯一の孤児院で暮らしていた。
同じ施設で育った仲間たちは里親に引き取られたり、鍛冶や商売の技能を習得したりとそれぞれ生きるすべを身に着けていったが、テオは違った。
「お前にももう少し落ち着きがあれば、誰かが引き取ってくれたかもしれないのにな」
かつて孤児院の院長が苦虫を噛みつぶしたような顔でぼやいていたことがあるが、至言というべきだろう。
いたずら好きで暴れん坊のテオを引き取りたいという奇特な人はついに現れず、じっくりと物事に取り組むのが苦手なせいで技能を身に着けることもできなかった。
だが、テオはそれを悔しいと思うこともなかった。
孤児院出身の仲間たちは鍛冶屋になったり武器屋になったり、はたまた宿屋を開いたりしていたが、テオは元々そんな地道な商売に興味はなかった。
「俺は剣士になる。剣士なら一獲千金のチャンスだってあるし、みんなから尊敬もされる。旅だってできるしさ」
チビのテオがそう言うたび、仲間たちは馬鹿にしたように笑っていたものだ。
だが、テオは二年に及ぶ修業を終え、こうして剣士の認定証を手に入れた。きたるべき冒険を前に、いやでも血湧き肉躍ろうというものだ。
「それと、こちらがミゼルさんのライフシードになります」
受付嬢が金のチェーンのペンダントを差し出した。
「このメーターが体力と魔力の残量を示しています。体力がゼロになったら仮死状態となりますが、教会へお持ちいただくか、蘇生魔法を唱えていただければ復活が可能です」
「知ってます。うわあ、これが噂のライフシードか」
テオは砂時計型のペンダントを惚れ惚れと眺めた。
受付嬢が釘を刺すように、
「絶対になくさないでくださいね。手元になかったら蘇生は不可能です。尚、再発行もできません」
「分かってますって」
調子のいいことを言いながら、テオはライフシードをいろんな角度からためつすがめつした。
「はいっ!」
「ここに認定証を発行いたします。こちらは身分証明書にもなりますので、必ず携行されますようにお願い致します」
ギルドの受付嬢から認定証を受け取ると、テオは後ろに長蛇の列があるのも忘れて思わず「よしっ!」とガッツポーズをした。
テオ・ミゼル、痩せっぽちで小柄だが、血気だけは盛んな十七歳。
十五の年に生まれ育った孤児院を離れ、この春、養成所を卒業したばかり。養成所の成績は常に落第すれすれだったというものの、満点だろうが及第点だろうが合格は合格。
孤児テオ・ミゼルは、今日から剣士テオ・ミゼルに生まれ変わったのだ。
テオは物心ついた頃からこの国唯一の孤児院で暮らしていた。
同じ施設で育った仲間たちは里親に引き取られたり、鍛冶や商売の技能を習得したりとそれぞれ生きるすべを身に着けていったが、テオは違った。
「お前にももう少し落ち着きがあれば、誰かが引き取ってくれたかもしれないのにな」
かつて孤児院の院長が苦虫を噛みつぶしたような顔でぼやいていたことがあるが、至言というべきだろう。
いたずら好きで暴れん坊のテオを引き取りたいという奇特な人はついに現れず、じっくりと物事に取り組むのが苦手なせいで技能を身に着けることもできなかった。
だが、テオはそれを悔しいと思うこともなかった。
孤児院出身の仲間たちは鍛冶屋になったり武器屋になったり、はたまた宿屋を開いたりしていたが、テオは元々そんな地道な商売に興味はなかった。
「俺は剣士になる。剣士なら一獲千金のチャンスだってあるし、みんなから尊敬もされる。旅だってできるしさ」
チビのテオがそう言うたび、仲間たちは馬鹿にしたように笑っていたものだ。
だが、テオは二年に及ぶ修業を終え、こうして剣士の認定証を手に入れた。きたるべき冒険を前に、いやでも血湧き肉躍ろうというものだ。
「それと、こちらがミゼルさんのライフシードになります」
受付嬢が金のチェーンのペンダントを差し出した。
「このメーターが体力と魔力の残量を示しています。体力がゼロになったら仮死状態となりますが、教会へお持ちいただくか、蘇生魔法を唱えていただければ復活が可能です」
「知ってます。うわあ、これが噂のライフシードか」
テオは砂時計型のペンダントを惚れ惚れと眺めた。
受付嬢が釘を刺すように、
「絶対になくさないでくださいね。手元になかったら蘇生は不可能です。尚、再発行もできません」
「分かってますって」
調子のいいことを言いながら、テオはライフシードをいろんな角度からためつすがめつした。
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