異世界ぽっちゃり無双 チートスキル『暴食』で最強&飯テロセカンドライフを満喫します!

空戯ケイ

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交易都市ラグリージュへ赴いちゃう、ぽっちゃり

第308話  前倒しを提案しちゃう、ぽっちゃり

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 お店の前で待っていた大量のお客さんたち。
 その人たちから一斉に詰め寄られ、わたしはやや混乱状態に陥っていた。
 四方八方から色々な言葉を浴びせかけられても対応しきれないので、一旦お店の中に戻らせてもらう。

 バタン、と扉を閉めたわたしは、大慌てで店内を駆け巡った。

「ち、ちょちょちょっと! 大変だよみんなー!」
「? どうかされたのですか、コロネ様?」

 近くにいたエミリーがすぐに反応してくれた。
 その後で、エミリーの後ろから店内の掃除をしていたアリアちゃんとイリアちゃん、そしてナターリャちゃんたちもぞろぞろと出てきてくれる。

「コロネお姉ちゃん、どうしたのー?」
「なにかあったんですか?」
「も、もしかして何か不手際がありましたか……?」

 不安そうな顔をするイリアちゃんに、わたしは安心させるように言葉を続ける。

「い、いや別に皆が悪い訳じゃないんだけど、ちょっと外に大量のお客さんたちが待っている状態でさ!」
「え、大量のお客さん……? うわ、ほんとだ!」

 わたしの言葉を聞いて近くの窓からひょこっと顔を覗かせたアリアちゃんが、驚きの声をあげて戻ってくる。
 その反応に、皆も恐る恐る外の光景を確認しに行った。

「えっ、こ、これは予想外の人気ですね……!」
「コロネお姉ちゃんすごーい! ね、サラちゃん、わいちゃん!」
「ぷるーん!」
「ご主人の作る料理やさかいな! これくらい大人気で当たり前やで!」
「で、でもこれはさすがに私も想像してなかったですね。イリア、お弁当のストック足りるかな?」
「ど、どうだろう……。このお客さんたちの足並みがずっと続くと、多分今日中に全部はけちゃうんじゃないかな……?」

 イリアちゃんの言葉に、わたしは冷や汗を流しながら苦笑する。

「ぐっ、やっぱりそうだよね……! よし、こうなったら急いで料理を作りまくろう! せっかく待っててくれているお客さんたちをずっと外で立ちっぱなしにさせるのも気が引けるし、当初のオープン時間よりも前倒しで今からお店を開けちゃってもいいかな!」
 
 さすがに初っぱなからこの勢いでお客さんがやって来るとは想定していなかったけど、でもこれは絶望するばかりの状況じゃない。
 これだけお客さんが来てくれているというのは、嬉しい誤算でもあるのだから。
 そのお客さんたちの期待に応えるためにも、全力でこのお弁当屋さんを成功に導いてやろうじゃないか!

 なかなか無茶振りだったかもしれないけど、わたしの提案に全員が頷いて了承してくれた。
 うう、わたしはありがたい仲間に恵まれた幸せ者だよ……!

「みんなありがとう! そうと決まったら、早速お店を開けちゃうよ! お弁当屋さんの開店だーー!!」
「「「おおおーー!!!」」」

 お店の中で苦楽を共にする従業員こと仲間の皆と手を合わせて、気合いをいれる。
 わたしの人生初のお店、絶対皆に満足して帰ってもらうぞー!!



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