異世界ぽっちゃり無双 チートスキル『暴食』で最強&飯テロセカンドライフを満喫します!

空戯ケイ

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交易都市ラグリージュへ赴いちゃう、ぽっちゃり

第302話  皆で気合いを入れちゃう、ぽっちゃり

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 ホテルに到着したわたしたちは、そのまま自分たちの部屋へと向かった。
 このホテルは豪商であるドルートさんが経営していて、縁あってドルートさんと出会ったわたしはホテルの最上階の部屋を宛がわれた。
 ドルートさんからのせめてものお礼ということでわたしもお言葉に甘えたけど、はっきり言ってわたしみたいな庶民が泊まっていい部屋じゃないよね。
 俗に言うスイートルームというやつだ。
 広々とした部屋はわたしたちが皆で押し掛けても余裕で余るくらいの面積で、自由に寝泊まりができる。

 そんな広い部屋のリビングのソファに寝転がったわたしは、満足感に浸りながらお腹をさすった。

「ふぅ~、食べた食べた~。やっぱりホテルの夕食は豪華で美味しいねぇ~!」
「コロネ様、お水はいかがですか?」
「あ、ありがとう! もらうよ」

 エミリーがグラスを片手に寄ってきて、わたしに渡してくれる。 
 グラスを受け取ったわたしは、一気に水を流し込んで喉を潤した。

「ぷはぁ~。なんかこの水もいつにも増して美味しい感じがするね」
「ここのホテルで用意されたものなので、水も一級品のものを使用されているみたいですよ」
「なるほど。水にもこだわってるんだね」

 水にはうるさい日本人であるわたしも十分に満足できるクオリティ。
 喉ごしもさっぱりしていてたまらないね。

「コロネお姉ちゃん! 明日はいよいよお店がオープンする日だよね!」
「せや! ビッグイベントっちゅうやつで、楽しみやな!」

 とことことナターリャちゃんがやって来て、楽しそうな笑顔で言う。
 ナターリャちゃんの腕の中には白いもふもふドラゴンであるわいちゃんも収まっている。
 いつ見てもわいちゃんはドラゴンには見えないけどね。

「そうだね。今日まででそれなりの仕込みはできたから、あとはお客さんが来てくれるかどうかだけだね。まあ、この辺りは明日になってみないと分からないけど」
「コロネお姉ちゃんのオベントーは美味しいから、絶対人気になるよ! 明日はナターリャもお手伝いするね!」
「え、ほんと!? ナターリャちゃんがいてくれたら百人力だよ!」 
「えへへ。ま、まあ料理とかはあんまりできないんだけど……」
「それは大丈夫! 厨房にはわたしが立つし、何より超優秀な二人の料理人がいるんだから!」

 わたしはバッと手を広げ、その二人をアピールする。 
 すると、自分達の話をしていることを察したアリアちゃんとイリアちゃんが、テーブルの向こうから目があった。

「ええっ!? もしかして私たちのことですか!?」
「そ、そんな……私なんてまだまだで……!」

 謙遜する二人に、わたしは得意気に頷く。

「もちろんだよ。二人がいなかったらわたしのお店もどうなっていたことか……。明日は期待してるね!」
「あ、あんまり期待されすぎるとプレッシャーですけど、任せてください! とびっきり美味しい料理作りますから!」
「が、頑張ります……!」

 双子の料理人は気合いをいれるようにぎゅっと手を握った。

「よし、みんな気合いは十分みたいだね! 明日は絶対にお店を成功させよう!」
「ぷるーん!」

 ぴょんぴょんと跳ねてわたしの元までやって来たスライムのサラが、わたしの宣言に合わせて大きく跳躍した。
 綺麗な月明かりが浮かぶ夜空の下では、ラグリージュの喧騒がいっそう大きくなっていた。


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