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2話 シロクマさん!?
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ベッドの上でなんとか移動しようと、ルカは手足をワサワサと動かす。
這いずって床にでも落ちれば、嫌でも目が覚めるはずだ。
大人とは思えない異様な動きでなんとかベッドの端に辿り着き、頭からゆっくりと降りようとしたその時だった。
「る、ルカ王子?」
「う、え、……うわぁあ!」
黒い瞳を見たと思った瞬間、ゴンっと鈍い音がして目の前に軽く星が飛ぶ。
いつからこの部屋は、ルカ一人の空間ではなくなっていたのだろう。
知らない男が部屋の扉の前に立っていたものだから、驚いて落ちてしまった。
想定よりも勢いよく床に頭をぶつけたルカは、そのままズルズルと上半身をカーペットにつけながら、ぶつけた頭を両手で押さえる。
もしもカーペットが敷き詰められた床でなかったら、患部はもっとかち割れるような痛みだっただろう。
「だ、大丈夫か?」
「……わ、……」
深く耳心地良い声がした方に目の焦点を合わせれば、彫刻の巨匠が創造したような精悍な顔が見下ろしてきていた。
間抜けな格好で間抜けな声しか発せなかったルカは、美しい顔から目が離せない。
歳の頃はルカと同じか、少し上だろうか。
照明に当たって輝く白髪は短く整えられ、黒曜石のような瞳や高く形の良い鼻、血色のいい唇は、輪郭に対して完璧な配置に収まっている。
透けるように白い肌は繊細そうだが、紺のベストがはち切れそうなほどの厚い胸板や広い肩幅からは、男らしさしか感じなかった。
(か、か、かっこいい……っ)
男でも見惚れる格好良さだ。
惚けているルカの体を、黙って抱き起こしてくれる腕も逞しい。
祖国では体格がいいと言われていたルカが、華奢に見えるほどだった。
その美形は凛々しい眉をわずかに寄せ、心配そうにルカの額を撫でてくる。
無機質で彫像のような見た目に反して、触れてきた大きな手は熱がありそうなほど温かかった。
「気は確かか、ルカ王子? 自分の名前を言えるか?」
「俺……あ、は、はい! 俺はルカ・ヴェ・ドゥルーラ、です。あの、貴方は? なんでここに」
ぼーっと見惚れてしまっていたルカだったが、声を掛けられて我に返った。
すぐに体を起こして床に座り、スラスラと言葉を紡いだルカを見た美形は「良かった」と安心したように微笑む。
その微笑みさえも光り輝くようで、ルカは思わず頬が熱くなる。
祖国にはいないタイプの洗練された美貌だからだろうか。
こんなに人の外見に惹かれたのは初めてで戸惑ってしまう。
そんなルカの心の中は全く伝わっていないらしい。彼は片膝をついたまま胸に手をやり、自身を示す。
「驚かせて申し訳ない。私はグンナル・オスカーソン、この城の」
「グンナル!? あの、シロクマさん!?」
「そう、さっきのシロクマだ」
あまりの衝撃に、ルカは部屋に響き渡る大声でグンナルと名乗った美形の言葉を遮った。
気を悪くした様子もなく頷くグンナルに、ルカはずいっと顔を寄せる。
勢い余って鼻先が触れた。
「こ、こんなにかっこよくなんの……?」
見つめるだけで本当に穴が開くなら、グンナルの顔には空洞ができているだろう。
輪郭がボヤけないギリギリまで顔を離して、ルカは花の顔と向かい合う。
だがグンナルは、夏の若葉のように輝くルカの瞳から気まずそうに目をそらした。
「その、ルカ王子……さっきはベッドの上でもがいていたようだが体調は悪くないか」
「もがいて……あ、ああ! あはは、眠いのをなんとかしようとしてただけだから大丈夫! 恥ずかしいとこ見られちゃったな」
大国の皇子との政略結婚だ。
行儀良く、賢そうに、男でも伴侶として申し分ないと思ってもらえるように、とルカは気を張っていた。
しかし先ほどの醜態を見られてしまっているなら、もう全てが遅い。
驚きのあまり口調も完全に崩れてしまった。
もうどうでも良くなって、ルカはふわふわの髪を押さえながら大きな口を開けて笑う。
そんなルカに、グンナルは訝しげに首を傾げてきた。
「眠いのをなんとかしようと……?」
もっともすぎる疑問だ。
「頭から床に落ちれば目も覚めると思って。あ、他の人には内緒な。奇行癖があると思われたら大変だ」
改めて説明してみると自分でも意味がわからない。
先ほどのルカは、眠気と疲れでどうかしていたらしい。
だが、おかげで目が覚めたのは事実だ。想定以上の痛みではあったけれど。
真面目に聞いていたグンナルは、表情は崩さないまま僅かに声を震わせた。
「き、奇行だという自覚があって良かった」
「俺だって普段からこんなことしてるわけじゃ……あ! それよりなんで音もなく部屋にいたんだ?」
ルカは言い訳をしようと口を動かしたが、ふと思いついた疑問が先に出る。
するとグンナルは、ルカの顔色を確かめるように見つめてきた。
「ああ、一応ノックをしたのだが返事がなかったので……何かあったのかと。本当に大丈夫そうで良かった」
「びっくりさせてごめんなー? 眠くて全然聞こえなかった」
眠かったどころか、一瞬意識が飛んでしまっていたのかもしれない。疲れているであろう人間がベッドの上で不審な動きをしていたら、心配もするだろう。
苦笑いするルカに、グンナルは改めて真剣な表情になった。立ち上がって、深々と頭を下げられる。
ルカは驚いて自分も立ち上がり、グンナルの頭を上げさせようとする。
だが、グンナルが先に口を開いた。
「その、先ほどは大変な失礼をした。帝都に結婚相手のことを確認したが、連絡が遅れていたと……それを伝えるために部屋に来たんだ」
「言葉を返すようで申し訳ないけど……グンナル皇子。ビアンカから俺に結婚相手が変更になったのは、本当に初期段階だったはずで」
「誠に申し訳ない。こちらの落ち度だ」
グンナルの両手が震えるほど強く握られていて、ルカは口を閉じた。
結婚相手の変更は、フィオレンテ王国側はウルスス帝国のどの皇子と結婚するのかもわからない段階で伝えている。
グンナルに伝える時間がなかったとは考えにくい。
しかしグンナルの様子から、知らなかったというのは本当だろう。
ということは、誰かが意図的に伝えずにいたのだ。
ルカは大国の皇子にも複雑な事情があるのだと察し、話してくれるのを待とうと決める。
(必要になったら教えてくれるだろ)
そう考えながら、グンナルに頭を上げてもらう。
謝らないといけないのはこちらも同じだ。
「こちらこそ、我儘言ってごめんな。王女じゃなくて王子なんて子どもも産めないし」
「産めないのは私も同じだ。ルカ王子、私の元に来てくれてありがとう。これからよろしく頼む」
何の澱みもなく言われてしまって、ルカはまじまじとグンナルを見てしまう。
互いに跡継ぎは必要ない身の上とはいえ、王女がくると思っていたのをこんなにあっさりと受け入れてくれるとは。
拒否されたら途方に暮れるしかなかったルカは、ふわりと胸が熱くなるのを感じる。
見つめすぎたのだろう。
グンナルは居心地悪そうに黒曜石の瞳を揺らした。
「な、なんだ」
「いやー、グンナル皇子って素敵だなって。顔はかっこいいし、声も体も良いし、性格まで男前。俺が王女だったら、今すぐ抱いてって言っちゃうな」
「……」
褒めたつもりだったのに、グンナルは真顔の上に無言になってしまった。
よくある男同士の軽口のつもりだったが、考えてみれば文化が違う。馴れ馴れしすぎたのかもしれないとルカは焦った。
「あ、ごめん。男同士だからって慎みなさすぎたぁあ!?」
ルカは目を見開き、尻もちをついた。
なんと、目の前にシロクマが登場したのだ。
ドンっと立つシロクマから勢いよく距離をとったルカは、壁に背中をぶつける。真っ青な顔でシロクマに両手を突き出した。
「ご、ごごごめん! 怒らないで!」
「違う。怒ってない。すまない。諸事情が……」
「なに? 諸事情って、なに?」
初対面の時も言っていた気がする「諸事情」だが、ルカには意味不明で声が震えてしまう。
柔らかい声は確かに先ほどまで会話していたグンナルのものだが、シロクマはどう見ても怖い。遠くで見る分には可愛らしいイメージもあるが、今はあまりにも近かった。
涙目になっているルカに、グンナルはシロクマのまま、静かに語りかけてくる。
「危害は加えないと約束する。あの、疲れているとは思うが、失礼の詫びを兼ねて城を案内しようかと」
「案内……あ、ありがとうございます……」
グンナルに気に入られなければならない、そんな事情以前に。
シロクマに言われてしまうと、怖すぎてどう考えても拒否権はなかった。
這いずって床にでも落ちれば、嫌でも目が覚めるはずだ。
大人とは思えない異様な動きでなんとかベッドの端に辿り着き、頭からゆっくりと降りようとしたその時だった。
「る、ルカ王子?」
「う、え、……うわぁあ!」
黒い瞳を見たと思った瞬間、ゴンっと鈍い音がして目の前に軽く星が飛ぶ。
いつからこの部屋は、ルカ一人の空間ではなくなっていたのだろう。
知らない男が部屋の扉の前に立っていたものだから、驚いて落ちてしまった。
想定よりも勢いよく床に頭をぶつけたルカは、そのままズルズルと上半身をカーペットにつけながら、ぶつけた頭を両手で押さえる。
もしもカーペットが敷き詰められた床でなかったら、患部はもっとかち割れるような痛みだっただろう。
「だ、大丈夫か?」
「……わ、……」
深く耳心地良い声がした方に目の焦点を合わせれば、彫刻の巨匠が創造したような精悍な顔が見下ろしてきていた。
間抜けな格好で間抜けな声しか発せなかったルカは、美しい顔から目が離せない。
歳の頃はルカと同じか、少し上だろうか。
照明に当たって輝く白髪は短く整えられ、黒曜石のような瞳や高く形の良い鼻、血色のいい唇は、輪郭に対して完璧な配置に収まっている。
透けるように白い肌は繊細そうだが、紺のベストがはち切れそうなほどの厚い胸板や広い肩幅からは、男らしさしか感じなかった。
(か、か、かっこいい……っ)
男でも見惚れる格好良さだ。
惚けているルカの体を、黙って抱き起こしてくれる腕も逞しい。
祖国では体格がいいと言われていたルカが、華奢に見えるほどだった。
その美形は凛々しい眉をわずかに寄せ、心配そうにルカの額を撫でてくる。
無機質で彫像のような見た目に反して、触れてきた大きな手は熱がありそうなほど温かかった。
「気は確かか、ルカ王子? 自分の名前を言えるか?」
「俺……あ、は、はい! 俺はルカ・ヴェ・ドゥルーラ、です。あの、貴方は? なんでここに」
ぼーっと見惚れてしまっていたルカだったが、声を掛けられて我に返った。
すぐに体を起こして床に座り、スラスラと言葉を紡いだルカを見た美形は「良かった」と安心したように微笑む。
その微笑みさえも光り輝くようで、ルカは思わず頬が熱くなる。
祖国にはいないタイプの洗練された美貌だからだろうか。
こんなに人の外見に惹かれたのは初めてで戸惑ってしまう。
そんなルカの心の中は全く伝わっていないらしい。彼は片膝をついたまま胸に手をやり、自身を示す。
「驚かせて申し訳ない。私はグンナル・オスカーソン、この城の」
「グンナル!? あの、シロクマさん!?」
「そう、さっきのシロクマだ」
あまりの衝撃に、ルカは部屋に響き渡る大声でグンナルと名乗った美形の言葉を遮った。
気を悪くした様子もなく頷くグンナルに、ルカはずいっと顔を寄せる。
勢い余って鼻先が触れた。
「こ、こんなにかっこよくなんの……?」
見つめるだけで本当に穴が開くなら、グンナルの顔には空洞ができているだろう。
輪郭がボヤけないギリギリまで顔を離して、ルカは花の顔と向かい合う。
だがグンナルは、夏の若葉のように輝くルカの瞳から気まずそうに目をそらした。
「その、ルカ王子……さっきはベッドの上でもがいていたようだが体調は悪くないか」
「もがいて……あ、ああ! あはは、眠いのをなんとかしようとしてただけだから大丈夫! 恥ずかしいとこ見られちゃったな」
大国の皇子との政略結婚だ。
行儀良く、賢そうに、男でも伴侶として申し分ないと思ってもらえるように、とルカは気を張っていた。
しかし先ほどの醜態を見られてしまっているなら、もう全てが遅い。
驚きのあまり口調も完全に崩れてしまった。
もうどうでも良くなって、ルカはふわふわの髪を押さえながら大きな口を開けて笑う。
そんなルカに、グンナルは訝しげに首を傾げてきた。
「眠いのをなんとかしようと……?」
もっともすぎる疑問だ。
「頭から床に落ちれば目も覚めると思って。あ、他の人には内緒な。奇行癖があると思われたら大変だ」
改めて説明してみると自分でも意味がわからない。
先ほどのルカは、眠気と疲れでどうかしていたらしい。
だが、おかげで目が覚めたのは事実だ。想定以上の痛みではあったけれど。
真面目に聞いていたグンナルは、表情は崩さないまま僅かに声を震わせた。
「き、奇行だという自覚があって良かった」
「俺だって普段からこんなことしてるわけじゃ……あ! それよりなんで音もなく部屋にいたんだ?」
ルカは言い訳をしようと口を動かしたが、ふと思いついた疑問が先に出る。
するとグンナルは、ルカの顔色を確かめるように見つめてきた。
「ああ、一応ノックをしたのだが返事がなかったので……何かあったのかと。本当に大丈夫そうで良かった」
「びっくりさせてごめんなー? 眠くて全然聞こえなかった」
眠かったどころか、一瞬意識が飛んでしまっていたのかもしれない。疲れているであろう人間がベッドの上で不審な動きをしていたら、心配もするだろう。
苦笑いするルカに、グンナルは改めて真剣な表情になった。立ち上がって、深々と頭を下げられる。
ルカは驚いて自分も立ち上がり、グンナルの頭を上げさせようとする。
だが、グンナルが先に口を開いた。
「その、先ほどは大変な失礼をした。帝都に結婚相手のことを確認したが、連絡が遅れていたと……それを伝えるために部屋に来たんだ」
「言葉を返すようで申し訳ないけど……グンナル皇子。ビアンカから俺に結婚相手が変更になったのは、本当に初期段階だったはずで」
「誠に申し訳ない。こちらの落ち度だ」
グンナルの両手が震えるほど強く握られていて、ルカは口を閉じた。
結婚相手の変更は、フィオレンテ王国側はウルスス帝国のどの皇子と結婚するのかもわからない段階で伝えている。
グンナルに伝える時間がなかったとは考えにくい。
しかしグンナルの様子から、知らなかったというのは本当だろう。
ということは、誰かが意図的に伝えずにいたのだ。
ルカは大国の皇子にも複雑な事情があるのだと察し、話してくれるのを待とうと決める。
(必要になったら教えてくれるだろ)
そう考えながら、グンナルに頭を上げてもらう。
謝らないといけないのはこちらも同じだ。
「こちらこそ、我儘言ってごめんな。王女じゃなくて王子なんて子どもも産めないし」
「産めないのは私も同じだ。ルカ王子、私の元に来てくれてありがとう。これからよろしく頼む」
何の澱みもなく言われてしまって、ルカはまじまじとグンナルを見てしまう。
互いに跡継ぎは必要ない身の上とはいえ、王女がくると思っていたのをこんなにあっさりと受け入れてくれるとは。
拒否されたら途方に暮れるしかなかったルカは、ふわりと胸が熱くなるのを感じる。
見つめすぎたのだろう。
グンナルは居心地悪そうに黒曜石の瞳を揺らした。
「な、なんだ」
「いやー、グンナル皇子って素敵だなって。顔はかっこいいし、声も体も良いし、性格まで男前。俺が王女だったら、今すぐ抱いてって言っちゃうな」
「……」
褒めたつもりだったのに、グンナルは真顔の上に無言になってしまった。
よくある男同士の軽口のつもりだったが、考えてみれば文化が違う。馴れ馴れしすぎたのかもしれないとルカは焦った。
「あ、ごめん。男同士だからって慎みなさすぎたぁあ!?」
ルカは目を見開き、尻もちをついた。
なんと、目の前にシロクマが登場したのだ。
ドンっと立つシロクマから勢いよく距離をとったルカは、壁に背中をぶつける。真っ青な顔でシロクマに両手を突き出した。
「ご、ごごごめん! 怒らないで!」
「違う。怒ってない。すまない。諸事情が……」
「なに? 諸事情って、なに?」
初対面の時も言っていた気がする「諸事情」だが、ルカには意味不明で声が震えてしまう。
柔らかい声は確かに先ほどまで会話していたグンナルのものだが、シロクマはどう見ても怖い。遠くで見る分には可愛らしいイメージもあるが、今はあまりにも近かった。
涙目になっているルカに、グンナルはシロクマのまま、静かに語りかけてくる。
「危害は加えないと約束する。あの、疲れているとは思うが、失礼の詫びを兼ねて城を案内しようかと」
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グンナルに気に入られなければならない、そんな事情以前に。
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