神聖娼婦を中出し育成してハーレムを作ろう

天将

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第1章

第42話 白猫亭のサービス

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目が覚めるとすでに部屋内は真っ暗となっていた。お風呂の温かさが体に良い効果をもたらし、夜まで寝てしまった。窓を見ると星がキラキラと輝いていて、室内はとても明るい。

『ギュルルルルル』

昼ごはんを食べずに寝たので、腹が空きすぎて鳴ってしまった。晩ごはんを食べに降りようと、パックを起こして受付まで降りた。すると先程の猫耳族の女の子が、まだ受付で業務をしている。

「こんばんは! 朝からずっと受付をして大変だね!」

「こんばんはセシル様、パック様。お仕事ですから仕方ないにゃ。今からお出かけですかにゃ? それとも晩ごはんを食べられますかにゃ?」

相変わらずとても元気だ。長時間労働だろうが、疲労をみせないところが偉いな。若干目の下にクマができているのはご愛嬌だ。

「晩ごはんを食べたいのだが?」

「はい! ありがとうございますにゃ! 左手が食堂となっておりますにゃ。料金はテーブルに置いてある料金表を見ながら、注文ごとにその場でお支払いをしてくださいにゃ」

食堂に移動すると、そこは食堂っていうより居酒屋だった。見渡すと食事だけの人はいない。酒を飲みながらガハハと大声で笑っている。女の子ですらそんなワイルドな感じだった。
食堂に入るとオレを品定めするかのように、一斉にみられる。思わずビクッと過剰反応をしてしまった。異世界あるあるで、よそ者は気にくわないとかいうのがあるが、少し嫌な感じだ。無視してカウンターに座ると、ウエイトレスの女の子が来る。

「いらっしゃいませ~! ご注文は何にしますか!」

食堂内がうるさいので、ウエイトレスの女の子は大声で注文を聞いてくる。こういうときは1番美味しいものを頼むコツがある。45年もだてに生きていないのだよ。

「じゃあ、おまかせするので1人銅貨4枚でよろしく。酒はミール酒とワインを頼む」

せっかくだから一般的なお酒を2種類試し飲みをしてみる。以前アリシアに飲ませてもらったワインはきっと国で最高のワインなのだろう。とても素晴らしい味だった。アリシア味だったがな。

「は~い! 1人銅貨4枚だとオークの肉じゃなくてジャイアントベアの肉に変更できますが! どうしますか?」

ジャイアントベアって熊のことか。そういえば魔力の高いモンスターは旨いと言っていたな。オークはモンスターランクGで、ジャイアントベアはモンスターランクFか。どうせなら熊肉にするか。地球でも1度熊肉を食べたことがあったが、正直いうと牛肉の方が普通に好みだった。

「じゃあ、ジャイアントベアで頼む、パックはどうする?」

「じゃあ、オイラもジャイアントベアの肉でよろしく!」

「は~い! 料金は合計で銅貨8枚になります。毎度ありがとうございます! それでは少々お待ちくださいね!」

ウエイトレスに銅貨を2人分8枚を支払うと、厨房にはいってオーダーを伝えている。この居酒屋は繁盛しているな。座れる席もなくなって、立ち飲み者も出ている。これは味に期待してもいいのかもしれないな。

料理が出てくるのをパックと雑談しながら待っていると、ウエイトレスが料理をもって近づいてきた。来た来た。はじめて食べる異世界の一般的な宿屋の晩ごはん。
オレは転移前はB級グルメマニアだった。食べログにも結構評価したものだ。評価といえば偉そうだから、好きではないがラーメンなどはよく食べ歩いていたものだ。A級グルメはうまくて当然だから面白くないんだよな。お店が汚くて、あまり人が来ていないような所を発掘することも快感だったな。
以前に、とあるお店に入った時、サラダのドレッシングが飲み終わったペットボトルに入っていたお店があった。かなりドン引きしたが、チャレンジして食べたら、やたら旨くて驚いたな。

「お待たせいたしました。左からティロピタ、ナリジャノサラダ、エイとブロッコリーのスープ、マリダ、ジャイアントベアのパスティチィオ、最後にデザートでマルメロです」

しばらく待つとウエイトレスが食事を持ってきた。待ってました! さぁ、食べるぞ! ん? パックがウェイトレスを見て大口を開けて固まっている。なんとなくウェイトレスの顔を見た。すると、ウェイトレスは凄まじい美少女だった。カッコいい系超絶美少女発見! ん? だがこの顔はどこかで見たような。あ! 思い出した。城門でレベル2騎士に絡まれたときに、助けようとして動いてくれたヴェルチェッリ騎士団団長カミラ・ジョルジだ。プレートアーマー姿はカッコよかった。今のメイド服もスッゴくいい! このギャップが最高だ。

「ジョルジか、先程は助けてくれてありがとう。ここではメイド服でウエイトレスをやっているのか?」

「はい、ここは叔母のお店です。騎士団の仕事の合間に手伝っているのです」

「そうだったのだな。騎士団の修練だけでも忙しいのに働き者なのだな。それにメイド服もとても似合っていて素敵だ」

メイド服が似合っていると指摘したら、急に顔が真っ赤に染まって目が左右に激しく振れている。ん? なにか変なこといったか? 自分の言葉を振り替えるが妙なことは言っていない。
カミラはキッとオレを睨んで何かを決意したように口を開く。

「セ、セシル様! この店にはサービスでお客様に食事を食べさせるものがあります。受けていただけませんか?」

サービスを希望しますか? じゃなく受けてくれませんか? とは変な言い方だな。この申し出は断っておこう。ゆっくり自分のペースで食べたいしな。ん? 周囲の男たちの様子が何か変だ。

「ま、まさかあのお嬢が……」

「こんなことを言うのは、はじめてよね」

「なぁ~。あの男、ジョルジさんに似てないか?」

「「「確かに」」」

お客の声が聞こえてくる。オレの周囲がざわついている。何かメチャクチャ注目をあびているんですけど?

「そのようなサービスもあるのだな。この宿屋は良心的だな。でも人に食べさせてもらうのもいいが、今日はこの料理をゆっくり味わいたいから遠慮しておく」

青くなり、落ち込んだ風な顔をするカミラ。周囲のお客は、カミラを心配そうに見ている者、好奇心でニヤニヤしながらカミラを見ている者など様々だ。考えたらこれだけの超絶美少女だ。看板娘に決まっている。彼女に会うために通いつめている男も多いだろう。すると青筋を立て、イスから立ち上がり、こっちに向かって歩いてくる男がいる。

「てめえ、お嬢がせっかく食べさせてやるって言ってんだから、大人しく食っておけよ!」

カミラの親衛隊というところか。ウザいな。アリシアの親衛隊も不愉快だったが、こういうやからは面倒だ。

カミラがその男に向かい振り返る。男は全身がビクッとなり、みるみる顔色が真っ青になる。そして、そそくさと自分のイスに戻っていく。周囲の男たちもカミラを見て、青ざめている。

ははは、今、カミラはどんな顔を男に向けたのだか……。プククッ、意外にこの女、面白いぞ。

「この人、超絶美少女だけど、微妙に痛い人なのかな? オイラはゆっくり食べたいよ」

パックに激しく同意する。冷静で礼儀正しい女を装っているが、中身はまったくちがうのではないか? 冷静沈着を装っているが、実は熱血な女聖騎士クレタを思いだした。
その後、お店の雰囲気は最悪だ。誰も会話をしていないで、店内はシーンっとしている。ほぼ全員聞き耳をたてている雰囲気だ。カミラは料理を置いたのに、そのまま立ち去らずに後ろで立っている。

「まだ何かオレに用があるのか?」

彼女は微笑みながらいっこうに動く気配がないので言ってみる。

「いえ、私を気にせず食事をしてください」

そこに立っていられると食べにくいとは言いにくい。オレの隣に座っていたお客の女が、カミラの視線に耐えきれず、そそくさと出ていった。早く出ていけと、彼女はずっとその女を睨んでいたのだ。美人って顔の作りがよい分、怒り顔が怖かったりするよな。だが、そのようなことをしていると、いずれお客の信用ををなくすぞカミラ。

そしてオレの隣のイスに座ると、食事するオレの横顔を見続けている。ここまできてやっと気がついた。カミラは間違いなくメンヘラ女だ。絶対に何か、心に闇を抱えている。メンヘラ女だから心に刺さることを言うと、キレて大変なことになるかもしれない。メンヘラ女を刺激しないで去ってもらう方法はないか? チラッとパックを見ると、相当怯えた顔をしている。

「オイラこの人怖いよ~」

『バァーン!』

突然、ドアが荒々しく開いてお店に女騎士が飛び込んできた。店内をキョロキョロと見渡し、カミラを見つけると走ってきた。

「団長そこにいらっしゃいましたか。大変なことがおきました!」

「マユラ! 騒がしいわね。何かあったの?」

「はい! 明後日の騎士団戦、男女混合に決まったと今、通達がありました!」

「な、なんですって! なぜ急に。すぐに本部に説明を聞きにいきましょう。
セシル様、本当はお風呂でお背中を流すサービスもあるのですが、それはあとでしますので、少々お待ちください」

「…………………………………結構です」

オレの返答を聞かずにカミラとマユラがお店を出ていく。これでゆっくりと食事ができる、と思ったら、厨房から30代ほどの中年女性が出てきた。

「あなたがセシル様ですね。私はカミラの叔母のミンディといいます。先ほどは姪が大変失礼いたしました」

そう言うとミンディは苦笑いをし、頭を下げる。ミンディも超絶美少女カミラの叔母だけあり、美しい容姿をしている。羨ましい美女一族だ。

「いえいえ、大丈夫だ。超絶美少女に好かれることはむしろ光栄なことだ。まあ、ちょっと驚いたがな」

「そのような寛大なお気持ちで許してくださり、ありがとうございます。あの娘は色々と複雑な事情のある娘なのです。少し身の上話をどうか聞いていただけますか?」

ミンディはカミラが心配で心配でたまらないようだ。騎士は有事の際、体を張って神民を守らなければならない。朝、行ってきますと気軽な挨拶が、その者との最後の言葉になったことなど、ざらにあるだろう。アリシアも龍が攻撃してきたとき、これがお会いできる最後ですと、伝えて死を覚悟して出ていった。
オレは頷き、彼女の抱えている心の闇がどのようなものなのか興味が湧いたので聞いてみよう。ゆっくりとした口調でミンディ語りはじめる。

「カミラは元々、ティムガット市の最も大きなラスメデュラス騎士団の団長パトリック・ジョルジを父に持ち、彼女自信も格別な加護をエロース神様からいただきました。それは何かといいますと、彼女は生まれながらの聖騎士だったのです」

生まれながらのとはどういうことかというと、成長の5段階をすっ飛ばしているスーパーエリートということだ。
平民が聖騎士になろうと思うと、まず平民から戦士か盗賊に転職をする所からはじまる。その後、モンスターを倒し、レベルをあげていく中で、自身の生き方や行動をあまたいる神の1人に愛された者だけが加護を得ることになる。この段階で全体の90%は脱落し、生涯を戦士か盗賊で生きていくことになる。レベルが30に到達したら、狂戦士か忍者の上級職に転職可能だ。
幸いにも神の加護を得られた者は、魔法職である魔術師か僧侶に転職できる。転職後にレベルを30まで到達できたら、ついに最終目的の魔法系上級職であるサムライ、聖騎士に転職することが可能だ。

レベル30というと簡単そうに聞こえるかもしれない。騎士の平均レベルが8か9であることを考えると、並大抵ではいかないことが分かるだろう。カミラは平民~戦士か盗賊に転職、加護を得る、戦士か盗賊~魔術師か僧侶に転職、レベル30まで上げる、魔術師か僧侶~サムライか聖騎士に転職、という長い行程をぶっ飛ばしているということなのだ。生まれながらの聖騎士とは、かなりのチートということだ。今まで生まれながらの聖騎士で会ったことがある者は、アリシアとルシィルの2人だけだ。

「そのような順風満帆な幸せな日々も、3年前に終わりを告げました。突如ティムガットにグレーターデーモン5体が来襲したのです。国1番の武力を誇るラスメデュラス騎士団も当然出撃しました。多くの被害をだしながらも、グレーターデーモンを討伐はできませんでしたが、撃退には成功しました」

「グレーターデーモンって、上位悪魔じゃないのさ! よく撃退出来たね!」

「はい、撃退出来たのは奇跡的なことです。しかし、その代償でカミラの父、パトリックはグレーターデーモンによって殺害されました。
その後のラスメデュラス騎士団は、ポートフォリオ副団長が団長に格上げし、カミラはラスメデュラス騎士団を退団しました。
噂ではポートフォリオがパトリックの派閥を次々と騎士団から追い出したと噂されています。
その後のカミラは父親を殺めたグレーターデーモンに復讐するために、バレンシアの森で無謀なモンスター狩りを続けています」

カッコいい系の超絶美少女だから、順風満帆な人生を送っているリア充かと思ったらそのようなことはなかったみたいだ。むしろ普通の家庭の方が幸せだった。

「父親の騎士団を部下に乗っ取られたとは、やるせないよな」

「オイラ、カミラが可愛そうになってきたよ。超絶美少女なのにそんな闇があるなんてさ!」

「そうだな、そんなことがあったら心が病むわけだ」

「森の奥まで1人で行き、モンスター狩りをしていたようで、血まみれで帰ってくることも度々ありました。幸い神のご加護のおかげで生き抜けました。結果的に無理がいきすぎ、あの若さでレベル38聖騎士というあり得ないことになってました。そんなカミラを慕う若い女の子が1人、また1人と増えて、今のヴェルチェッリ騎士団となりました」

「ふぅ~。最後はハッピーエンドっぽくて良かったね~。オイラほっとしたよ!」

「ですが、そんな不幸な娘です。セシル様はカミラの父、パトリックに似ているので、父と重ねてしまったのでしょう。セシル様が良ければ、あの娘の願いを聞き入れて、思いを遂げさせてもらえないでしょうか?」

「パトリックさんとカミラは、とても仲の良い父娘だった。俺ら冒険者も心を痛めていたんだよ。あの父娘は俺ら冒険者の癒やしになっていたんだよ」

思っていた以上に、闇が深い女の子だった。というか、闇でズブズブ埋まっている人と深い関係になるのは嫌だな。ティムガット市は明日には出たいしな。とりあえずOK と言っておいて、明日早くに発ってしまおう。可哀相だが、オレの双肩にはラティアリア大陸の存亡がかかっているのだ。個人の問題に関わっている時間などないのだ。ちょっと、もったいないが仕方ない。

「うむ、よく分かった。ミンディの願いを叶えてやろう」

「そうですか! ありがとうございます! ありがとうございます! ああ、これであの娘が少しでも救われると……うううっ」

涙を流しながら喜ぶミンディ。あまり喜ばれると罪悪感が出るからほどほどにしてほしいな。
ゆっくり食事やお酒を飲みたかったが、ミンディが去ってからも、嫉妬に狂う男たちにずっと睨まれていたので、早めに自分の部屋に帰ることにした。

「パック、明日は朝早くに出発するから、そのつもりでいてくれ。今日は早めに寝よう」

「分かったよ。ちょっと話を聞いていて、痛々しかったもんね。少し可哀相だけど、セシルが取り憑かれる前に出た方がいいとオイラも思うよ!」


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