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59、学年交流会①

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夏休みも明けて、学園行事である学年交流会がやってきました。

学年交流会とは。
学年という隔たりを越えて交流し、絆を深めよう!
という目的を掲げた、お楽しみ会です。

今回の学年交流会は、全校生徒で隠れんぼをするというもの。
隠れんぼと言っても通常のものとは違い全校生徒を半分に分け、鬼と隠れる生徒に分かれて行われます。

鬼役と隠れる役は公正にクジで決められ、鬼役の生徒は1人の生徒を見付けられた場合、その生徒を1日好きに出来る(ただし悪質な事には使えない、あくまで交流目的)。
隠れ役の生徒は、最後まで見付からなければ豪華賞品が与えられるというもの。
制限時間は3時間。朝9時からお昼12時まで。
隠れる範囲は学園内の立ち入り禁止区域、職員室、学園長室以外全て。
鬼役の生徒は赤い名前入りの襷を、隠れ役の生徒は白い名前入りの襷を目立つように身につけ、見付けた相手、見付けられた相手と交換します。


……準備、大変でした。
特に全校生徒の名前入り襷が。夏休み中に既にクジで決められており、業者さんにも頼んでいたのでいいのですが、確認作業が大変でした。
豪華賞品も、何人分用意して何を用意するか。何処かのお偉いさんのせいで全校生徒に参加賞も付けるという変更点もありましたし。

でも、楽しそうにしている生徒さん達の顔を見ていると、頑張った甲斐があるというものです。
生徒会の皆さんや、生学委員会の俺達も参加する予定ではありますが実行委員という立場上、最初の1時間だけ参加です。
後片付けや悪さをしてないかの見廻り、襷を取ってしまったりと、不正を防がなくてはならないですからね。


俺は隠れる側ですが、藤堂先輩と春日井くんは鬼役です。
確か、不破先輩と生駒先輩も隠れる側だったはず。
桐生先生は欠席した生徒の代わりに人数を合わせるため他の先生と参加してますが、どちら側か分かりません。森宮くんは隠れる側だったはず。
仲良くなった他の生徒さん達も、上手い具合に半分に分かれていたはずです。


壇上で藤堂先輩がルールを説明し、9時になったら隠れ役の生徒は一斉にスタート、その10分後に鬼役がスタートする旨を伝えます。
見付けたり、見付かった生徒は襷を交換した後は自由にしていいという事、タイムリミットまで隠れんぼに参加可能だが、襷は身につけない旨を伝えます。

最後に、怪我をしないよう楽しんで、と爽やかなイケメンスマイルを浮かべていました。


流石藤堂先輩です。黄色…野太い声が所々から上がってました。


さぁ、いよいよスタートです!
1時間、見付からないように頑張って豪華賞品ゲットですよ!



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