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二章 思い出作り
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ホテルに戻り、案内された部屋のドアを開くと、目の前には海が広がっていた。
部屋は広々としており、大きな窓からちょうど陽が落ちる景色がとても美しく、思わず「うわぁー」と声が漏れた。
「素敵な部屋でしょ? ホテルを探した時に、この部屋の写真を見つけて即決しちゃったのよね」
「すごい素敵! ちょうど夕日も綺麗だし写真撮ろうよ!」
「そうね。それがいいわね。ちょっと待ってね。キャリーケースから三脚出すから」
「三脚持ってきたの?」
「毎回、誰かに撮ってもらえる状況とは限らないでしょ? だから、念のため三脚を持ってきたのよ。ちょうど役に立ったわね」
「準備が良すぎてびっくりだよ」
「ほら、早くしないと真っ暗になっちゃうわよ」
「はーい」
お父さんが三脚にカメラを取り付け、タイマーをセットすると三人で並んで写真を撮った。
写真を確認すると、素敵な部屋から夕陽が落ちる海が映し出され、とても綺麗な一枚だった。
これは、今日作った写真立てに入れるべき一枚だと思った。
写真をスマホに送ってもらい、柊真に送る。
『ホテルがすごい素敵で、目の前が海だったんだよ! 夕陽が海に落ちるタイミングだったから、三人で写真撮っちゃった。綺麗でしょ?』
『本当に部屋やばいな。景色良すぎて、めっちゃ高そう』
そうなんだよね。私も思った! 一泊いくらなんだろう……
そんな野暮なこと聞けないけど、多分結構高いと思うんだよね。
最高の旅行にしようとお母さんが意気込んでたのを知っているから、今回の旅行は相当お金が掛かっていると思う。
そんなにお金使わなくても、家族で旅行に行けるだけで私は嬉しいんだけどな。
でも、お母さんの気持ちもわかるから、私はただそれに甘えるだけ。
夕食は、ホテルのバイキングを楽しんだが、誕生日ケーキをホテル側に頼んでいたらしく、部屋に戻るとケーキを届けてくれた。旅行先で誕生日を祝ってもらうって特別な感じがして嬉しいな。
誕生日を祝ってもらった後は、貸切露天風呂でゆっくり温泉を満喫した。
さてと、手帳に今日のことをまとめないと。
【ーーー手帳ニページ目 始ーーー】
四月二十四日
海の近くの郷土料理のお店のゴーヤ料理はおすすめ!
苦味が抑えられてて食べやすくシャキッとした食感が癖になり、パクパクと食べれちゃうよ!
あと、この海ぶどう! 見た目はちょっとアレだけど……海藻らしい味だなって感じで、プチプチした食感が悪くなかった。
見た目が気にならなければ、美味しく食べれると思う。
海岸沿いには、雑貨屋さんやお土産屋さんが軒を連ねていたから、これっていうのが見つけられると思う。
ちなみに、私は、このお店で琉球グラスを買ったよ。
このお店の隣でマリンクラフト体験をやってて、貝殻の写真立てを作ったの。
こういう体験ものは思い出にもなっておすすめだよ!
あ、そうそう。書き忘れてたけど、柊真に送った写真の海岸で貝殻を拾って瓶に詰めたんだよ。
この写真の瓶がそうだよ! 綺麗でしょ? お母さんと沖縄の海を連れて帰ろうって盛り上がっちゃった。
柊真と手を繋いで砂浜を歩きたかったな……
【ーーー手帳ニページ目 終ーーー】
帰ったら写真を印刷して、ここにこの写真を貼ろうっと。
マスキングテープとかも持ってきてないから、帰ったら少しデコろう。
明日は朝から水族館だから、そろそろ寝ないと。
一日目からだいぶ沖縄を満喫できたなと眠りについた。
◆ ◆ ◆
九時半からマンタの餌やりが観れるとのことだったので、それは見逃せないと朝から水族館に来ていた。
巨大水槽の前で餌やりを見るのかと思ったら、なんと巨大な水槽の上から眺めることができるというものだった。
うわー、すごい。足を滑られて落ちないかドキドキしながら、滅多にみることのできない水槽を上から眺めた。
ジンベイザメが浮上してきて、とても近くで見ることができ、その大きさに驚いた。こんな大きな魚が水槽の中を泳いでるなんて不思議だな。
いつまでも見ていられそうだなと思いながらも、他のエリアも気になったため、マンタの餌やりを見て、たくさん写真を撮ってから下に降りた。
下に降りてみる巨大な水槽は、上から水槽を眺めた時とはまた違う感動があった。
まるで自分が海の中に入ったような錯覚に陥る。
こんな大きな水槽を管理してる水族館の係の人たちって凄いな。
ここでもたくさん写真を撮ったけれど、これは手帳に貼らないでおこうと思った。
手帳には外観の写真を載せて、中の写真は貼らずに、実際に行ってその目で見てもらったほうがいいと思ったから。
きっと感動すると思うな。
通路を進んでいくと、今度はトンネルのようになっていて、上を見上げるとジンベイザメやマンタが悠々と泳いでる姿を下から見ることが出来た。
正面からだけでなく、上からも下からも楽しめるなんて、本当に凄すぎる。
今回の旅行で一番の思い出になるのではないだろうかと、旅行二日目でそう思った。
全てのエリアを回り終えると、沖縄の海の中を泳ぎ回った気分になり、気持ち良かった。
「素敵だったわね」
「うん。巨大水槽だけでなく、珊瑚のエリアとか色々あって、沖縄の海ってこんな感じなんだなって潜ってもないのに、まるで自分が海の中を泳いでるみたいで、楽しかった」
「本当にね。よく考えられてるわよね。じゃ、お土産見て出ましょうか」
「はーい」
お土産屋さんにいくと、多くのぬいぐるみが棚に並べられていた。
やっぱり……一番目を引いたジンベイザメのぬいぐるみが欲しい。
少し大きめのぎゅっと抱きしめられるジンベイザメを手に取ると、「いいわねー。お母さんも何かぬいぐるみ買って帰ろうかしら」とぬいぐるみを物色していた。
「お母さんは、このリアルマナティのLサイズのにするわ。なんか愛嬌があって可愛いじゃない」
「熱帯魚とかのぬいぐるみにするかと思ったから、ちょっと意外だったけど、確かになんか愛嬌があるね」
会計を済ませると、大きなぬいぐるみはお父さんが両脇に抱えることになり、その様子が面白くてお母さんと二人で声を出して笑った。
部屋は広々としており、大きな窓からちょうど陽が落ちる景色がとても美しく、思わず「うわぁー」と声が漏れた。
「素敵な部屋でしょ? ホテルを探した時に、この部屋の写真を見つけて即決しちゃったのよね」
「すごい素敵! ちょうど夕日も綺麗だし写真撮ろうよ!」
「そうね。それがいいわね。ちょっと待ってね。キャリーケースから三脚出すから」
「三脚持ってきたの?」
「毎回、誰かに撮ってもらえる状況とは限らないでしょ? だから、念のため三脚を持ってきたのよ。ちょうど役に立ったわね」
「準備が良すぎてびっくりだよ」
「ほら、早くしないと真っ暗になっちゃうわよ」
「はーい」
お父さんが三脚にカメラを取り付け、タイマーをセットすると三人で並んで写真を撮った。
写真を確認すると、素敵な部屋から夕陽が落ちる海が映し出され、とても綺麗な一枚だった。
これは、今日作った写真立てに入れるべき一枚だと思った。
写真をスマホに送ってもらい、柊真に送る。
『ホテルがすごい素敵で、目の前が海だったんだよ! 夕陽が海に落ちるタイミングだったから、三人で写真撮っちゃった。綺麗でしょ?』
『本当に部屋やばいな。景色良すぎて、めっちゃ高そう』
そうなんだよね。私も思った! 一泊いくらなんだろう……
そんな野暮なこと聞けないけど、多分結構高いと思うんだよね。
最高の旅行にしようとお母さんが意気込んでたのを知っているから、今回の旅行は相当お金が掛かっていると思う。
そんなにお金使わなくても、家族で旅行に行けるだけで私は嬉しいんだけどな。
でも、お母さんの気持ちもわかるから、私はただそれに甘えるだけ。
夕食は、ホテルのバイキングを楽しんだが、誕生日ケーキをホテル側に頼んでいたらしく、部屋に戻るとケーキを届けてくれた。旅行先で誕生日を祝ってもらうって特別な感じがして嬉しいな。
誕生日を祝ってもらった後は、貸切露天風呂でゆっくり温泉を満喫した。
さてと、手帳に今日のことをまとめないと。
【ーーー手帳ニページ目 始ーーー】
四月二十四日
海の近くの郷土料理のお店のゴーヤ料理はおすすめ!
苦味が抑えられてて食べやすくシャキッとした食感が癖になり、パクパクと食べれちゃうよ!
あと、この海ぶどう! 見た目はちょっとアレだけど……海藻らしい味だなって感じで、プチプチした食感が悪くなかった。
見た目が気にならなければ、美味しく食べれると思う。
海岸沿いには、雑貨屋さんやお土産屋さんが軒を連ねていたから、これっていうのが見つけられると思う。
ちなみに、私は、このお店で琉球グラスを買ったよ。
このお店の隣でマリンクラフト体験をやってて、貝殻の写真立てを作ったの。
こういう体験ものは思い出にもなっておすすめだよ!
あ、そうそう。書き忘れてたけど、柊真に送った写真の海岸で貝殻を拾って瓶に詰めたんだよ。
この写真の瓶がそうだよ! 綺麗でしょ? お母さんと沖縄の海を連れて帰ろうって盛り上がっちゃった。
柊真と手を繋いで砂浜を歩きたかったな……
【ーーー手帳ニページ目 終ーーー】
帰ったら写真を印刷して、ここにこの写真を貼ろうっと。
マスキングテープとかも持ってきてないから、帰ったら少しデコろう。
明日は朝から水族館だから、そろそろ寝ないと。
一日目からだいぶ沖縄を満喫できたなと眠りについた。
◆ ◆ ◆
九時半からマンタの餌やりが観れるとのことだったので、それは見逃せないと朝から水族館に来ていた。
巨大水槽の前で餌やりを見るのかと思ったら、なんと巨大な水槽の上から眺めることができるというものだった。
うわー、すごい。足を滑られて落ちないかドキドキしながら、滅多にみることのできない水槽を上から眺めた。
ジンベイザメが浮上してきて、とても近くで見ることができ、その大きさに驚いた。こんな大きな魚が水槽の中を泳いでるなんて不思議だな。
いつまでも見ていられそうだなと思いながらも、他のエリアも気になったため、マンタの餌やりを見て、たくさん写真を撮ってから下に降りた。
下に降りてみる巨大な水槽は、上から水槽を眺めた時とはまた違う感動があった。
まるで自分が海の中に入ったような錯覚に陥る。
こんな大きな水槽を管理してる水族館の係の人たちって凄いな。
ここでもたくさん写真を撮ったけれど、これは手帳に貼らないでおこうと思った。
手帳には外観の写真を載せて、中の写真は貼らずに、実際に行ってその目で見てもらったほうがいいと思ったから。
きっと感動すると思うな。
通路を進んでいくと、今度はトンネルのようになっていて、上を見上げるとジンベイザメやマンタが悠々と泳いでる姿を下から見ることが出来た。
正面からだけでなく、上からも下からも楽しめるなんて、本当に凄すぎる。
今回の旅行で一番の思い出になるのではないだろうかと、旅行二日目でそう思った。
全てのエリアを回り終えると、沖縄の海の中を泳ぎ回った気分になり、気持ち良かった。
「素敵だったわね」
「うん。巨大水槽だけでなく、珊瑚のエリアとか色々あって、沖縄の海ってこんな感じなんだなって潜ってもないのに、まるで自分が海の中を泳いでるみたいで、楽しかった」
「本当にね。よく考えられてるわよね。じゃ、お土産見て出ましょうか」
「はーい」
お土産屋さんにいくと、多くのぬいぐるみが棚に並べられていた。
やっぱり……一番目を引いたジンベイザメのぬいぐるみが欲しい。
少し大きめのぎゅっと抱きしめられるジンベイザメを手に取ると、「いいわねー。お母さんも何かぬいぐるみ買って帰ろうかしら」とぬいぐるみを物色していた。
「お母さんは、このリアルマナティのLサイズのにするわ。なんか愛嬌があって可愛いじゃない」
「熱帯魚とかのぬいぐるみにするかと思ったから、ちょっと意外だったけど、確かになんか愛嬌があるね」
会計を済ませると、大きなぬいぐるみはお父さんが両脇に抱えることになり、その様子が面白くてお母さんと二人で声を出して笑った。
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