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本編

ガイル帰宅

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 クマさんと、楽しくお茶を楽しんでいると、ガイルが思いの外、早く帰ってきた。

 「あれ?ガイル、今日は、早かったね」

 「いや・・・イズの様子が気になって、早く切り上げてきた」

 「心配掛けて、ごめんね。もう大丈夫だから・・・」

 「ちゃんと、お茶を飲んで休憩を取っているところを見ると、今日は、大丈夫そうだな。やっと、自分の身体を気遣える様になったか?」

 「ふふっ。実はねー。クマさんが帰ってきたんだよ」

 「は?どこに・・・」

 ガイルは、サッと周囲に視線を巡らせて、テーブルの上にいるクマさんに気付く。

 「まさか・・・これか?」

 「うんっ!」

 「これはまた・・・随分と・・・・・・」

 「小さくなっちゃったんだよね。どうしてなのかは、僕も分からないんだけど」

 「・・・・・・」

 まじまじと、クマさんと見つめるガイル。
 前から、良く見てたよね。

 『冒険者、見過ぎだぞ』

 「あー・・・悪い。流石に、小さくなって動き出すとは予想外でな」

 「ね!僕も小さくなっちゃった時は、クマさんが消えたと思って悲しかったよ。でも、小さくなって、帰ってきてくれたから、もう何でも良いことにしたよ」

 「前から不思議だったが、今回も・・・もうなんでも有りだな」

 「クマさんだからね!」

 「まぁ、イズが元気になったみたいだし、なんでもいいか」

 「へへっ。あ、それでね。クマさんも戻ってきたことだし、お願いしていた添い寝も、もう大丈夫だよ。狭いベッドでゆっくり眠れなかったでしょ?今まで、ありがとう」

 「・・・そいつが、戻ってくるまでって、約束だったしな。じゃ、今日から俺は自分の家に帰ることにするから」

 「今までのお礼と言ってはなんだけど、これから夕食の買い物に行ってくるから、一緒に食べよう」

 「分かった。じゃ、俺はここで帰ってくるの待ってるから」

 「何が食べたい?やっぱりお肉は譲れないよね!」

 「そうだな。美味しそうな肉があれば、後はなんでもいいな」

 「分かった!任せて!じゃ、行ってくるね」

 「あぁ、気をつけてな」

 ガイルとクマさんにお留守番をお願いして、街に出掛けた。
 
 折角だから、いつも買っているお酒より、高いお酒も買ってみよう。
 何が好きか分からないから、3種類買っていこうかな。
 ちょっと、奮発しちゃうけど、ずっと心配ばかり掛けて、僕に毎日付き合ってくれてたんだもん。
 これくらいしないとね。
 これでも足りないくらいだと思うけど。

 今頃、ガイルとクマさんは、何を話しているのかな。
 話・・・してるよね?

 まさか、見つめ合ってるだけで、会話してないとか言わないよね・・・。
 ちょっと、あり得そう。

 いや、ガイルは、結構クマさんの事が気になっているから、何かしら話しかけてそう。
 待っている間、話が弾んでくれてるといいな。
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