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番外編 バレンタインデー 13 ※
颯とこうなるまでは、疑うこともなく、Ωの女の子と付き合って、番うのかなーと思っていたオレなので。
こんなことができる……というより、したくて、するようになるとは。
ちょっとびっくりでもあるのだけれど。
「……ん、ン」
一生懸命、していると、そっと、髪を撫でられた。
「慧、離していいよ」
そう言われて、オレは、颯が達しそうなのを察したのだけれど、小さく首を横に振って、続ける。
「――慧……」
艶っぽい声に、オレのほうが、ゾクリと感じて、びく、と体が揺れる。
ダメだ、なんか――めちゃくちゃオレ、気持ちよくなっちゃってる。
颯のこれ、入れてほしい。どうしよ、でも、最後までしたい感もあるし……。迷っていたら。
「……っあ」
不意に口から外されてしまって、そのまま、ベッドに仰向けにさせられる。あと少しだったのかな、と思いながら、自分の上の颯に視線を向ける。颯は、手の甲で自分の口を押さえていた。ふー、と息をついてる。
颯のフェロモン、めちゃくちゃ感じる。
勝手に、びく、と体が震えて――ただ、颯を見つめるだけ。
「……おいしかった?」
「おい、し……っっ」
質問の意味にすぐ気づいて、かぁぁっと赤くなる。
「なんかおいしそうな顔、してたから」
からかうように言いながらも、ふぅ、と息を抑えてる颯。
お……おいしいっておかしくない……? そう思いながらも。
……ずっと、してたかったし。途中で終わりたくなかったけど。そんな顔、してたのかな、と思うと、めっちゃ恥ずかしい。
「ごめんな、今は、早く入れたい」
オレの思ってることが分かったのか、颯が言ってからオレの脚を開く。オレのそこはまだ触れられてもないのに、受け入れ準備は万全で。自分からもヤバいくらいのフェロモンが溢れてるのが分かる。
こんなの――颯にだけ。
ぎゅうう、と颯に腕を回す。
「――颯……はやく……」
言った瞬間、ちょっと颯が固まった気がした。
けどすぐに、動き出して、脚に触れられて開かれる。
思わず勝手に期待した瞬間。いきなり奥まで、突き上げられた。
「……ン、っ……」
熱い熱におかされて、一瞬、声も出ない。
颯が、好きで。
頭の中、それしかない。
噛みしめても、すぐに喘ぎが零れる。
「……は……ンっ……」
「慧……」
颯が耳の側で囁いて、そこにちゅ、とキスしてくる。
「……んン、ぅ……ッ」
ひっきりなしに喘ぐ唇を、颯が激しいキスで塞ぐ。
深く深く突き入れられて、仰け反る。
「……や……っあ、あ……っん……」
ぶる、と震えて、イッてしまった。息もまともに、できない。
「……っ……ん……っ」
奥を突かれる湿った音が、やけにはっきりと聞こえるような気がして。
羞恥に、視界が、滲む。
「……やだ……は……っ……あっ…ンァっ……」
ぐぐ、と奥まで入れられて、どうしようもない快感に、また仰け反る。その胸に、颯が舌を這わせてきて――噛まれて、震える。
「……あっ……ンン……!」
――もうオレ……イったのに……。
だめだ、なんかもう……体、何されても、気持ちよくて。
オレを、見つめる、颯の、激しい欲情をまとった視線に。
頭、おかしく、なる。
快感を煽られて、乱されて。
落ちるまで、抱かれた。
◇ ◇ ◇ ◇
「――――」
目が覚めた時、横向きで颯の腕の中に居た。
もぞ、と動いて、颯を見上げると、目を閉じていた。ぐっすり寝てるみたい。ちょっと珍しいかも。オレが、颯の寝顔を見るのは。
睫毛ながい。鼻すじ、綺麗。唇も、綺麗。頬の輪郭も。眉の感じも。
……全部好き、だな。
なんかさっき――――めっちゃくちゃ、激しかったなぁ……。
オレってば、急に颯の、してあげたくなっちゃって……。
今思うと、よくできたな、と思ったりもする。
バレンタイン、愛の日だから、いっか! うんうん。
――颯とチョコの数。競ってた頃もあるのに。まあ、オレが競ってただけ、かも。颯はきっと、チョコの数とか気にしてなかったんだろうなと思うとちょっとおかしい。
今は、颯の腕の中で眠るとき――世界でいちばん幸せだって想う。
「……颯、好き」
声にならないくらい小さく囁くと、眠ってるはずの颯が、ぎゅっと抱き寄せてくれる。……起きてないっぽいから、寝てても抱き締めてくれるって。
なんだかなぁもう。
大好きだなぁ……。
それだけで、十分。
ぴと。
抱きついて、目を閉じる。
幸せすぎて眠れないかも、なんて思った直後。
あっという間に眠ったみたいで。
次に気付いたら朝だった。
――オレっぽいな、と、目覚めてすぐ、笑ってしまった。
(2025/9/19)
これで、バレンタインは完結にします♡
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