【ひみつの巣作り】💖書籍化進行中です✨

星井 悠里

文字の大きさ
125 / 231

第125話 真面目な話

しおりを挟む

 昼食を早めに食べ終えてから、昴と一緒に立ち上がった。

「じゃあ出しに行ってくるね」
 誠と健人に言うと、「まあ穏便に、な?」と健人に笑われる。うん、と笑顔で頷いた。食器のトレーを片付けて食堂から十号館に向かって歩き出すと、昴がオレをチラッと見る。

「真面目な話、一回しとくからちゃんと聞いて」
「うん?」
「お前、今はΩなんだからな」
「……うん??」
「αん時より色々気をつけろよ? 番が居るからって、ただ激しいフェロモンが他のαにきかないってだけなんだし。βとかだって、フェロモン関係なく性欲はあるんだからな」
「…………」
 そんなの知ってるけど、と思いながらも、何でいまこれを改めてオレに言うんだろうと考えて、しばらく黙って、悩んでいたのだけれど。
「昴、βのこととか、今、オレになんの関係があるの??」
 言うと、ものすごく嫌そうに昴に見られた。
「だから……さっきみたいに、今ヤってきましたみたいな感じで、そこらへん歩くなって言ってんだよ。変な奴引き寄せたら困るだろ」
「やっ…………ってないし!!」
 かああっと赤くなりながら、反論するけれど、昴はじろりとオレを睨む。

「半分ヤってたようなもんだろ」
「し、してないし……!!」

 キスしかしてないもん……!!

「お前、ほんとに気付いてないみたいだから、一回言っとくけど……αん時から、お前をそういう意味で好きな奴、居たからな」
「ん……?? オレ、αん時はわりと告白されてたし……一応知ってるけど」
「そっちの意味じゃねえよ」
「そっちって?? そういう意味とか、そっちとか、よく分かんないんだけど……」
 首を傾げると。

「颯が、言ってたろ。αん時でも慧が良かったとかさ。慧がαのままなら我慢したって」
「あ、うん」
「そういう意味で思ってたの、颯だけじゃねーから」
「……え」
「意味分かった?」
「……え、誰??」
「今更言わないけど。お前、部の先輩達にだって、やたら可愛がられたろ。忘れた?」
「……あれは皆可愛がられてたでしょ。後輩だし」

 そう言ったら、昴は、はー、と大きなため息。

「もういい。でも、覚えとけよな。αだったからお前が助かってたのは絶対あるし。今もΩになったその時から、あの颯とくっついたから助かってるっていうのは、大分あると思うから」
「……助かってる?」
「狙おうってする奴が、颯相手だと、無理ってなるだろ」
「……まあ」
 それはそうかな。うん。颯に勝てる気とかしないもんね。誰も。

「えー、でもさ。そこまでΩのオレを狙おうとする奴がいるかが疑問だけど。だって可愛いΩ、多いじゃん」
 オレと仲良しの三人Ωだって皆可愛いし綺麗だ。美人が多いよな、Ωって。うんうん。

「……オレには全く分かんねーけど、そう言う意味で、αとかΩ関係なく、お前を好きになる奴は、居るから。そういうもんだって思っとけよ、もう」

 最後の方はちょっと疲れ気味で、昴が言うので、一応、うん、とだけ頷いてみる。

「ていうか……オレには全く分かんねーけどって、なんか、失礼じゃない?」

 ぷぷ、と笑ってしまいながら言うと、昴はオレを見て、苦笑い。







しおりを挟む
感想 453

あなたにおすすめの小説

捨てられた生贄オメガ、魔王城で極上の『巣作り』始めます!~不眠症の魔王様、私のクッションで爆睡して溺愛モードに突入~

水凪しおん
BL
「役立たずのオメガ」として冷遇され、血も涙もない魔王への生贄として捨てられたリノ。 死を覚悟して連れてこられた魔王城は、寒くて硬くて、居住性最悪のブラック環境だった!? 「こんなところで寝られるか!」 極限状態で発動したオメガ特有の『巣作り本能』と、神業レベルの裁縫スキルが火を噴く! ゴミ同然の布切れをフカフカのクッションに、冷たい石床を極上のラグマットにリフォーム。 すると、不眠症で常にイライラしていた魔王ザルドリスが、リノの作った「巣」のあまりの快適さに陥落してしまい……? 「……貴様、私を堕落させる気か」 (※いいえ、ただ快適に寝たいだけです) 殺されるどころか、魔王様に気に入られ、気付けば城中がリノの虜に。 捨てられた生贄オメガが、裁縫一つで魔王城を「世界一のマイホーム」に変える、ほのぼの逆転溺愛ファンタジー!

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。

こわがりオメガは溺愛アルファ様と毎日おいかけっこ♡

なお
BL
政略結婚(?)したアルファの旦那様をこわがってるオメガ。 あまり近付かないようにしようと逃げ回っている。発情期も結婚してから来ないし、番になってない。このままじゃ離婚になるかもしれない…。 ♡♡♡ 恐いけど、きっと旦那様のことは好いてるのかな?なオメガ受けちゃん。ちゃんとアルファ旦那攻め様に甘々どろどろに溺愛されて、たまに垣間見えるアルファの執着も楽しめるように書きたいところだけ書くみたいになるかもしれないのでストーリーは面白くないかもです!!!ごめんなさい!!!

一軍男子と兄弟になりました

しょうがやき
BL
親の再婚で一軍男子と兄弟になった、平凡男子の話。

【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】

古森きり
BL
【書籍化決定しました!】 詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります! たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました! アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。 政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。 男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。 自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。 行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。 冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。 カクヨムに書き溜め。 小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。

運命よりも先に、愛してしまった

AzureHaru
BL
幼馴染で番同士の受けと攻め。2人は運命の番ではなかったが、相思相愛だった。そんな時、攻めに運命の番が現れる。それを知った受けは身籠もっていたが、運命の番同士の子供の方が優秀な者が生まれることも知っており、身を引く事を決め姿を消す。 しかし、攻めと運命の番の相手にはそれぞれに別の愛する人がいる事をしり、 2人は運命の番としてではなく、友人として付き合っていけたらと話し合ってわかれた。 その後、攻めは受けが勘違いしていなくなってしまったことを両親達から聞かされるのであった。

最強βの俺が偽装Ωになったら、フェロモン無効なのに狂犬王子に求愛されました~前世武道家なので物理で分からせます~

水凪しおん
BL
前世は日本の武道家、今世は平民β(ベータ)のルッツ。 「Ωだって強い」ことを証明するため、性別を偽り「Ω」として騎士団へ入団した彼は、その卓越した身体能力と前世の武術で周囲を圧倒する。 しかし、その強さと堂々とした態度が仇となり、最強のα(アルファ)である第一王子・イグニスの目に止まってしまった! 「お前こそ俺の運命の番だ」 βだからフェロモンなんて効かないのに、なぜかイグニスの熱烈な求愛(物理)攻撃を受ける日々に突入!? 勘違いから始まる、武闘派β×最強王子のドタバタ王宮BLファンタジー!

【bl】砕かれた誇り

perari
BL
アルファの幼馴染と淫らに絡んだあと、彼は医者を呼んで、私の印を消させた。 「来月結婚するんだ。君に誤解はさせたくない。」 「あいつは嫉妬深い。泣かせるわけにはいかない。」 「君ももう年頃の残り物のオメガだろ? 俺の印をつけたまま、他のアルファとお見合いするなんてありえない。」 彼は冷たく、けれどどこか薄情な笑みを浮かべながら、一枚の小切手を私に投げ渡す。 「長い間、俺に従ってきたんだから、君を傷つけたりはしない。」 「結婚の日には招待状を送る。必ず来て、席につけよ。」 --- いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。 私は現在日本語を勉強しており、この文章はAI作品ではありませんが、 一部に翻訳ソフトを使用しています。 もし読んでくださる中で日本語のおかしな点をご指摘いただけましたら、 本当にありがたく思います。

処理中です...