【ひみつの巣作り】💖書籍化進行中です✨

星井 悠里

文字の大きさ
201 / 231

第201話 イケメンコンテスト開始



 ライブで使っていた楽器たちが片付けられて行って、四人のコンテスト出場者がステージ右側に並んで立った。
 さっきまで歌詞が流れていたでっかいモニターには、今は四人の名前が書かれていて、多分あれ、名前の横に投票数が表示されるようになってるんだろうなあと。もう、ドキドキが半端ない。

「なーなー昴、何あれ、めっちゃドキドキする……!」
「まあでも投票で決まるんだから、あんな感じだろ」
「そーだけど、丸見えじゃん、票が―!」

 誠がオレを見て、「信じてるんだろ、颯の優勝」と言う。そう言われると、う、と言葉に詰まる。

「いや、信じてるんだけど。ドキドキしないかって言ったら、それは別って言うか」

 めっちゃくちゃドキドキしてるオレの視線の先で、颯が他の候補の人達と一緒にモニターを振り返って、何か言って、笑ってる。

 わーー颯は普通の顔して笑ってるしー。
 カッコいいけど……オレは、ドキドキしすぎて、なんか、怖い……!

 不意に大きな音楽が流れ始めて、ライトがまたクルクルと回って、辺りを眩しく派手に照らす。
 ステージの真ん中に居る司会者の人たちにスポットライトが止まった。まだ颯達は、ステージの右側に並んでる。

「皆さん、こんばんはー!」

 めっちゃハキハキとしゃべる司会者の二人。ばらばらと「こんばんはー」と小さく返事をした観客に、司会者はもう一度、「こんばんはー!」とマイクを向けた。今度は皆、でっかい声で「こんばんは」を返した。「ありがとうございます!」と司会者たちは笑顔。

「イケメンコンテストにお集りいただき、ありがとうございます!」
「こちらには現在、四人の候補者に来ていただいています。皆さん、個性も魅力もたっぷりのステキなイケメンさんたちです!」

 司会者たちが言うと、ライトが颯たちにもあたった。
 わー! と、拍手喝采。

「推しのイケメンを見つけて、ぜひ、応援してくださいね!」
「それでは、ルールを説明します!」

 そう言って、司会者たちが見上げたモニターには、投票システムの図解がされていた。

「まず、事前投票は、大学の文化祭の特設ページにて、一週間前から開始していて、先ほど十七時に締め切っております」

 ふむふむ。
 ちゃんと聞いておこうと思って、頷いて聞いていると、「真剣すぎだから」と昴に笑われる。「聞こえないから黙ってて」と、むー、と眉を顰めると、誠と健人にも笑われた。

「そして、今このステージは、ライブ中継で、特設ページで配信されていまーす」

 パッと画面が切り替わって、ステージが画面に映ってる。
 へー、と昴が言って、スマホを操作。「あぁ、ここか」と言いながら、オレに見せてくる。

「おお。すごい。これ、誰でも見れるの?」
「大学のホームページから入って、特設ページに行けば見れるけど。そんなに需要無いんじゃねえのかな? あーでもあれか、SNSとかでここのリンク張る奴が居たら、すごいことになりそう?」

 どうなんのそれってー?? 
 皆が好きに投票できちゃうってこと??

「皆さん、説明を続けまーーす!」
「今既に、事前投票は集計されていて、これから先に発表します! そこから、本日の様々なイベントを通して、それを見た方に、リアルタイムでの投票をして頂きます」
「二重投票などの不正を防ぐために、メールアドレスかSNSのアカウントでの認証が必ず必要になっています。基本、おひとりさま一票です。事前投票された方は、リアルタイムでは投票は出来ません」

「へー、結構ちゃんとしてるんだな」
「だな」
 隣で健人と昴が、スマホでも説明を見ながら、そんなことを言ってる。

「票の発表の仕方はこんな風になります」
 その言葉とともに、また一枚の説明の画像。

「まず事前投票の発表。それから、コンテスト前半までは随時、票が加算されて、このモニターで見られるようになっています。コンテスト後半になると、画面上の票は動かなくなります」
「最終発表時に、全ての票が加算されて、結果発表となります!」
「どうですかー? 皆さん、分かりましたかー?」

 司会者の質問に「はーい」と声が上がる。うん、まあ。難しくはないけど。

「事前に認証をしてくださいとお伝えしていましたが、まだされてない方はいらっしゃいますかー? いらしたら今、五分取りますのでのうちに済ませておいてください!」
「よろしくお願いします!」

 よし、これで全部説明したかな? なんて司会者の人達が、コントみたいに話してるところで、匠たちがやってきた。




感想 457

あなたにおすすめの小説

こわがりオメガは溺愛アルファ様と毎日おいかけっこ♡

なお
BL
政略結婚(?)したアルファの旦那様をこわがってるオメガ。 あまり近付かないようにしようと逃げ回っている。発情期も結婚してから来ないし、番になってない。このままじゃ離婚になるかもしれない…。 ♡♡♡ 恐いけど、きっと旦那様のことは好いてるのかな?なオメガ受けちゃん。ちゃんとアルファ旦那攻め様に甘々どろどろに溺愛されて、たまに垣間見えるアルファの執着も楽しめるように書きたいところだけ書くみたいになるかもしれないのでストーリーは面白くないかもです!!!ごめんなさい!!!

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

捨てられた生贄オメガ、魔王城で極上の『巣作り』始めます!~不眠症の魔王様、私のクッションで爆睡して溺愛モードに突入~

水凪しおん
BL
「役立たずのオメガ」として冷遇され、血も涙もない魔王への生贄として捨てられたリノ。 死を覚悟して連れてこられた魔王城は、寒くて硬くて、居住性最悪のブラック環境だった!? 「こんなところで寝られるか!」 極限状態で発動したオメガ特有の『巣作り本能』と、神業レベルの裁縫スキルが火を噴く! ゴミ同然の布切れをフカフカのクッションに、冷たい石床を極上のラグマットにリフォーム。 すると、不眠症で常にイライラしていた魔王ザルドリスが、リノの作った「巣」のあまりの快適さに陥落してしまい……? 「……貴様、私を堕落させる気か」 (※いいえ、ただ快適に寝たいだけです) 殺されるどころか、魔王様に気に入られ、気付けば城中がリノの虜に。 捨てられた生贄オメガが、裁縫一つで魔王城を「世界一のマイホーム」に変える、ほのぼの逆転溺愛ファンタジー!

【本編完結】期限つきの恋

こうらい ゆあ
BL
神崎葵は、聖桜病院の特別病棟で静かな日々を送っていた。 Ω性特有の難病『フェロモン崩壊症』に冒された彼は、かつてイラストレーターとして活躍していたが、今では病室でひとり、スケッチブックに心を刻む。 余命わずかな時間の中、担当医・佐藤悠真との出会いが、閉ざされた白い病室に温かな光を灯す。 葵の海への憧れ、恋への憧憬が色鮮やかに花開くが、時間は無情にも迫ってくる。 限られた時間の中での、儚い恋のお話。

【本編完結済】巣作り出来ないΩくん

こうらい ゆあ
BL
発情期事故で初恋の人とは番になれた。番になったはずなのに、彼は僕を愛してはくれない。 悲しくて寂しい日々もある日終わりを告げる。 心も体も壊れた僕を助けてくれたのは、『運命の番』だと言う彼で…

大学一軍イケメンにいちご狩りに誘われた陰キャの俺、なぜかいちごじゃなくて俺が喰われたんだが(?)

子犬一 はぁて
BL
大学一軍イケメン×大学九軍陰キャ 喰われるなんて聞いてないんだが(?) 俺はただ、 いちご狩りに誘われただけだが。 なのに── 誘ってきた大学一軍イケメンの海皇(21)に なぜか俺が捕まって食われる展開に? ちょっと待てい。 意味がわからないんだが! いちご狩りから始まる ケンカップルいちゃらぶBL ※大人描写のある話はタイトルに『※』あり

俺は夜、社長の猫になる

衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。 ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。 言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。 タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。 けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。

学内一のイケメンアルファとグループワークで一緒になったら溺愛されて嫁認定されました

こたま
BL
大学生の大野夏樹(なつき)は無自覚可愛い系オメガである。最近流行りのアクティブラーニング型講義でランダムに組まされたグループワーク。学内一のイケメンで優良物件と有名なアルファの金沢颯介(そうすけ)と一緒のグループになったら…。アルファ×オメガの溺愛BLです。