【恋なんかじゃない】~恋をしらなかった超モテの攻めくんが、受けくんを溺愛して可愛がるお話。

星井 悠里

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◇週末の色々

◇大好き*優月 1※

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「……ン、っふ……」


 熱い。

 ほんとに舌の境界がよく分からなくなる。どっちの舌か分かんない。
 玲央の舌と混ざって、溶けてしまう気がする。


「……んン、ぅ」

 息を吸うために開けた唇を、更に深く、塞がれて。
 くらくらする。

 いつも玲央が外でするキスは、これに比べたら、全然優しくて。
 加減してくれてるんだなぁ、なんて、そんなことぼんやり、思いながら。


 舌に応えていると、玲央の指がするすると、オレの肌をなぞりだした。
 頬に触れて、顎から上に滑って、耳に触れる。髪の毛を耳にかけるみたいな動きをしながら、耳に触れて、耳の後ろや耳たぶをくすぐる。

「……っ」

 なんでそんなとこで、と思う位、急にぞくっとしたものが背筋を走って、舌が外れた。もう片方の手で顎を捕られて上向かされて、軽く押さえられてまたキスされる。


「……ん、ン――――……」


 耳の中にくすぐるみたいに触れられて、ぴくん、と震えてしまう。
 ますます頭の中に靄がかかっていく。


 かくん、膝から力が抜けるけど、いつも通り、玲央が支えてくれてる。

 こうしてると、そうなるって、玲央は分かってる、のかな。
 ……皆、なるのかな。立ってられなくなるとか。


「――――……ぁ……」

 耳をたくさん触ってから、玲央の手が、服の裾から中に入って、腰に直に触れる。手、熱い。――――……それに、ぞく、と震えていると、玲央の手がウエストから胸へと滑った。

 不意に舌が解かれて、玲央がふ、と笑いながら。

「――――……すべすべ、優月……」

 可愛いなあ……と耳元で囁かれて、ぎゅ、と瞳を伏せる。

 さっきまで指で触れられてた耳に、玲央が舌を這わせてきた。



「っ……や……」

 手で触れられて、うっすらと感じてたゾクゾクが、舌に舐められて圧倒的に気持ちよい感覚に変わった瞬間、玲央の手が胸を滑って、触れた乳首を引っ掻いた。



「……ひゃ……っ」

「――――……乳首きもちい?」
「……っくすぐったい……」

「くすぐったいの? ――――……気持ちいい、じゃなくて?」


 笑いを含んだ声がして、耳の中に舌が入って来た。



「……ん…………や……」

 水音が、頭の中に響くのが、こんなに気持ちいいとか。頭クラクラするとか。恥ずかしくて、死にそうになるとか。
 玲央にしたらちょっと舐めてるだけなのかもしれないのに。

 オレの中で襲ってくる、激しい感覚は。
 乳首への刺激と一緒に、もう、強すぎて。
 

 何だかやたら丁寧に、体をほぐされて行くみたいで。

 もうだめ。なんか、もう全くどうしていいのか分からない。

 どうしよう。



「……っ」

 息が熱い。体の中心に、急に熱が集まって。

 でもまだキスして、少し、触られて、耳、舐められただけ、なのに。
 なんでこんなに気持ちよくなっちゃうんだろう。


「……ふ……っ……んン……っ」

 声が。我慢しようとしても、漏れてしまう。


 こんなに早く反応してるの、玲央に、知られたくない。
 どうしよう、恥ずかしすぎる……。

 後ろが壁だから大きくは下がれないけど、少しだけ足を引いて、その部分、玲央に触れないように、離れてみる。


 玲央の舌が耳から首筋に沿っておりてきて。肩にかぷ、と優しく噛みつかれた。

「…………ん、ふ……」


 だめ、だ。
 何されても、もう、気持ち良くて。

 なんかもう。


「…………っ」

 体が、ふる、と震えだす。
 ――――……玲央に抱き付いても、止まらない。

 触れられてもいないのに、熱を持った下半身は、全然おさまらないし。


 震えてるオレに気付いたみたいで。
 玲央が、顔を上げて、オレの顔を見つめる。


「……気持ち良すぎ、て顔してる」
 

 くす、と笑う気配がして。
 バレバレすぎて、ますます熱くなる。


 玲央がオレをまたひょい、と抱きあげた。



「――――……シャワー浴びよ、優月」

「――――……っ」


 ほんとに。ひょいひょいといっつも抱っこされて。
 ――――……ほんと恥ずかしい、んだけど。


「――――……」


 首に手を回して、ゆっくり、抱き付く。



「はは――――……それ、ほんと可愛いなあ。 もっとさ、ぎゅーーて、くっついてて?」


 クスクス笑う玲央が、そんな風に言う。



 ――――……大好き、玲央。

 

 オレの全部が、そう言ってて。
 それは、言葉に出したら、弱まってしまうような気がして。



 口では言わずに、ぎゅ、と、玲央に抱き付いた。





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