【やさしいケダモノ】-大好きな親友の告白を断れなくてOKしたら、溺愛されてほんとの恋になっていくお話-

星井 悠里

文字の大きさ
136 / 255
第2章

「シラフじゃ無理」

しおりを挟む

 今日も学校から帰ってから、テスト勉強中。
 ちょっと何か飲み物入れてくると言った啓介が、戻ってきた。
 
「コーヒー淹れ直したから。飲んで」
「うん……カフェオレ?」

 そう言うと、ふ、と笑って、「ブラック」と言われた。
 えー無理……牛乳入れていい?と言ったら、啓介はクスクス笑いながら、オレを見下ろした。

「カフェオレ」
「ありがと」

 差し出してくれたカップを手に取る。少し冷ましながら一口。

「うまーい……」

 ぷ、と笑った啓介はオレの頭を撫でてから、オレの目の前に座り直す。

「啓介のもカフェオレ?」
「ブラック」

「……苦くねえ?」
「コーヒーやからな……」

「……ん? なんで笑ってんの?」

「お前のは、コーヒーてより、牛乳にちょっぴりコーヒー入ってるみたいな。それは苦くないやろなーと思うて」

 言いながら、クスクス笑ってる。

「なんかバカにしてる?」
「いや? 可愛ぇなと思てる」

 ……何言ってんだ。

「啓介、ちょっと飲まして、ブラック。目、覚めるかな……」
「ん、えーよ」

 はい、と渡され、代わりにオレのカフェオレをとりあえず啓介に渡す。

「啓介も飲んでいいよ」
「――――……ん」

 クスクス笑いながら、一口飲んでる。

「美味し?」
「ん、まあ」

 ふ、と笑ってる啓介を横目に、啓介のブラックを一口。

 ……うん。まあ。……コーヒー、だな。
 飲めない事は、ない……。いや。

 ……やっぱり、にっが。うぇ。

 自分がしかめっ面になってるのが分かる。

「ありがと、返す」
「ん」

 啓介のカップを返すと、代わりにカフェオレが戻ってきた。
 こく、と一口飲んで、美味しーと、笑顔になってしまう。

「――――……雅己」
「ん?」

「少しだけ。おいで」

 くいくい、と手招きされて。
 ――――……なんとなく察知するんだけど。

 まあ別に、いっか。
 なんて思って。

 カフェオレをテーブルに置くと、膝で立って啓介の方に近付く。

 啓介の手が、オレの後頭部に回って、ぐい、と引っ張られて。
 唇が重なった。そのまま、啓介の腕の中。


 最初は、優しいキスで。
 触れるだけ見たいな感じだったんだけど。


「ん……っ――――……」

 舌が不意に入ってきて、絡められる。

「んん……? っん……」

 思ってたよりずっと、キツくなっていく。
 ……何なんだ、啓介。


「――――……っん……」

 ぞく、と快感が走る。

 ――――……啓介のキスがエロイからいけないんだ。


「やめ……まだ、勉、強――――……」
「――――……ん」

 クス、と笑った啓介が、ゆっくりキスを離す。
 ぽふ、と抱き締められて、むー、と膨れてしまう。


「……なんなの。途中から、きついんだけど」
「なんや、キスしてて、幸せそうにしとるから。可愛えなーと……」

 クスクス笑った啓介に、ちゅ、と頬にキスされた。

「……顔、赤」
「るさい」

 ……バカなのか、啓介。
 なんかすげえ、恥ずかしいっつーの。バカ。もう。バカ。

「勉強するか、しゃあない……」

 しゃあない、じゃない。もう。
 バカ。

 はー、とため息をつきながら。

 こんな一瞬でゾクゾクしてしまった感覚を飛ばしたくて、頭を少し振ってから。啓介の向かいに座った。

「早く勉強終わらして、ベッドいこ? 続きしよ」
「――――……っ」

 もうほんと、嫌、こいつ。

 啓介は楽しそうに、クスクス笑うけど。
 シラフでそういうのに答えるのは、やっぱ、まだ無理なので、オレはひたすら無視して、教科書に向かった。


しおりを挟む
感想 74

あなたにおすすめの小説

こわがりオメガは溺愛アルファ様と毎日おいかけっこ♡

なお
BL
政略結婚(?)したアルファの旦那様をこわがってるオメガ。 あまり近付かないようにしようと逃げ回っている。発情期も結婚してから来ないし、番になってない。このままじゃ離婚になるかもしれない…。 ♡♡♡ 恐いけど、きっと旦那様のことは好いてるのかな?なオメガ受けちゃん。ちゃんとアルファ旦那攻め様に甘々どろどろに溺愛されて、たまに垣間見えるアルファの執着も楽しめるように書きたいところだけ書くみたいになるかもしれないのでストーリーは面白くないかもです!!!ごめんなさい!!!

従僕に溺愛されて逃げられない

大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL! 俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。 その傍らには、当然のようにリンがいる。 荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。 高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。 けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。 当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。 居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。 さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。 主従なのか、恋人なのか。 境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。 従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。

[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった

ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン モデル事務所で メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才 中学時代の初恋相手 高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が 突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。 昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき… 夏にピッタリな青春ラブストーリー💕

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)

優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。 本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。

溺愛前提のちょっといじわるなタイプの短編集

あかさたな!
BL
全話独立したお話です。 溺愛前提のラブラブ感と ちょっぴりいじわるをしちゃうスパイスを加えた短編集になっております。 いきなりオトナな内容に入るので、ご注意を! 【片思いしていた相手の数年越しに知った裏の顔】【モテ男に徐々に心を開いていく恋愛初心者】【久しぶりの夜は燃える】【伝説の狼男と恋に落ちる】【ヤンキーを喰う生徒会長】【犬の躾に抜かりがないご主人様】【取引先の年下に屈服するリーマン】【優秀な弟子に可愛がられる師匠】【ケンカの後の夜は甘い】【好きな子を守りたい故に】【マンネリを打ち明けると進み出す】【キスだけじゃあ我慢できない】【マッサージという名目だけど】【尿道攻めというやつ】【ミニスカといえば】【ステージで新人に喰われる】 ------------------ 【2021/10/29を持って、こちらの短編集を完結致します。 同シリーズの[完結済み・年上が溺愛される短編集] 等もあるので、詳しくはプロフィールをご覧いただけると幸いです。 ありがとうございました。 引き続き応援いただけると幸いです。】

陰キャな俺、人気者の幼馴染に溺愛されてます。

陽七 葵
BL
 主人公である佐倉 晴翔(さくら はると)は、顔がコンプレックスで、何をやらせてもダメダメな高校二年生。前髪で顔を隠し、目立たず平穏な高校ライフを望んでいる。  しかし、そんな晴翔の平穏な生活を脅かすのはこの男。幼馴染の葉山 蓮(はやま れん)。  蓮は、イケメンな上に人当たりも良く、勉強、スポーツ何でも出来る学校一の人気者。蓮と一緒にいれば、自ずと目立つ。  だから、晴翔は学校では極力蓮に近付きたくないのだが、避けているはずの蓮が晴翔にベッタリ構ってくる。  そして、ひょんなことから『恋人のフリ』を始める二人。  そこから物語は始まるのだが——。  実はこの二人、最初から両想いだったのにそれを拗らせまくり。蓮に新たな恋敵も現れ、蓮の執着心は過剰なモノへと変わっていく。  素直になれない主人公と人気者な幼馴染の恋の物語。どうぞお楽しみ下さい♪

相性最高な最悪の男 ~ラブホで会った大嫌いな同僚に執着されて逃げられない~

柊 千鶴
BL
【執着攻め×強気受け】 人付き合いを好まず、常に周囲と一定の距離を置いてきた篠崎には、唯一激しく口論を交わす男がいた。 その仲の悪さから「天敵」と称される同期の男だ。 完璧人間と名高い男とは性格も意見も合わず、顔を合わせればいがみ合う日々を送っていた。 ところがある日。 篠崎が人肌恋しさを慰めるため、出会い系サイトで男を見繕いホテルに向かうと、部屋の中では件の「天敵」月島亮介が待っていた。 「ど、どうしてお前がここにいる⁉」「それはこちらの台詞だ…!」 一夜の過ちとして終わるかと思われた関係は、徐々にふたりの間に変化をもたらし、月島の秘められた執着心が明らかになっていく。 いつも嫌味を言い合っているライバルとマッチングしてしまい、一晩だけの関係で終わるには惜しいほど身体の相性は良く、抜け出せないまま囲われ執着され溺愛されていく話。小説家になろうに投稿した小説の改訂版です。 合わせて漫画もよろしくお願いします。(https://www.alphapolis.co.jp/manga/763604729/304424900)

処理中です...