【やさしいケダモノ】-大好きな親友の告白を断れなくてOKしたら、溺愛されてほんとの恋になっていくお話-

星井 悠里

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第2章

「ピンクの空」1

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 テストが終わって、最後の週。
 夏休みの予定を学校の友達と色々決めたり、高校の部活の皆とも連絡をとったり。とにかく大学一年生の夏休みを、謳歌できそうで、もうわくわくしながら、金曜日、一学期最後の授業を終えた。

 帰ってきて、来週から忙しいなー、でも楽しみだなー、なんて話しながら食事を終えて、コーヒータイム。

 そろそろ寝る?と、テレビを消した時だった。
 啓介のお母さんから電話がかかってきた。啓介は、電話をしに廊下に出て行って、少しして、ため息をつきながら帰ってきた。
 その間に歯磨きを終えて、キッチンで水を飲んでたオレの隣に立つと、まっすぐ見つめてくる。

「どーしたの?」
「雅己、すまん。明日明後日、大阪行ってくる」

「え? あ、大阪?」

「……明日、買い物に行こう言うてたの、無しな? ほんとすまん」
「いいけど……どうしたの?」

「法事て、二カ月前位に言われとったの、完全に忘れてた……明日何時にこっちくる?て聞かれて思い出した……」
「あ、そうなんだ。しょうがないよね。明日大阪に泊まるってこと?」

「法事が午後からやし、せっかく行くから、ばあちゃんちに泊ってけって」
「分かった。……て落ち込むなよ」

 苦笑いしながら言うと。

「せやかて、お揃いの日用品とか色々揃えに行こうて言うてたのに」

 ……あ、楽しみにしてた訳ね。

「帰ってきたら、行こ?」
「……忘れてた自分が悪いんやけど……」

 はー、とため息をつきながら、啓介がオレを抱き締めてくる。


「二カ月前に聞いて、その間一回もその話してないの?」
「忘れないようにって、近くなったらまた連絡するからって言われた時、オレが、忘れる訳ないやろ、電話なんかいらんわって、言うたらしい……」
「ああ……」

「多分そん時、電話でしつこく言われて、もう分かったわ、て言うた気は、する……」
「そんで、まんまと、忘れちゃってた訳か」


 まあ、分かる気はする。
 色々忙しかったもんな……。


「明日朝早くて、明後日も帰ってくんの、夜になりそう」
「そっか。しょうがないよな」

「……二日間、お前何しとんの?」
「――――……何してよ。今言われたばっかだし、何も考えてないけど」


「……浮気すんなや」
「……バカなの? 本気でバカなの? する訳ないじゃん」

「……分かっとるけど……」

 むぎゅーと抱き締められて。スリスリ髪の毛に啓介が頬を当ててる。

 何。なんか……ちょっと可愛くて笑ってしまう。
 なんだかな、啓介。



 ――――……急に二日間離れるとか、啓介、無理なのかな。


 外で見てる限りは、そんなタイプには、絶対見えないのだけど。





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