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第2章
「嫉妬無しで」
しおりを挟む……でも考えてみたら、こういうこと、よく考えてる気がする。
勝てるもの、いつも結局見つからずに終わるような。
むむむ。ムカつく。
でもまあ……仕方ないか。
……なんかそんな風に、ひょいひょい色んなこと出来ちゃう啓介が、カッコいいなとずっと思ってたし、そういうとこ好きなとこでもあるかもしれない。
別にできないことがあっても全然いいけど、なんか、しれーっとした顔で出来てるのも、まあ、嫌いじゃない……かも。
……あぁ、でも好きすぎる感じが、自分でムカつくような?
ああ、すげー複雑!
「もうちょっと先まで行ってみる?」
ちょうどそこらへんを考えていた時に啓介が隣に来て、そんな風に聞いてくる。
「うん、行こ」
頷くと、啓介がクスッと笑って、オレの背にポンポン、と手を置いた。
「写真撮ろ、雅己」
「あ、うん! 撮る!」
そうだった! まだ一枚も撮ってなかった。
スマホを取りだして、皆にカメラを向け始める。
ノリがいい皆の写真をパシャパシャ撮り続けていると、くい、と啓介に引かれた。
「オレとも、撮ろ」
「ん。二人で?」
「ん」
……ちょっと啓介、可愛い。
オレと二人て撮りたいんだ。
「自撮り苦手……」
一生懸命腕を伸ばして、プルプルしていると、笑いながら啓介に奪われ、少しして、ささっと撮影完了。
「ほれ」
「おお」
上手。川も入ってて、良い写真。
「後でそれちょーだい」
「うん」
ふふ、と笑って頷く。
二人でツーショットなんてしてたら、皆が少し先に行ってしまって、また少し二人になった。
皆の後を追いながら、ゆっくりと歩き出す。
「なあ、雅己」
「んー?」
「ちょっと 言うとく」
「……ん?」
河原、石ころをこん、と蹴りながら進んでいると。
「この旅行の間な?」
「ん」
「なるべく、ヤキモチはやかんようにする」
「……うん。そーなの?」
「あぁ。オレはお前が好きやし……お前もそうやろ?」
「……うん」
一応頷くと。
「それは別に、ここで誰と仲良く喋っても変わらんやろ?」
「うん」
そりゃそうだ、と思う。
「せやから、変な嫉妬はせえへんようにする」
「分かった。……じゃあ、オレもそうする」
……若菜と話してても、若菜とくっついてても、気にしない気にしない。
唱えていると、啓介は、あ、せやけど、と言ってオレを見つめた。
「ただな、雅己、触らせんのは無し」
「触らせる? 例えば??」
「マッサージとか」
「――――……」
それは、前回のバスケの時の……。
まだ覚えてたのか~……。確かに今日、良、来てるけどさぁ……。
思い出して、眉を顰めていると。
啓介はぷ、と笑って。
「わーた?」
「……分かった。そっちも、触らせンなよ?」
「おう」
とまあ。
……こんな感じで、オレと啓介は、この二泊三日。
タッチは禁止の。
嫉妬もなるべくしないように、ってことで、 楽しく過ごそうってことに、なった。
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