【やさしいケダモノ】-大好きな親友の告白を断れなくてOKしたら、溺愛されてほんとの恋になっていくお話-

星井 悠里

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第2章

「見た目」

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「まあよう言うてるかもやけど……雅己が思うてるよりもずっと前から、オレは雅己を見てたと思うんよ」
「……ふうん」
「まあ最初の頃は、友達として、やったかもしれんけど……」
「……うん」

 頷きながら、オレは啓介にボールをパスした。

「啓介もシュートして」
「ん」

 啓介が何度かボールをついて、それから、ゴールに向けて、ボールを放った。すとん、と綺麗にゴール。

「……啓介のさ、シュートがカッコよかったからさ、オレ、スリーポイント、めちゃくちゃ練習したんだよ」
「そうなん?」
「言わなかったっけ? 悔しいから言わなかったのかなあ」
「聞いてへんと思う」
「そっか……」

 啓介が返してきたボールを受け取って、弾ませる。

「啓介が転校してきて、初めてバスケ部に連れてった日にさ、スリーポイントのシュート、打ってみろって先輩たちに言われて、皆打ったけどさ。緊張したのもあって、皆外しちゃっててさ。オレも外して……最後に、啓介が打ったんだけど。……覚えてる?」
「覚えとらん……」

「……啓介だけが、入ったの。しかも、超綺麗なシュートでさ」

 もう一度、ゴールに向けて、シュートを放つと、綺麗な弧を描いて、ゴールに吸い込まれる。

「なんか悔しくて。……だって、緊張するのとか、転校してきたばっかりの啓介が一番じゃん? なのにさ、啓介だけが入るとかさ。悔しいの分かるでしょ」
「……まあ、分かる」
「悔しいからオレ、すごく覚えてるしね。啓介は、ただ一本シュートが入っただけだし。覚えてないんだろうけどさ」

 ボールを拾って、緩くドリブルしながら、啓介の近くに歩く。

「……だから、めっちゃ練習してたのは、お前のせいっていうか、お前のおかげっていうか?」
「そうやったんか」

 啓介はクスクス笑って、オレを見つめる。

「そうでした~。まあ……悔しかったけど、あの頃から……カッコいいなとは、思ってたよ?」

 ふふ、と笑いながらそう言うと、啓介は少し笑う。

「……てか、雅己は……」
「ん?」

「オレのこと、カッコいいとか思うてんの?」
「え?……まあ。……カッコいいは、カッコいい……でしょ」

 ……そういえば、そんなに言ったことはないかもだけど。

「あんま聞いた記憶ない気がする」
「そう? ……何回かは言った気がするけどなあ?」

「モテていいよなあ、とか。そんなんは聞いた記憶はあるけど」
「そうだったけ?」

 ちょっと思い起こしてみるけど。

「……悔しいから言わなかったのかも。カッコイイーとか、オレがうっとりするのも変でしょ?」
「……まあ、確かに……な、雅己?」
「ん?」
「オレの見た目、好みなん?」
「え。……何その今更過ぎる質問……」
「……今更やけどあんま聞いたこと無かったから」

 はは、と啓介が笑う。

「……んー……」
「……別に正直に言うてええけど」

「…………特に今は……」
「ん、今は?」

「…………啓介よりカッコいい奴居ないんじゃないかと……」
「――――……」

 つい正直に言ってしまったら、え、というびっくりした顔をされて、なんか突然、めちゃくちゃ恥ずかしくなる。
 

 

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