【Stay with me】 -義理の弟と恋愛なんて、無理なのに-

星井 悠里

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◆Stay with me◆本編「大学生編」

「大好き」※

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「――――すげー、オレの、離したくなさそう」
「……っ……じん、嫌だ……」

 恥ずかしい事、言わないでよ。
 知らずに滲んだ涙目で仁を見上げると、仁が、ふ、と瞳を細める。

「かわいー、彰のここ……」
「……や……っ……」

 一度少し抜かれて。また突き上げられる。
 慣らされる時に嫌と言うほど触れられた、気持ちイイ所を擦られながら突かれると、その度に軽く達してしまう。

「ん、ふ……あ……っ」
「……何?……ここ突くと、イっちゃうの?」
「……っわかんない……かって、に……」

 耐えられなくてきつく締めると、仁が少し顔を歪める。
 それがやたらに色っぽくて――――余計に、ゾクゾクする。

「……あっ……! ……ん、あ……ッ」

 気持ちイイとこばかり責められて、小刻みに声が上がる。

「そこ、されると……オレ……待って、ちょ……やめ――――」
「……無理」

 短く言った仁に、奥を突かれて、喉が反った。

「……んっ、ぁ!……っん、ぅ……」

 自分でも意図せず、少し上に逃れようとすると。

「逃げちゃダメだよ、彰……」
 低くそう言った仁に、両脚をグイと持ち直され、開かされて焦る。

「待っ……」

 静止は聞かれず、今までよりも少し激しく奥まで突かれた瞬間。
 頭が真っ白になって。

「は……っ……ぁ……っ」

 その数秒後、自分が達したのを認識した。
 全然、前に触られてなかったのに。

「……っ……っ」

 仁が、荒い息の中で、くす、と笑って。
 ちゅ、と首筋にキスしてくる。

 される事が全部、辛い程に気持ちよくて、ただ軽いキスなのに体が震える。

「……奥、気持ち、いい?」
「――――っん……」

 ……もう、よく、分かんない位、気持ちイイ。

 小さく頷くと、仁がまた低く笑う。

「中、ビクビクしてる……すげえ、気持ちイイ……」

 そんな風に、濡れたみたいな、普段聞かない声で。
 仁が、耳元で囁いてくる。

 それだけで、全身、痺れていくみたいで、どうしようもなくなってくる。

「……じ ん……」

 仁にぎゅと抱きつくと。思っていたよりも、ずっと逞しくて。
 何だか、たまらなくなって、きつく瞳を閉じた。

 いつの間に、こんなに逞しく、なってたんだろう。
 会った時は、大きな瞳の、可愛い顔の、小さな弟、だったのに。

 ……可愛い、弟だった。


「……仁」
「ん……?」

 呼ぶと、仁がふ、と顔を上げてオレを見つめた。


 大好き。仁。

 ……ごめん。
 ほんとは今だってすごく迷う。ほんとに、いいのかって。

 でも、もう……無理みたいで。
 自分にも仁にも嘘ついて、離れてること、もう出来そうにない。

 仁が嫌だって、言わない限り……そばに居てしまうと、思う。


「……大好き、仁……」


 言った瞬間、涙が、目の横を伝って、流れ落ちた。

 それを見ていた仁が、一瞬、固まって。
 それから、めちゃくちゃ、苦笑いを浮かべた。

「……はーもう……何で泣くんだよ……」

 仁が少し苦笑いして。

「っしょっと……」
「……ん……っ……」

 抱えていたオレの脚を離して、オレの顔の近くに手をついて、体を押し上げてきた。
 余計に深く押し込まれて。ぎゅ、と目をつむる。

「泣くなっつの……」

 目尻に唇を当てて、涙をぺろ、と舐めとられる。

「……しょっぱい」

 両方舐めとって、くす、と笑うと。
 唇にキスされる。

「……泣かないでよ。もうこれからずっと一緒にいるから」
「――――」

 両頬を、仁の大きな手で挟まれて。
 真正面から、じっと見つめられる。

 凛とした、まっすぐ瞳に見惚れていると、それが、ふっとこの上なく優しく緩む。

「……っ……」

 どれだけ、好きって思ってくれているか、嫌という程伝わってきて。
 ……どれだけ長い間、それを拒否してきたかと思うと、胸が痛くなる。

「あ、また泣いてる……何で?」

 クスクス笑った仁が、顔に触れてる指で、涙を拭う。

「あのさ、彰」
「…………」

「……大好きっていうのは、笑って言えよ」

 そう言った仁が、ちゅ、と唇を重ねてくる。

「分かった?」
「……ん」

 何度も角度を変えて深く絡んでくるキスに応えながら、頷く。
 


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