【Stay with me】 -義理の弟と恋愛なんて、無理なのに-

星井 悠里

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◆Stay with me◆本編「大学生編」

「無理」




 なんか、仁、やばい……。

 ……仁がヤバいのか、オレがヤバいのか。

 どうしよう、なんて思いながら、水を飲んでいた時。

「…彰、彰、彰」
「……んん?」

 三回も名前呼ばれましたたけど。
   …すごい、笑顔がキラキラしてますけど。

 隣に立った仁に、内心退いてしまう。


「一緒に寝よ」
「……いや……」
「ん? 嫌?」
「嫌じゃなくて……いや、あの……オレ一人でゆっくり寝たいかも……」
「は? 無理無理」

 ぐい、と腕を掴まれる。

「絶対一緒に寝る」
「……あの……」

「うん?」

「……明日にしない?」

 退きながら言ったオレに、仁は、ぶんぶんと首を振った。


「無理」
「無理って……」

 オレが無理だってば。絶対、眠れないってば。

「今日はもう絶対何もしないから。約束するからさ」
「――――」
「早く寝よ?」

 近くにいるだけで、今、ヤバいんだけど。
 絶対分かってないよね…。

 はー。
 どうしよ。

……それでも、こんなにまっすぐ見つめられると、拒否しきれるはずもなく。


「……触んない?」
「え。いや。……抱きしめたいけど」
「…………」

 絶対眠れないって。
 黙ってると、仁がオレをのぞき込んできた。

「後ろから抱き締めるだけにするから」
「――――」

 じっと見つめられる。
 ……うう。可愛い。

 ダメだこれ。

「……絶対だよ?」
「うん、絶対」

 オレの言葉を了承と取った仁が嬉しそうに、オレの手を引いて、歩き始める。
 リビングの電気を消して、仁の部屋に一緒に入る。電気をつけずに、そのままベッドの所に連れていかれる。

「彰、ここ、寝て。あ、シーツ変えたからね」
「……あ、うん」

 言われるまま、仁のベッドに上がって、奥に入る。

「彰、向こう向いて寝て?」
「ん」

 仁に背を向けて、横向きに寝ると、すぐに仁が後ろに入ってきた。
 それだけで、めちゃくちゃドキドキして。

 だ、めだ。どうしよう。


 オレ、今まで仁と、どうやって生活してたんだっけ。
 ちよっと前までは、普通に一緒に暮らしてたのに。

「彰」

 ――――ぎゅ、と抱き締められる。

「……苦しい?」
「…うん」

 物理的には苦しくないけど………少し、離れて欲しい。
 そう思って頷くと、少しだけ腕の力が弱まる。

「……これくらいは?」
「…………もうちょっと、離れて」

「……んー」
「……………?」

「……彰、オレに、触られたくない?」
「……違うけど……」

 ……言えない。
 ドキドキしすぎて、やばいなんて。

 でも触られたくないって訳ではないし。どうしよう。

「彰、すっげードキドキしてるね……」
「――――」

 クス、と仁が笑う。

 …………バレたし。

 ……まあ、分かるか。
 仁の手、オレの胸の上に、置かれてるもんね……。
 触っただけでも、すごくのドキドキしてるの、分かっちゃうよね。



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