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貴族の章
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「その国、私の出身ですわ」
「え!?」
シェールの一言でみんながどよめく。
シェールは2年ほど前に引っ越したばかり。圧政は20年近く続いている。圧政の中で国から逃げたとしか考えられない。
「どうやって国から逃げたんだ!?」
ペイストが跳び上がるように腰を上げた。
詰め寄られたシェールは動じずに、静かに答えた。
「・・・お父様には口止めされていましたが、私の家は貴族です。領地を収めています」
私はそこでようやく思い当たった。
「まさか!」
「はい。家と領地を売りました。もし、マオさんの活性化が上手くいっていなかったら、農民として生きる覚悟をしてこちらに亡命しました」
「もしも失敗していたらどうするつもりだったの!?」
「そうならないようにお父様も頑張っていましたわ」
「一体いつから!」
驚きを隠せない。
「引っ越して来た時からですわ。マオさん、貴族の娘は労働してはいけませんわ。忘れたんですか?」
にこやかに言われて思い出す。
そうだ!学校で歴史の時間に習った!!ゲームでも出てきた!
貴族は領地を収め、その収入で生活している。シェールのお父さんノブールさんは、レストランとか、ホテルを経営している貴族。
貴族はその領地での経営で生活し、それ以外の労働は法律で禁じられている。そして、領地以外での商売は出来ない。
でも、シェールは家のメイドとして働き、商品として近くにある国に、加工品や焼き菓子を作って思いっきり労働している。
わかりやすく言うと、引っ越してくる前からシェールの家は身分。貴族である事を捨て、平民になっているという事だ!
「な、なんでそんな事に?」
「宰相様と仲違いしたからですわ」
「まさか、領地を追われたの!?」
「いえ、売ったんです。 捨てた と言った方が正しいですわね。それに、今は故郷にいた方が危険なんです」
「どういう事?」
「宰相様は、酷い額の税を出し、民に圧力ばかりかける政治をしていますわ」
「それで?」
「毎日のように不満が積もった平民と貴族が騒動を起こして、争いが絶えません。学校から戻った時には食料の奪い合いがありましたわ」
「そこまでヤバいのか・・・」
ペイストも驚く。
「はい。それが2年前ですから、今ならいつ暴動。いえ、革命が起きてもおかしくない状態だと思います」
重い空気が流れる。事態はかなり深刻だ。今すぐなんとかしないとヤバい。
西の国は海路に長けていて、船の技術も他国への貿易もある。ウチの国は海に面していない。このままだと痛手でしかない。
「どうやら話さなくちゃいけないところまで来てしまったんだね・・・」
「父さん!」
父さんや母さん。シリウスおじさんにノブールさんも外に出てきた。
「ケイン、様?」
「ケイン様だ!生きておられたのか!?」
「ちょっと待て、ケイン様は亡くなった筈では?」
騎士団が騒ぐ。涙を浮かべている人もいる。
「彼も僕も亡命して来たんだよ。当時は随分と悩んだんだ。心配させてすまない」
「シリウス、様!?」
「シリウス様だ!!」
騎士団がまた騒ぎ出す。父さんはにこやかに笑って軽く手を上げると、そこにいる全員が静かになった。
その笑顔は、息子の私でさえ、父さんが王族の人間だとわかるほどに威厳と品格と、優しさがあった。
「とうとう騎士団が手を下すところまで来てしまったんだね。じゃあ、どうして俺が此処にいるかを話そうか。皆さんに分かる様に」
「え!?」
シェールの一言でみんながどよめく。
シェールは2年ほど前に引っ越したばかり。圧政は20年近く続いている。圧政の中で国から逃げたとしか考えられない。
「どうやって国から逃げたんだ!?」
ペイストが跳び上がるように腰を上げた。
詰め寄られたシェールは動じずに、静かに答えた。
「・・・お父様には口止めされていましたが、私の家は貴族です。領地を収めています」
私はそこでようやく思い当たった。
「まさか!」
「はい。家と領地を売りました。もし、マオさんの活性化が上手くいっていなかったら、農民として生きる覚悟をしてこちらに亡命しました」
「もしも失敗していたらどうするつもりだったの!?」
「そうならないようにお父様も頑張っていましたわ」
「一体いつから!」
驚きを隠せない。
「引っ越して来た時からですわ。マオさん、貴族の娘は労働してはいけませんわ。忘れたんですか?」
にこやかに言われて思い出す。
そうだ!学校で歴史の時間に習った!!ゲームでも出てきた!
貴族は領地を収め、その収入で生活している。シェールのお父さんノブールさんは、レストランとか、ホテルを経営している貴族。
貴族はその領地での経営で生活し、それ以外の労働は法律で禁じられている。そして、領地以外での商売は出来ない。
でも、シェールは家のメイドとして働き、商品として近くにある国に、加工品や焼き菓子を作って思いっきり労働している。
わかりやすく言うと、引っ越してくる前からシェールの家は身分。貴族である事を捨て、平民になっているという事だ!
「な、なんでそんな事に?」
「宰相様と仲違いしたからですわ」
「まさか、領地を追われたの!?」
「いえ、売ったんです。 捨てた と言った方が正しいですわね。それに、今は故郷にいた方が危険なんです」
「どういう事?」
「宰相様は、酷い額の税を出し、民に圧力ばかりかける政治をしていますわ」
「それで?」
「毎日のように不満が積もった平民と貴族が騒動を起こして、争いが絶えません。学校から戻った時には食料の奪い合いがありましたわ」
「そこまでヤバいのか・・・」
ペイストも驚く。
「はい。それが2年前ですから、今ならいつ暴動。いえ、革命が起きてもおかしくない状態だと思います」
重い空気が流れる。事態はかなり深刻だ。今すぐなんとかしないとヤバい。
西の国は海路に長けていて、船の技術も他国への貿易もある。ウチの国は海に面していない。このままだと痛手でしかない。
「どうやら話さなくちゃいけないところまで来てしまったんだね・・・」
「父さん!」
父さんや母さん。シリウスおじさんにノブールさんも外に出てきた。
「ケイン、様?」
「ケイン様だ!生きておられたのか!?」
「ちょっと待て、ケイン様は亡くなった筈では?」
騎士団が騒ぐ。涙を浮かべている人もいる。
「彼も僕も亡命して来たんだよ。当時は随分と悩んだんだ。心配させてすまない」
「シリウス、様!?」
「シリウス様だ!!」
騎士団がまた騒ぎ出す。父さんはにこやかに笑って軽く手を上げると、そこにいる全員が静かになった。
その笑顔は、息子の私でさえ、父さんが王族の人間だとわかるほどに威厳と品格と、優しさがあった。
「とうとう騎士団が手を下すところまで来てしまったんだね。じゃあ、どうして俺が此処にいるかを話そうか。皆さんに分かる様に」
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