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十年に一度の舞踏会
十年ごしの、命令のような約束
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私の抵抗なんて、意味がない。ラインハルト様は、無理矢理、私を抱き上げると、皇帝が座る椅子に、私を座らせた。
「いけません!!」
抵抗するが、やっぱり、ラインハルト様の深い口づけで、私は簡単に脱力させられる。幼い頃からずっと、されているのだ。私はラインハルト様には勝てない。
散々、口内を蹂躙されて、私は答えて、と理性を溶かされた。もっと欲しいと、ラインハルト様の背中に腕を回して、抱きついた。
結局、私の衣服は、ラインハルト様の手によって脱がされた。椅子の上に、私の衣服が落ち、その上に、私が座って、ラインハルト様の愛撫を受けていた。
「やぁ、そこはぁ」
皇帝の儀式ではされない、私の一物に口をつけるラインハルト様。私はつい、ラインハルト様の頭をつかんでしまう。
「そんなにしたらぁ」
強く、音をたてて吸われ、私はのけ反った。出てしまう。
ぐっと耐えているが、ラインハルト様は容赦なく、手でも刺激してきた。それには、私はあっけなく、ラインハルト様の口内に、私の白濁を放ってしまう。
我慢しすぎたから、全身から汗が流れていた。無駄に、体力も消費されて、私は皇帝のみが許される椅子の上で脱力する。
ラインハルト様は元気だ。私が放った白濁を吐き出し、それを私の蕾に塗り込んだ。
「ん、そんなこと、必要ありません」
ラインハルト様と二人っきりで会うかもしれないと思って、すでに準備していた。蕾は緩め、中は綺麗にした。
どうせ、私はラインハルト様には逆らえないのだ。
半分は諦め、半分は期待だ。男だと自尊心を前面に出しながら、内心では、ラインハルト様の全てを欲しいという妖精憑きとしての本能に埋めつくされていた。まだ、男としての自尊心のほうが高いだけだ。
準備はされているというのに、ラインハルト様は、太い指を二本、私の蕾の奥へと差し込んだ。そして、私がいつも感じるところを強く押した。
「やぁ、だめぇ!!」
また、絶頂しそうになった。腰を浮かして、どうにか、ラインハルト様の指から逃れようとするが、ラインハルト様の片手が私の腹をおさえこんでいて、それを許さなかった。
指で蕾の奥を刺激され、また、私の一物をラインハルト様は舐める。私はそれらに、乱れて、嬌声をあげて、喜んだ。
「ん、もう、だ、だめぇーーーーー!!!!」
そして、また、私は白濁を放った。今度は、ラインハルト様、ただ、私の一物の表面を舐めでいただけだ。白濁は、宙を飛んで、私の下敷きとなった衣服を汚した。
「も、もう、お許しくださいぃ」
「何を許してほしいんだ?」
「どうか、皇帝の儀式の間へ」
ここで最後までするのは、背徳感が強かった。こんな場所でされるなんて、物を知っている今、どうしてもイヤだ。
強請るように、私から口づけする。ラインハルト様、私の下半身を刺激するために、膝をついていた。その事に、今更気づいた。
「あ、ラインハルト様、そのようなことをされては」
私の皇帝が、私に跪いている。それが、妙な興奮を呼び起した。そして、男としての自尊心が、妖精憑きの本能に飲み込まれた。
私はラインハルト様に抱きついた。
「どうか、ここで、情けをください」
私は腹を撫でて願った。
最初は驚いて、呆然となるラインハルト様。しばらくして、私が本能に飲み込まれてしまったことに気づいて、嬉しそうに笑った。
ラインハルト様は私を抱き上げ、皇帝だけが許される椅子に座り、私を膝に乗せた。
私はラインハルト様に向き合うように座り、ラインハルト様の衣服の上からでもわかる、反り立った一物に触れた。
「十年前、ラインハルト様のここに興味を持ちながら、誤魔化しました」
十年前の浅ましい行為と思いを告白する。
十年前のことなんて、きっと、ラインハルト様は覚えていない。私だけが、強い執着で、覚えていたにすぎない。
「あの時、すでに、閨事の書物を読んでいて、私がされていた事が、閨事だと知っていました」
「だから、様子がおかしかったんだな」
あの時のこと、ラインハルト様は覚えていた。
結局、賢者テラスに、私が閨事の書物を読んでいることがバレてしまい、私は仕方なく、ラインハルト様が私に悪戯する理由を質問したのだ。
今、思えば、ラインハルト様も、子どもじみた誤魔化しの答えを返してくれた。ラインハルト様は、私にした悪戯で、私が負の感情を持つことを恐れていたのだろう。今ならわかる。
私はラインハルト様の衣服から、ラインハルト様の反り立った一物を出した。
もう、見慣れたものだ。だけど、最初、見た時は、怯えた。こんなものを私の蕾に受け入れるのか、と考えただけで、恐怖に震えた。
今は、ラインハルト様の一物を見て、生唾を飲み込んで、喜んでしまう。
「準備をしましょう」
「それはもう、いいだろう」
「飲みたい」
ただ、ラインハルト様の白濁を体内に欲しいのではない。上からも、下からも、ラインハルト様の白濁を受け入れたいのだ。
今度は、私が座っているラインハルト様の前に跪くこととなった。膝をついて、ラインハルト様の一物を口に受け入れる。ラインハルト様は、いつもの通り、私の頭をつかんで、性器のように、動かした。
ラインハルト様の一物に歯をたてないように、喉の奥にぐいっと押し込まれると、私の一物が反応する。口内にされていることだというのに、私の腹の奥がきゅーきゅーと締まるような感じがする。
しばらくして、ラインハルト様は小さく呻いて、私の喉奥に、白濁を放ってくれた。それでも、まだ、一物の中に残っているだろう、と私はラインハルト様の一物を音とたてて吸った。
吸いだせるものは全て吸いだしたというのに、ラインハルト様の一物は元気だ。
「ラインハルト様、昨夜、この腹に受けたものは全て、なくなってしまいました。どうか、私の腹をラインハルト様の子種で満たしてください」
「私に座りなさい」
私は、ラインハルト様の胸に背中を預けるようにして座る。まだ、私の蕾に、ラインハルト様の一物は挿入されていないが、感じる。
「十年前、私のここに座るのを避けたな。痛いのではないか、と」
「とても、固かったので」
「何もしなくても、ハガルにこうしているから、いつも、痛かったな」
ぐいっと私の腰をつかんで、私の体を持ち上げるラインハルト様。私はそのまま挿入されるかと期待した。
ところが、ラインハルト様は、私をラインハルト様の一物に跨るように下ろした。
「ラインハルト様?」
「こうやって、当ててやったことはないな」
「っ!?」
私の一物とラインハルト様の一物が上下で重なり合うようにして反り立っていた。ラインハルト様は後ろから手を伸ばして、私とラインハルト様の一物をつかんだ。
「腰を動かしてみなさい」
「は、はい」
経験のない行為だ。ラインハルト様は軽く私とラインハルト様の一物を握る。私が腰を前後に動かすと、私とラインハルト様の一物がこすれた。
夢中になった。これはこれで気持ちいい。腰を前後に動かして、ラインハルト様を気持ちよくしようと必死になった。
ラインハルト様の手の力加減が絶妙だ。私は耐えているが、絶頂しそうだ。それに、散々、私は絶頂させられている。すぐに、息切れして、動けなくなってしまった。
「もう終わりか」
「も、申し訳、ございま、せん」
息を絶え絶えに、私は謝罪する。
ラインハルト様は私を後ろから抱きしめ、私とラインハルト様の一物を刺激し始めた。上下に手が動かされる。その刺激に、私はのけ反った。
「だ、だめぇ、いっちゃうぅ」
我慢出来なかった。私は簡単に果てた。
「お前ばかり、喜ばせているな」
「ど、どうか、私のここを、使ってください」
私はどうにか、腰をあげて、ラインハルト様の一物の先に、私の蕾をあてた。挿入してしまいたいが、ラインハルト様の両手が私の腰を持ち上げて、それを許してくれなかった。
「ゆっくりと、味わいなさい」
「んっ!!」
やっと、ラインハルト様は挿入を許してくれた。だけど、ゆっくりだ。
ラインハルト様の一物の筋までわかる。どんどんと、私の中の壁を押し開いて、蕾の最奥にラインハルト様の一物の先がごつんと到達した時、また、私は白濁を放った。
「またか。弱いな」
「ラインハルト様だけです。ラインハルト様にされること全て、気持ちいい」
もう、だめだ。我慢出来なくて、また、私は腰を動かした。もっと奥をラインハルト様に抉ってほしい。さらに最奥の奥へと、ラインハルト様の一物を受け入れたかった。
ラインハルト様の両手は、私の腰に添えられたままだ。私の動きが緩むと、容赦なく、ラインハルト様が私の腰を動かした。そうして、また、私は絶頂した。今度は、白濁の出ない絶頂だ。それが、私の全身を敏感にして、ラインハルト様の手が腰に添えられているだけで、また、中だけで痙攣するように絶頂した。
気づいたら、また、座っているラインハルト様の前に跪き、ラインハルト様の一物を丹念に舐めていた。そんな私の頭を優しく撫でるラインハルト様。
「ハガル、次こそは、私の隣りに立つんだ。いいな」
はたと、私は正気に戻り、舐めるのをやめ、ラインハルト様を見上げた。
ラインハルト様の一物はもう、元気がない。あれほど、散々なことをしたのだ。私が舐めたって、もう、何も出ない。それは、私もだ。ただ、舐めたいからしているだけだ。
「ラインハルト様、命令ですか?」
十年前は、命令だった。私は約束だと認識していたが、ラインハルト様は命令だと言った。
だから、確認した。
ラインハルト様は笑って、また、私をラインハルト様の膝に乗せ、後ろから抱きしめた。
「約束だ」
そう言って、ラインハルト様は、私の背中にある契約紋に軽く口づけする。ただ、それだけで、私は反応する。もう、元気がないというのに、私の一物がぴくりと動いた。
「わかりました。では、次の十年に一度の舞踏会の時こそ、あの筆頭魔法使いの席に、私は堂々と座ります」
「約束だ」
「はい」
私は振り返り、ラインハルト様に深く口づけした。
三回目の十年に一度の舞踏会では、私は筆頭魔法使いを名乗り、舞台に座る顔ぶれは変わっていた。
皇帝ラインハルト様は亡くなり、賢者テラスは亡くなり、大魔法使いアラリーラ様は引退して、田舎に引っ込んでしまった。
皇帝だけが許される席には、昔、女遊びで仲良くしていた、皇族アイオーン様が、皇帝となって座っていた。そのすぐ下にある、魔法使いの席は、筆頭魔法使い用の椅子だけとなっていた。
皇族席も顔ぶれがかわっていた。私が筆頭魔法使いとなってから、初の皇族の儀式を行い、皇族失格者を大量に出した。そのため、十年前にはいただろう皇族もどきの半数以上は、皇族失格となって、城から追い出された。その中には、私の初恋の人スーリーンもいた。
宰相、大臣たちの顔ぶれも変わっていた。私の素顔を知る者は、亡くなったり、引退して、新しい顔ぶれとなっていた。
古参の魔法使いたちは、まあまあ残っている。私が筆頭魔法使いとなってからも、私のことを何かと気にかけてくれた。
今も、私のために、と料理を持ってきてくれる。
「ありがとうございます」
「少しは食べなさい」
「はい」
素直に返事をして、私は立ったまま、料理を口にする。私は、筆頭魔法使いとなったが、結局、皇帝の横に立っているばかりで、椅子に座っていない。あの、歴代の筆頭魔法使いが座っていたという椅子に座ったのは、公式の場では、今のところない。
皇帝ラインハルト様が存命中も、皇族アイオーン様が皇帝となってからも、私は皇帝の盾であり鉾として、皇帝の側に立ち続けている。
「ハガル、座って食べなさい」
行儀が悪いことに、皇帝アイオーン様に注意された。
「私は皇帝の盾であり、鉾です。いつでも戦えるように、常に立っています」
「今日は休みなさい」
「貴族がこんなに集まっている場は危険ですよ」
誰が、いつ、襲ってくるか、わからないのだ。皇族だって、アイオーン様の命を狙っているというのに。
皇族の席で、アイオーン様に向かって憎悪の視線を向ける者もいる。女は、執念深い。こんな場だからこそ、油断出来ない。
「アイオーン様こそ、食べてください」
私のために運ばれた料理をアイオーン様の口に運んでやる。
男相手に給仕されたって、アイオーン様も嬉しくないだろう。私の手から食事を取り上げ、自らの手で食べた。
「ハガルのこだわりの料理を食べていると、城の料理はイマイチだな」
「それは、貴族向けですよ。皇族向けは、もっと違います」
「貴族は、こういうのを食べているのか。この菓子は、砂糖が入ってないな」
「それは、私が作りました」
貴族向けの料理に、私の作った菓子が配置された。
私作だと聞いて、アイオーンは意地悪な顔をする。
「なーんだ、ハガルも砂糖を入れ忘れるんだな」
「それは、ラインハルト様が好んだ菓子です。ラインハルト様は、少しだけ甘味を感じる菓子を好まれました。何事かあると、この菓子をラインハルト様が所望しました」
「そ、そうか」
失敗ではない、それどころか、私とラインハルト様との思い出の菓子と聞いて、気まずいという顔を見せるアイオーン様。
私も、ラインハルト様が好んだ菓子を口にする。確かに、砂糖が抜けたような、甘さのない菓子だ。だけど、よく噛んで、味わえば、甘味を感じる。
「は、ハガル、大丈夫か?」
「何が?」
「その、泣いてる、から」
気づかなかった。アイオーン様に言われて、私は顔に手をやれば、確かに、泣いていた。私は涙を拭う。少し、油断したな。
結局、私は、筆頭魔法使いの席に座った。
「約束でしたね」
亡き皇帝ラインハルト様との約束を思い出した。三度目の十年に一度の舞踏会では、私はこの、歴代の筆頭魔法使いが座り続けた席に座る、と約束した。
十年前、私は誤魔化した。ラインハルト様は気づいただろうか。
ラインハルト様は、私に、三度目の十年に一度の舞踏会では、ラインハルト様の隣りに筆頭魔法使いとして立つように言ったのだ。それを私は、いつもの言葉遊びで、捻じ曲げた。
十年前には、皇帝ラインハルト様の寿命が十年もないと知っていた。次の舞踏会では、別の皇帝が立っている、と私はわかっていたから、あえて、約束の内容を捻じ曲げたのだ。
ラインハルト様は、十年前の約束を覚えていた。きっと、死の際でも、私との約束を思い出したりしただろう。
もしかすると、十年前、ラインハルト様は、寿命が十年もないことに気づいたかもしれない。
私は常に、嘘をつかないように、誤魔化していた。とても、次の十年に一度の舞踏会には、ラインハルト様がいないなんて言えなかった。
もう、守れない約束をしたくなかった。一度、命令のような約束を守れなかったのだ。次こそは、守りたかった。
だから、私はラインハルト様との約束を捻じ曲げた。
たった十年だ。その十年で、人は入れ替わる。それを身に染みる十年だと、舞踏会の場を見回して、しみじみと感じた。
もう、十年に一度の舞踏会が終わった後、無人の会場に、私が呼び出されることはない。
「いけません!!」
抵抗するが、やっぱり、ラインハルト様の深い口づけで、私は簡単に脱力させられる。幼い頃からずっと、されているのだ。私はラインハルト様には勝てない。
散々、口内を蹂躙されて、私は答えて、と理性を溶かされた。もっと欲しいと、ラインハルト様の背中に腕を回して、抱きついた。
結局、私の衣服は、ラインハルト様の手によって脱がされた。椅子の上に、私の衣服が落ち、その上に、私が座って、ラインハルト様の愛撫を受けていた。
「やぁ、そこはぁ」
皇帝の儀式ではされない、私の一物に口をつけるラインハルト様。私はつい、ラインハルト様の頭をつかんでしまう。
「そんなにしたらぁ」
強く、音をたてて吸われ、私はのけ反った。出てしまう。
ぐっと耐えているが、ラインハルト様は容赦なく、手でも刺激してきた。それには、私はあっけなく、ラインハルト様の口内に、私の白濁を放ってしまう。
我慢しすぎたから、全身から汗が流れていた。無駄に、体力も消費されて、私は皇帝のみが許される椅子の上で脱力する。
ラインハルト様は元気だ。私が放った白濁を吐き出し、それを私の蕾に塗り込んだ。
「ん、そんなこと、必要ありません」
ラインハルト様と二人っきりで会うかもしれないと思って、すでに準備していた。蕾は緩め、中は綺麗にした。
どうせ、私はラインハルト様には逆らえないのだ。
半分は諦め、半分は期待だ。男だと自尊心を前面に出しながら、内心では、ラインハルト様の全てを欲しいという妖精憑きとしての本能に埋めつくされていた。まだ、男としての自尊心のほうが高いだけだ。
準備はされているというのに、ラインハルト様は、太い指を二本、私の蕾の奥へと差し込んだ。そして、私がいつも感じるところを強く押した。
「やぁ、だめぇ!!」
また、絶頂しそうになった。腰を浮かして、どうにか、ラインハルト様の指から逃れようとするが、ラインハルト様の片手が私の腹をおさえこんでいて、それを許さなかった。
指で蕾の奥を刺激され、また、私の一物をラインハルト様は舐める。私はそれらに、乱れて、嬌声をあげて、喜んだ。
「ん、もう、だ、だめぇーーーーー!!!!」
そして、また、私は白濁を放った。今度は、ラインハルト様、ただ、私の一物の表面を舐めでいただけだ。白濁は、宙を飛んで、私の下敷きとなった衣服を汚した。
「も、もう、お許しくださいぃ」
「何を許してほしいんだ?」
「どうか、皇帝の儀式の間へ」
ここで最後までするのは、背徳感が強かった。こんな場所でされるなんて、物を知っている今、どうしてもイヤだ。
強請るように、私から口づけする。ラインハルト様、私の下半身を刺激するために、膝をついていた。その事に、今更気づいた。
「あ、ラインハルト様、そのようなことをされては」
私の皇帝が、私に跪いている。それが、妙な興奮を呼び起した。そして、男としての自尊心が、妖精憑きの本能に飲み込まれた。
私はラインハルト様に抱きついた。
「どうか、ここで、情けをください」
私は腹を撫でて願った。
最初は驚いて、呆然となるラインハルト様。しばらくして、私が本能に飲み込まれてしまったことに気づいて、嬉しそうに笑った。
ラインハルト様は私を抱き上げ、皇帝だけが許される椅子に座り、私を膝に乗せた。
私はラインハルト様に向き合うように座り、ラインハルト様の衣服の上からでもわかる、反り立った一物に触れた。
「十年前、ラインハルト様のここに興味を持ちながら、誤魔化しました」
十年前の浅ましい行為と思いを告白する。
十年前のことなんて、きっと、ラインハルト様は覚えていない。私だけが、強い執着で、覚えていたにすぎない。
「あの時、すでに、閨事の書物を読んでいて、私がされていた事が、閨事だと知っていました」
「だから、様子がおかしかったんだな」
あの時のこと、ラインハルト様は覚えていた。
結局、賢者テラスに、私が閨事の書物を読んでいることがバレてしまい、私は仕方なく、ラインハルト様が私に悪戯する理由を質問したのだ。
今、思えば、ラインハルト様も、子どもじみた誤魔化しの答えを返してくれた。ラインハルト様は、私にした悪戯で、私が負の感情を持つことを恐れていたのだろう。今ならわかる。
私はラインハルト様の衣服から、ラインハルト様の反り立った一物を出した。
もう、見慣れたものだ。だけど、最初、見た時は、怯えた。こんなものを私の蕾に受け入れるのか、と考えただけで、恐怖に震えた。
今は、ラインハルト様の一物を見て、生唾を飲み込んで、喜んでしまう。
「準備をしましょう」
「それはもう、いいだろう」
「飲みたい」
ただ、ラインハルト様の白濁を体内に欲しいのではない。上からも、下からも、ラインハルト様の白濁を受け入れたいのだ。
今度は、私が座っているラインハルト様の前に跪くこととなった。膝をついて、ラインハルト様の一物を口に受け入れる。ラインハルト様は、いつもの通り、私の頭をつかんで、性器のように、動かした。
ラインハルト様の一物に歯をたてないように、喉の奥にぐいっと押し込まれると、私の一物が反応する。口内にされていることだというのに、私の腹の奥がきゅーきゅーと締まるような感じがする。
しばらくして、ラインハルト様は小さく呻いて、私の喉奥に、白濁を放ってくれた。それでも、まだ、一物の中に残っているだろう、と私はラインハルト様の一物を音とたてて吸った。
吸いだせるものは全て吸いだしたというのに、ラインハルト様の一物は元気だ。
「ラインハルト様、昨夜、この腹に受けたものは全て、なくなってしまいました。どうか、私の腹をラインハルト様の子種で満たしてください」
「私に座りなさい」
私は、ラインハルト様の胸に背中を預けるようにして座る。まだ、私の蕾に、ラインハルト様の一物は挿入されていないが、感じる。
「十年前、私のここに座るのを避けたな。痛いのではないか、と」
「とても、固かったので」
「何もしなくても、ハガルにこうしているから、いつも、痛かったな」
ぐいっと私の腰をつかんで、私の体を持ち上げるラインハルト様。私はそのまま挿入されるかと期待した。
ところが、ラインハルト様は、私をラインハルト様の一物に跨るように下ろした。
「ラインハルト様?」
「こうやって、当ててやったことはないな」
「っ!?」
私の一物とラインハルト様の一物が上下で重なり合うようにして反り立っていた。ラインハルト様は後ろから手を伸ばして、私とラインハルト様の一物をつかんだ。
「腰を動かしてみなさい」
「は、はい」
経験のない行為だ。ラインハルト様は軽く私とラインハルト様の一物を握る。私が腰を前後に動かすと、私とラインハルト様の一物がこすれた。
夢中になった。これはこれで気持ちいい。腰を前後に動かして、ラインハルト様を気持ちよくしようと必死になった。
ラインハルト様の手の力加減が絶妙だ。私は耐えているが、絶頂しそうだ。それに、散々、私は絶頂させられている。すぐに、息切れして、動けなくなってしまった。
「もう終わりか」
「も、申し訳、ございま、せん」
息を絶え絶えに、私は謝罪する。
ラインハルト様は私を後ろから抱きしめ、私とラインハルト様の一物を刺激し始めた。上下に手が動かされる。その刺激に、私はのけ反った。
「だ、だめぇ、いっちゃうぅ」
我慢出来なかった。私は簡単に果てた。
「お前ばかり、喜ばせているな」
「ど、どうか、私のここを、使ってください」
私はどうにか、腰をあげて、ラインハルト様の一物の先に、私の蕾をあてた。挿入してしまいたいが、ラインハルト様の両手が私の腰を持ち上げて、それを許してくれなかった。
「ゆっくりと、味わいなさい」
「んっ!!」
やっと、ラインハルト様は挿入を許してくれた。だけど、ゆっくりだ。
ラインハルト様の一物の筋までわかる。どんどんと、私の中の壁を押し開いて、蕾の最奥にラインハルト様の一物の先がごつんと到達した時、また、私は白濁を放った。
「またか。弱いな」
「ラインハルト様だけです。ラインハルト様にされること全て、気持ちいい」
もう、だめだ。我慢出来なくて、また、私は腰を動かした。もっと奥をラインハルト様に抉ってほしい。さらに最奥の奥へと、ラインハルト様の一物を受け入れたかった。
ラインハルト様の両手は、私の腰に添えられたままだ。私の動きが緩むと、容赦なく、ラインハルト様が私の腰を動かした。そうして、また、私は絶頂した。今度は、白濁の出ない絶頂だ。それが、私の全身を敏感にして、ラインハルト様の手が腰に添えられているだけで、また、中だけで痙攣するように絶頂した。
気づいたら、また、座っているラインハルト様の前に跪き、ラインハルト様の一物を丹念に舐めていた。そんな私の頭を優しく撫でるラインハルト様。
「ハガル、次こそは、私の隣りに立つんだ。いいな」
はたと、私は正気に戻り、舐めるのをやめ、ラインハルト様を見上げた。
ラインハルト様の一物はもう、元気がない。あれほど、散々なことをしたのだ。私が舐めたって、もう、何も出ない。それは、私もだ。ただ、舐めたいからしているだけだ。
「ラインハルト様、命令ですか?」
十年前は、命令だった。私は約束だと認識していたが、ラインハルト様は命令だと言った。
だから、確認した。
ラインハルト様は笑って、また、私をラインハルト様の膝に乗せ、後ろから抱きしめた。
「約束だ」
そう言って、ラインハルト様は、私の背中にある契約紋に軽く口づけする。ただ、それだけで、私は反応する。もう、元気がないというのに、私の一物がぴくりと動いた。
「わかりました。では、次の十年に一度の舞踏会の時こそ、あの筆頭魔法使いの席に、私は堂々と座ります」
「約束だ」
「はい」
私は振り返り、ラインハルト様に深く口づけした。
三回目の十年に一度の舞踏会では、私は筆頭魔法使いを名乗り、舞台に座る顔ぶれは変わっていた。
皇帝ラインハルト様は亡くなり、賢者テラスは亡くなり、大魔法使いアラリーラ様は引退して、田舎に引っ込んでしまった。
皇帝だけが許される席には、昔、女遊びで仲良くしていた、皇族アイオーン様が、皇帝となって座っていた。そのすぐ下にある、魔法使いの席は、筆頭魔法使い用の椅子だけとなっていた。
皇族席も顔ぶれがかわっていた。私が筆頭魔法使いとなってから、初の皇族の儀式を行い、皇族失格者を大量に出した。そのため、十年前にはいただろう皇族もどきの半数以上は、皇族失格となって、城から追い出された。その中には、私の初恋の人スーリーンもいた。
宰相、大臣たちの顔ぶれも変わっていた。私の素顔を知る者は、亡くなったり、引退して、新しい顔ぶれとなっていた。
古参の魔法使いたちは、まあまあ残っている。私が筆頭魔法使いとなってからも、私のことを何かと気にかけてくれた。
今も、私のために、と料理を持ってきてくれる。
「ありがとうございます」
「少しは食べなさい」
「はい」
素直に返事をして、私は立ったまま、料理を口にする。私は、筆頭魔法使いとなったが、結局、皇帝の横に立っているばかりで、椅子に座っていない。あの、歴代の筆頭魔法使いが座っていたという椅子に座ったのは、公式の場では、今のところない。
皇帝ラインハルト様が存命中も、皇族アイオーン様が皇帝となってからも、私は皇帝の盾であり鉾として、皇帝の側に立ち続けている。
「ハガル、座って食べなさい」
行儀が悪いことに、皇帝アイオーン様に注意された。
「私は皇帝の盾であり、鉾です。いつでも戦えるように、常に立っています」
「今日は休みなさい」
「貴族がこんなに集まっている場は危険ですよ」
誰が、いつ、襲ってくるか、わからないのだ。皇族だって、アイオーン様の命を狙っているというのに。
皇族の席で、アイオーン様に向かって憎悪の視線を向ける者もいる。女は、執念深い。こんな場だからこそ、油断出来ない。
「アイオーン様こそ、食べてください」
私のために運ばれた料理をアイオーン様の口に運んでやる。
男相手に給仕されたって、アイオーン様も嬉しくないだろう。私の手から食事を取り上げ、自らの手で食べた。
「ハガルのこだわりの料理を食べていると、城の料理はイマイチだな」
「それは、貴族向けですよ。皇族向けは、もっと違います」
「貴族は、こういうのを食べているのか。この菓子は、砂糖が入ってないな」
「それは、私が作りました」
貴族向けの料理に、私の作った菓子が配置された。
私作だと聞いて、アイオーンは意地悪な顔をする。
「なーんだ、ハガルも砂糖を入れ忘れるんだな」
「それは、ラインハルト様が好んだ菓子です。ラインハルト様は、少しだけ甘味を感じる菓子を好まれました。何事かあると、この菓子をラインハルト様が所望しました」
「そ、そうか」
失敗ではない、それどころか、私とラインハルト様との思い出の菓子と聞いて、気まずいという顔を見せるアイオーン様。
私も、ラインハルト様が好んだ菓子を口にする。確かに、砂糖が抜けたような、甘さのない菓子だ。だけど、よく噛んで、味わえば、甘味を感じる。
「は、ハガル、大丈夫か?」
「何が?」
「その、泣いてる、から」
気づかなかった。アイオーン様に言われて、私は顔に手をやれば、確かに、泣いていた。私は涙を拭う。少し、油断したな。
結局、私は、筆頭魔法使いの席に座った。
「約束でしたね」
亡き皇帝ラインハルト様との約束を思い出した。三度目の十年に一度の舞踏会では、私はこの、歴代の筆頭魔法使いが座り続けた席に座る、と約束した。
十年前、私は誤魔化した。ラインハルト様は気づいただろうか。
ラインハルト様は、私に、三度目の十年に一度の舞踏会では、ラインハルト様の隣りに筆頭魔法使いとして立つように言ったのだ。それを私は、いつもの言葉遊びで、捻じ曲げた。
十年前には、皇帝ラインハルト様の寿命が十年もないと知っていた。次の舞踏会では、別の皇帝が立っている、と私はわかっていたから、あえて、約束の内容を捻じ曲げたのだ。
ラインハルト様は、十年前の約束を覚えていた。きっと、死の際でも、私との約束を思い出したりしただろう。
もしかすると、十年前、ラインハルト様は、寿命が十年もないことに気づいたかもしれない。
私は常に、嘘をつかないように、誤魔化していた。とても、次の十年に一度の舞踏会には、ラインハルト様がいないなんて言えなかった。
もう、守れない約束をしたくなかった。一度、命令のような約束を守れなかったのだ。次こそは、守りたかった。
だから、私はラインハルト様との約束を捻じ曲げた。
たった十年だ。その十年で、人は入れ替わる。それを身に染みる十年だと、舞踏会の場を見回して、しみじみと感じた。
もう、十年に一度の舞踏会が終わった後、無人の会場に、私が呼び出されることはない。
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晴れた日にやっと解放された俺は散歩に出掛けた。
連日の性交で身体は疲れていたようで道を渡っているときにふらつき、車に轢かれて、、、。
目覚めたら豪華な部屋!?
異世界転移して森に倒れていた俺を助けてくれた次期辺境伯の第四王子に愛される、そんな話、にする予定。
⚠️最初から義父に犯されます。
嫌な方はお戻りくださいませ。
久しぶりに書きました。
続きはぼちぼち書いていきます。
不定期更新で、すみません。
竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜
レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」
魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。
彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。
異世界転移してΩになった俺(アラフォーリーマン)、庇護欲高めα騎士に身も心も溶かされる
ヨドミ
BL
もし生まれ変わったら、俺は思う存分甘やかされたい――。
アラフォーリーマン(社畜)である福沢裕介は、通勤途中、事故により異世界へ転移してしまう。
異世界ローリア王国皇太子の花嫁として召喚されたが、転移して早々、【災厄のΩ】と告げられ殺されそうになる。
【災厄のΩ】、それは複数のαを番にすることができるΩのことだった――。
αがハーレムを築くのが常識とされる異世界では、【災厄のΩ】は忌むべき存在。
負の烙印を押された裕介は、間一髪、銀髪のα騎士ジェイドに助けられ、彼の庇護のもと、騎士団施設で居候することに。
「αがΩを守るのは当然だ」とジェイドは裕介の世話を焼くようになって――。
庇護欲高め騎士(α)と甘やかされたいけどプライドが邪魔をして素直になれない中年リーマン(Ω)のすれ違いラブファンタジー。
※Rシーンには♡マークをつけます。
人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました
よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、
前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。
獣人が支配する貴族社会。
魔力こそが価値とされ、
「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、
レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。
そんな彼を拾ったのは、
辺境を治める獣人公爵アルト。
寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。
溺愛され、守られ、育てられる日々。
だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。
学院での出会い。
貴族社会に潜む差別と陰謀。
そして「番」という、深く重い絆。
レオンは学び、考え、
自分にしかできない魔法理論を武器に、
少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。
獣人と人族。
価値観も、立場も、すべてが違う二人が、
それでも選び合い、家族になるまでの物語。
溺愛×成長×異世界BL。
読後に残るのは、
「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
辺境伯は嵌められた元令息から目が離せない
コムギ
BL
冤罪により、辺境の地へ追いやられた元侯爵令息ユベール。
だが彼は、あまりのことに気を病んで――はいなかった。
野山を駆け回り、虫を捕まえ、草花をスケッチし、のんびり釣りをする。
それはすべて、侯爵家の令息として縛られていた頃には許されなかった自由だった。
そんな生活から一年。
冤罪を証明できそうだと、幼なじみの王太子から報せが届く。
――王都へ戻れる。
それは同時に、あの窮屈で冷たい場所へ戻るということでもあった。
迷うユベールの前に現れたのは、これまで静かに見守るだけだった辺境伯ラドヴァン。
「ならば、ずっとここにいろ」
「俺と婚約すればいい」
不器用に、しかし真っ直ぐに差し伸べられた手。
優しく(時に暑苦しく)包囲してくる辺境伯と、元侯爵令息の恋物語。
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