男装の皇族姫

shishamo346

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外伝 王都の休日

初めての王都の観光

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 男爵の屋敷を出てすぐ、俺は後悔していた。
 アーサーは、やはり、物珍しいから、俺の腕を組んで、あちこちを目を輝かせて見ている。お祭り騒ぎとなっているから、見る人を楽しませる催しものがいっぱいだ。それにいちいち、アーサーは小金を投げていた。
「すごいね!! 辺境とは大違いだ!!!」
 辺境でも、それなりにお祭りはする。しかし、規模が違う。さすが、皇帝のお膝元は、お祭りも盛大である。
 アーサーがあちこちで、小金を投げては、いちいち、感想をいうが、受け取った側は、皆、嬉しそうに笑顔を浮かべる。アーサーは、常に、人のいい所を誉める。最初は、教育で始まったことだが、今では、それが普通になっている。それが、妖精憑きをも魅了するのだ。
「キロン、ちょっとくっつきすぎだと思うんだけど」
「妖精憑きが多すぎる!!」
 妖精憑きは帝国の所有物である。ということは、自然と王都に妖精憑きは集められるのだ。
 俺も、アーサーと同じだ。王都で世話になっていたといったって、そんなに外出していたわけではない。
 しかも、このお祭り騒ぎだから、巡回のための魔法使いがあちこちで見かけた。私服で動いている魔法使いもいるから、服だけで判断してはいけない。
 俺がわかるということは、逆もそうだ。魔法使いたちは、俺と匂い付けされているアーサーに気づいている。一応、匂い付けされているアーサーは、俺のものだから、他の妖精憑きは手を出さないという。そういう、妖精憑き同士の暗黙の了解だとか。
 だけど、アーサーは、妖精憑きに好かれる体質だ。きっと、そんな約束事なんて、妖精憑きたちは無視するだろう。だから、俺は、アーサーを妖精憑きたちに近づけさせないように移動するのだが、多すぎて、いつかは、ぶつかるような気がした。
「あ、あの、すみません」
 大変な時だってのに、知らない女どもが俺たちに話しかけてきた。
「どうかしましたか?」
 アーサーが普通に返事した。無視すればいいのに、アーサーは育ちがいいので、無視しないんだよな。
 女ども、ちょっと驚いたようにアーサーを見た。
「そ、その、道がわからなくて、教えてもらおうかと」
 ちらちらと俺を見ていう女ども。俺たちのこと、どう見えたのやら。
「どこですか? キロン、わかる?」
「そりゃ、わかるけど」
「ぜひ、道案内してください!!」
「私は、ここで待ってますから、案内してあげてください」
 アーサーが俺に命じる。本当に、アーサーは、いい子過ぎるよ!!
「アーシャ、ここから動くなよ」
「動いたって、すぐ見つけられるでしょう。はやく、見つけてください」
 可愛らしく言われた。うん、すぐ見つけるから、大丈夫。
 アーサーが頼むから、仕方なく、俺は、女どもの道案内である。妖精使えば、人込みなんてすいすいと進める。そうして、女たちが目的とする店に到着した。
「その、良かったら、一緒に食べていきませんか?」
「その、あの子よりも、お金、出しますよ」
「? アーシャからは金なんか貰ってない。待たせてるから、もう行く」
「待って!!」
「あの子の我儘に付き合わなくていいですよ!!!」
「私たち、こう見えても、貴族なのよ」
 どうやら、俺が目的で、道案内させたようだ。
 俺はよくわからないが、俺の見た目は、人を惹き付けるという。それが、悪い方向で動いたんだ。
 俺はなれなれしくくっついてくる女どもの腕を払った。
「きゃっ!!」
「貴様、お嬢様に何をする!!」
 そして、どっかで待機していた護衛どもが出てきた。
「痛いわね。でも、お付き合いしてくれるなら、許してあげる」
「ほら、一緒に行きましょう」
「断る。俺はアーシャだけのものだ。お前ら、俺とアーシャの邪魔をするのなら、容赦しない」
「平民が、貴族に逆らって、ただで済むと思っているの!?」
 地位を振りかざして、女どもは思い通りにしようとする。それを俺は鼻で笑い飛ばした。
「はっ!! お前たち、貴族貴族といっているが、まだガキだろう。いいか、爵位を持ってない貴族は、平民以上、貴族未満だ。お前たちが偉いんじゃない。お前たちの親が偉いんだ。それをいかにも、自分たちが偉いと権威を振りかざしたって、実際は、男爵位を持つ貴族よりも低いんだよ」
「そんな事言っていいの? あの子、一人でいるわけじゃないのよ」
「………」
 俺からは、忠告した。そこからは、俺は何も言わない。
 人込みの中から、マイアの兄である男爵が私設騎士を連れてやってきた。女たちの護衛どもは、私設騎士どもに呆気なく拘束された。
「どこのお嬢さんかな?」
「こんなことして、ただで済むと思っているの!! わたくしは、侯爵の娘よ!!!」
 随分と態度がでかいと思ったら、侯爵の子とは、確かに、大きく出るな。
「それはすごい、侯爵か。じゃあ、君たちの親と話そう。可愛い姪の持ち物に手を出してくれたんだ。帝国での買い物は、これから出来なくなるかもしれないね」
「何者よ!!」
 男爵は、女たちに囁いた。途端、女たちは蒼白となった。全身をガタガタと震わせる。それは、騎士たちに捕縛された護衛たちもだ。
「なあ、俺、アーシャのとこに戻っていいか?」
「もちろん」
「その女たち、許してやってくれ。ガキがやったことだ、いい薬になっただろう。これに懲りたら、もう、親の権威なんか振りかざすな。男爵が出なかったら、お前たちは、妖精の復讐で、神殿送りだったぞ」
 そして、女たちは、やっと、俺が妖精憑きだと気づいた。アーサーに何かやっているが、まだ、無事だから、俺は穏便に済ませてやっただけだ。アーサーは、あの天性の人誑しで、取り囲んでいる男どもを手玉にとっていた。
「キロンがそういうなら、俺は勘弁してやろう。しかし、妻は、黙っていないだろうね」
「そこは、好きにやってくれ」
 男爵の妻は、社交界では、かなり発言力が強いという。これから、この女たちは、苦労するな。それは、自業自得だ。
 男爵のお陰で、俺は穏便に解放され、アーサーの元に戻った。
 アーサーは、年上の男ども数人に囲まれて、笑顔で会話していた。
「連れが来ました。暇つぶしにお付き合いしてくださり、ありがとうございます」
「え、お、おい!!」
「俺たちが相手してやるって」
「俺のアーシャに触るな!!」
 目の前でされたのだ。俺は容赦なく、男どもを吹き飛ばした。
「キロン、道案内は出来ましたか?」
「ちょっと目を離すと、変なのにくっつかれて」
「食事のお誘いをされただけです。空腹ではありませんし、人を待たせているから、と断っていたところです。もう、妖精憑きの力を使って、人を傷つけてはいけない、とフーリード様にきつく言われているのに」
「よ、妖精憑きだと!」
「逃げろ!!!」
 俺が妖精憑きだと知って、男どもは一目散に逃げていった。こういう対応は、初めてだな。辺境の領地では、敵意を向けられるから、変な感じだ。
 ちょっとした騒ぎも、王都では日常なんだろう。すぐに、普通に人は流れていく。
「キロン、ありがとうございます。私は、道に不慣れですから、お任せしてしまいました。さすが、キロンです。どこに行っても、完璧です」
 まさか、貴族の女どもが、俺を奪おうとしていた、なんてアーサーは気づいてもいない。きっと、声をかけてきた男どもも、アーサーは親切心と思っているのだろう。
 俺はアーサーを抱きしめた。
「王都では、他人に親切なんかするな」
「えー、どうしてですか。困っているのですから、出来ることはするのは当然ですよ。さすがに、お金の相談は、無理ですけどね」
「人なんていっぱいいるんだ。アーシャがやらなくていい」
「こんなにいっぱい人がいる所で、私たちに助けを求められました。断られ続けていたら、気の毒ですよ」
「………」
 気狂いを起こしていても、アーサーの考え方は変わらない。家族と領地民を憎悪するが、それ以外には、アーサーは神と妖精、聖域の教えに従い、親切にするのだ。そこに、見返りを求めてもいない。
 俺が力いっぱい、抱きしめると、アーサーは俺の体を叩いた。
「キロン、もう、恥ずかしいです!!」
「俺のだって、見せつけてやってるんだ」
「そうです、私はキロンのものです」
 やっと、アーサーは、俺に答えるように、抱きしめ返してくれた。






 人込みに酔ったアーサーは、適当な店で一息つくように、飲み物を飲んでいた。どこも、席は埋まっていて、空いている店は、それなりの高級店であった。
「キロン、少し、身なりを整えたほうがいいですね」
「えへへへへ」
 アーサーは貴族の娘らしいが、俺は、どっかの平民だ。だから、貴族の女が、俺を平民と見下して、声をかけてきたんだな。
「アーシャ、じいさんが、家に泊まっていけ、と言ってるけど、どうする?」
「神殿で泊まりますよ。フーリード様には、わざわざ、部屋を用意してもらいましたし」
「フーリード、そんなこと、これっぽっちも気にしないぞ。だいたい、フーリードが男爵に伝令を出したんだから、アーサーが男爵家で泊まることも、予想しているだろう」
「………居心地が、悪くて。お祖父様が何事かあると話しかけてくるし、王都の観光にだって、ついて来ようとしてるし、気持ち悪い」
「………」
 アーサー、どうしても、祖父ウラーノが側によってくるのが、イヤなんだ。
 ウラーノがいくら、心を入れ替えたとしても、やらかした過去が許されるはずがない。アーサーの心をざくざくと傷つけたのは、ウラーノだ。時には、手だってあげたのだ。
 俺の予想通りの返答だった。俺はどっちでもいいから、アーサーの判断にまかせた。
 アーサーは、飲み物と軽食をとりながら、外を眺めていた。アーサーだけ、切り取られた別世界だ。
 しばらく、俺がアーサーを見つめていると、アーサーが真っ赤になって、俺の目を手で塞いだ。
「そんなに見つめられると、恥ずかしい」
「ちょっと目を離すと、どこかに行っちゃいそうだから、見てるんだよ」
「私がどこに行ったって、キロンは私を見つけてくれるでしょう」
「そりゃ、そうだけど、離れた時間があるのが、イヤだな。ずっと、アーシャとはくっついていたい」
 俺はアーサーの手を握って、視界を取り戻した。アーサーは恥ずかしそうに俯いている。
「キロン、全てが終わったら、ずっと、一緒だよ」
「ああ、ずっとだ。俺だけは、ずっと、アーシャの側についている」
「大丈夫。もう少しで、あいつらを絶望に叩き落してやる。絶対に許さない」
 アーサーの中では、復讐の計画は、順調に進んでいるという。一体、どんなことをするのか、俺はわからない。
 領地では、アーサーの周囲は敵ばかりだ。領主代行が秘密裡に味方ではあるが、表だってではない。だから、いざとなると、領地民たちがアーサーの敵に回ってしまう。
 アーサーはどんどんと、家族を不自由にしていっている。予算を何ごとかあると削り、借金があるから、と言い訳して、なのに、無駄遣いを見逃している。
 アーサーがどうやって、復讐をしようとしているのか、読めない。家族と領地民たちに、とんでもない復讐をしてやる、とアーサーは言っているが、具体的なことを俺は知らない。
 俺はアーサーの手を引き寄せ、軽く口づけした。それに、アーサーは頬を染めた。
「そういう話はやめよう。せっかく、アーシャなんだ。美味しいものでも食べよう」
「………いえ、もう行きましょう。外が騒がしくなってきました」
「あー」
 俺は、店の外が物々しい感じになったのに、アーサーに言われてから気づいた。俺、アーサー以外のことには興味がないから、警戒とかしないんだよな。ほら、アーサーに近づくやつら、吹っ飛ばせばいいから。
 店に支払いを済ませ、外に出れば、アーサーの祖父ウラーノがとんでもない形相で待ち構えていた。
「ワシが見てないところで、何をやっていた!!」
「観光して、疲れたので、ここで軽食を食べていました。人が多すぎて、目が回りますね」
「護衛を連れていかんから、そうなるんだ」
「そうですけど、そういう空気も味わってみたいじゃないですか。辺境のど田舎では、得られない経験ですよ」
「お前が望むなら、いくらだって、連れて行ってやる」
「膝が悪いのだから、無理しないでください」
 アーサーはウラーノの足の負担にならないように、ゆっくりと歩いた。その周囲を物々しい護衛が囲んだ。もう、いろいろと台無しだな。
 他の身内が手を出したら、ウラーノは怒鳴り散らして怒るというのに、アーサーだと、素直だ。
 ウラーノはそれなりに有名な男なんだろう。少し歩けば、顔見知りらしい平民が話しかけてきた。
「ウラーノ様、お久しぶりです!! 覚えていますか?」
「………」
「ぜひ、ご助力をお願いしたいのですが」
「………」
「やはり、ウラーノ様でないと、話が進まなくて。男爵に口添えしてください」
「………」
「お祖父様、可哀想ですよ」
 無視を決め込むウラーノに、優しいアーサーが声をかけてきた平民の味方をした。それには、平民が喜んだ。
「ウラーノ様に、こんな可憐なお孫さんがいるとは!! 初めまして、私は」
「孫に話しかけるな!!」
 自己紹介しようとする平民を一喝するウラーノ。
「貴様は、見てわからんのか。ワシは今、孫と王都を歩いてるんじゃ。それを邪魔するとは。だから、貴様は、息子に切られるんじゃ!!!」
「そ、そんなつもりは。ただ、お慈悲を」
「お前、この孫を見たことがあるか?」
「………いえ、ない、です」
 正直に答える平民。アーサーを見たことがあるなんて言ったら、嘘だとバレるからな。平民、空気とか、いろいろと読んだのだろう。
「辺境の田舎から初めて出てきた孫じゃ。いいか、王都にいれば、お前がワシと話す機会はいくらだってある。じゃが、この孫は、十年に一度の舞踏会でもなければ、王都に出て来れん。それを貴様の下らん話で時間をとらせたんじゃ」
「あなたは引退してから、滅多に外に出ないじゃないですか!!」
「その機会を作れんお前が悪い。いくらだって、機会は作れる。それをこの偶然を頼りに、どうにかしようとして。それが、貴様の今の立ち位置じゃ」
「お祖父様、そう言わずに、話だけ、聞いてみましょう。もしかしたら、辺境にも、役立つ話かもしれませんよ」
「ここまで来て、そういう話はやめようよ!!」
 さすがに、俺が間に入って止めた。アーサー、せっかく王都の観光をしているというのに、領主の仕事をしようとしているよ。
「あんたもさ、空気読めよ!! だいたい、こういうことを一人許したら、我も我もと出てきちゃうだろう。あんた、この一回がうまくいったって、後で、恨みを買うことになるぞ」
「お前みたいな若造に、何がわかる!!」
「俺は、見た目はこうだけど、百年近く生きてる妖精憑きだ!!!」
「し、失礼しました!!」
 俺が妖精憑きだと正体をバラせば、平民はすぐに距離をとった。
「そうじゃ、キロンが話を聞いてやれ。ワシは可愛い孫に王都の案内をしてくる」
「そんなぁ!!」
「すみません、私が余計なことを言ってしまって。これも、出会いだと思って、話を聞いてあげてください。きっと、私がこうして、王都の観光をお祖父様とすることは、この方に機会を与えるためだったかもしれません。私と一緒にいるということで、悪い機会にしてはいけません。お祖父様、どうか、この方に、良い導きを与えてください」
「む、わ、わかった」
「では、私は、キロンと適当に散策しています」
「え、ちょ、ちょっと待て!! 迷ったら」
「お祖父様は王都では有名なんです。あなたの名前を出せば、皆さん、親切にしてくれますよ。では」
 入り込む隙を与えず、アーサーは俺の腕をとって、さっさとその場を離れた。
 俺はちょっと振り返ってみれば、呆然となっているウラーノが立ち尽くしていた。その側では、平民がアーサーに向かって、深く頭を下げていた。
「あ、アーシャ、じいさんを待ってなくていいのか?」
 昔はともかく、今は、ウラーノ、アーサーの良い祖父になろうと努力している。それを知っているだけに、俺は気の毒になって、口添えした。
 アーサー、見るからに不機嫌になった。
「気持ち悪い。孫だなんだと言ってるけど、ようは、面倒だから、私を利用しているだけでしょう」
「そ、そんなこと、は」
「商売、大好きなんだから、好きなだけやっていればいいでしょう。ほら、行きましょう。キロン、お祖父様が近づいてきたら、逃げましょう。さっきみたいに、傍観なんかしないでください」
「………」
「何が孫だ。心にも思っていないくせに」
 神の祝福によって、アーサー、ウラーノのことを悪くしか見れなくなっていた。ウラーノ、本当に気の毒だが、仕方がない。過去が、ひど過ぎるから。俺も気をつけよう。
 俺だって、過去にはたくさん、やらかしている。アーサーが生まれる前の話だが、そのことが、今も俺の首をゆっくりとしめている。
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