妖精の支配者

shishamo346

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続く因縁

馬だって、三日続けては、機嫌悪くなるんだよ

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 乗馬の整理券が終わりそうにない。演劇は終わったけど、乗馬は続くんだよ。良かったね、募金がいっぱいで!! 募金箱はいっぱいになっちゃったから、新しいのに何度も入れ替えたという。どんだけ、この茶番に集まってるんだよ!?
 この乗馬には、女子どもだけではない。昔の馴染みの男たちとか、なんと、俺をどうにか口説こうとする商人たちまで参加してきた。いい金を払ったんだ、なんて煩かったよ。その金、全部、慈善事業で、俺の懐には入らないよ!!
 時間になったので、皆さん、また明日、と俺は解放された。
「今日も大変でしたね」
「ハガル様ー、今日も送っていくよー」
「え、いや、ちょっと」
「まあまあ」
 俺は無理矢理、ハガルを馬に乗せた。逃がしてなるものか。
 ハガル、一回の乗馬が相当、大変だったらしく、今日の乗馬の整理券は放棄したのだ。面白いから、俺はハガルを無理矢理、馬に乗せたのだ。
「ほら、足腰はしっかりしてるから、あとはしがみついてるだけでいいから」
「怖い怖い怖い!!」
「二度目だから、少しは馴れたってー」
 容赦なく、俺は速度を早めた。
 けど、そのまま城ではない。俺はちょっと寄り道とばかりに、どっかの商店に入った。
「ダクトー、馬の世話よろしくー。部屋も借りるよー」
「ちょっと待て、話が!!」
「断るー」
 商人ダクトもまた、俺の肖像画の話をしたいんだな。いくら次兄の友達といえども、許可しないよ。親父の二の舞はイヤだ。
 野良の妖精にお願いして、部屋には誰も入れないようにして、俺は態度最悪にする。
「つっかれたー。もう逃げたい」
「こらこら、そんな転がったりしないで」
「四六時中、人の目がいるとこにいるんだぞ!! 貧民として隠れて生きてた俺には、苦行なんだよ、苦行!!」
 貧民として、一生分以上の注目を受けたな。
 お行儀のいい筆頭魔法使いハガルは、きちんと椅子に座る。ガキみたいに、カーペットの上に転がるのは俺だけだ。このまま横になっていたいが、ハガルにまで説教されそうなので、俺は床に座った。椅子の気分じゃないな。
「それで、私に何か聞きたいことがあるのですか?」
 わざわざ、ハガルの側についている奴らを撒いてきたのだ。ハガルも何か察してくれた。
「あの魔法使いハサンのことだよ。ハガルは、あの魔法使いのこと、どこまで知ってるんだ?」
 側に置いていて、何も知らない、ということはないだろう。
「気づきましたか、彼が、サツキの血族だということを」
「マイツナイトから色々と聞いたからな。お袋の悪戯で、新聞記事になって、大変だったんだってな」
「テラスは、その当時、気づいていないようでしたよ。ハサンがサツキの血族で、繋がりを持っていると知ったのは、随分、後のことでした。だいたい、テラスは、サツキと、婚約者の兄が繋がっていることすら、知りませんでした。妖精憑きは自尊心が高いので、そこを逆手にとられたのでしょう」
「ハガル様は、賢者から聞いたのか?」
「いいえ」
「じゃあ、魔法使いハサンから?」
「いいえ」
「どうやって?」
 ハガルは全て知っているようだが、その情報源がわからない。まさか、俺みたいに、野良の妖精から聞いたわけではないだろう。ハガルと不幸な伯爵令嬢サツキには繋がりがない。野良の妖精は、関係ないから、とハガルに話さないだろう。
 ハガルは、何か予感でもあったのか、机に、一個の豪勢な装飾がされた鍵を置いた。
「これを賢者テラスから受け継ぎました。これは、不幸な伯爵令嬢サツキが治めていた領地に隠された、邸宅型魔法具の鍵です。これを使って、私は中に入って、記録を読んだのですよ。死んだ人の日記を盗み見るのは気が引けましたが、その人その人の本音が見れて、楽しかったです」
「まさか」
「サツキの日記も読みました。テラスは、あの邸宅型魔法具には、たった一度しか足を踏み入れませんでした。中を探索せず、サツキが置いた、見せかけの思い出を抱えて、それで、満足したのです」
「見せかけって」
「見せかけですよ。サツキと出会って過ごしたのなんて、彼女の一生の中で、ほんのわずかです。テラスはそのほんのわずかに強く執着し、その間の思い出だけを大事にしました。お互い、そうだとテラスは思っていました。だから、邸宅型魔法具を探索しなかったのです。興味がなかったのですよ。ですが、私は興味がありました。隠されたもの全てをさらけ出し、笑うしかありませんでした。テラスにも、可愛い所があったのですね」
 思い出して笑うハガル。賢者テラスの、そんな抜けた所を知ることは、楽しかったのだろう。
 そして、思い出し、ハガルは嘲笑った。
「所詮、百年の才は、この程度だと知りました。テラスでさえ、こんなお粗末な失敗をしたのです。ハサンはもっとお粗末なんでしょう。だから、彼は生涯、筆頭魔法使いの予備です。次の筆頭魔法使いになれる、才能ある妖精憑きが誕生したら、彼はお払い箱ですよ」
 冷酷に、賢者テラスだけでなく、魔法使いハサンをも見下すハガル。
「それで、ロイドは、具体的に、何を聞きたいのですか?」
「ハガル様は、このまま、どうするつもりだ? ハサンは、何かやっていると、知ってるんだろう!!」
 知らないはずがないんだ。ハガルの側にいる魔法使いハサン。ハサンはハガルの動向を監視しているようなものだが、その逆でもある。ハガルも、ハサンの動向を監視しているのだ。
 ハガルは少し考えこんだ。
「別に何も。ハサンがやっているかもしれないことは、帝国が悪くなるわけではありませんし」
「妖精憑きの命を使い捨てにしてるかもしれないのに?」
「まず、その妖精憑きがどこの誰なのか、まだ、わかりません。予想はついていますけどね。伯爵ブンガロの頭をちょっといじってやれば、妖精の契約を仲介した妖精憑きの正体だってわかります。ただ、これをやると、運が悪いと、ブンガロが壊れてしまいますから、やらないだけです。ブンガロは、帝国にとって役に立つ男ですから、壊すわけにはいきません」
「妖精の契約を仲介した奴、探してたんじゃないのか!?」
「探していますよ。片手間です。ハサンかもしれませんね。ですが、そうじゃないかもしれません。まず、ハサンは、サリー嬢の血族を破滅させる理由がありません」
「お袋の婚約者の生家だろう!? その婚約者が、お袋に散々なことをしたって」
「前提が違います。サツキは、裏切者たちに復讐をしました。ですが、ハサンの復讐はサツキの母である女伯爵カサンドラの毒殺です。毒殺した者の血族、それに関わった者の血族、毒殺と知りながら見捨てた者たち、その全てです。たまたま、サツキの復讐対象と重なっているにすぎません。ハサンはね、サツキのことは、どうだっていいのですよ」
 声もなかった。この事実、母サツキは冗談みたいに笑顔で言っていた。
 あまりに憐れに感じた。母サツキには、本当の意味での味方がいなかったのだ。一番の味方であるはずの魔法使いハサンは、サツキを利用しただけなのだ。
 母サツキに聞きたい。その手段を俺は持っている。だけど、俺は妖精の目を発動させなかった。聞きたいけど、サツキを見るのが怖い。たった一人で耐えた過去だ。そんな過去、サツキは俺に語らなかった。俺が責めても笑って受け入れ、自らの過去を語らなかった。
 千年の化け物は、俺の様子を楽しそうに見下ろしている。
「ロイドは、明日も、大人しく学校に行ってください。それだけでいい」
「こうなると、わかってたのか!! 復讐がまた起こると!!!」
「まだ、ハサンがやったとは決まっていません」
「帝国に影響がなければ、そのまま見逃すつもりだろう!?」
「帝国に影響があるかどうかは、私の判断です。ロイド、お前は、私の実験体です。お前がつける妖精の目は、改良を続けています。ですが、安全面の確認は、あなたが死ぬまで装着してわかることです。そのこと、忘れないように。お前が私の実験体となることで、貧民たちを見逃したのですよ」
 時々、忘れてしまうことがある。俺はハガルの奴隷だ。ハガルは俺の体を使って、妖精の目という魔道具を改造しているのだ。これもまた、ハガルにとっては、帝国のためである。
 いつの日か、俺の体を使って改良された妖精の目は、帝国のために実用化されるのだろう。





 眠れなくて、俺はまた、中央都市の貧民街の支配者の建物に行っていた。俺が安心して逃げ込める場所って、結局、ここしかないのだ。支配者になりたくない、と言ってるくせに、皮肉なことだ。
 俺の様子がいつもと違うのがわかるリリーベルたちは、無言で俺を一人にしてくれた。本当に、あいつら、いい奴だな。
「ハガルの奴」
 腹が立つ。兄みたいな顔をして、やっぱり、俺自身を利用してたんだ。
 別に、実験体であることは、仕方がない。だけど、帝国のためでしか、ハガルが動かないという事が、俺を腹立たせた。
 もしかしたら、妖精憑きの命を使い捨てにしているかもしれない魔法使いハサンをハガルがどうにかしてくれるかも、なんて思っていた。だって、勝手に、帝国の持ち物である妖精憑きをハサンが私用で使っているのだ。
 俺は山積みになっているガラクタを蹴った。未だに、俺は壊れた義体の部品を筆頭魔法使いハガルに差し出していない。本来、義体関係は、無条件でハガルに渡さなければならないのだ。帝国は、義体関係を私物化することを許さない。万が一、このことがハガルにバレたら、たぶん、俺は地下牢に閉じ込められる。
 さっさと渡してしまえば良かった。だけど、今、ハガルに義体関係を渡したくなくなった。腹が立つから。
 俺は無造作につかんで、義体を組み立てた。ハガル、俺のことを甘く見過ぎだ。
『あら、悪い子。義体は部品でも、所持することは、帝国の敵になってしまいますよ』
 ここぞとばかりに、幽体の母サツキが俺に囁いてくる。親として、注意しているのだろう。
「知るか!! あの魔法使いに何もしないっていうんだ。俺だって、勝手にしてやる」
『組み立てて、どうするのですか?』
「何も。ただ、嫌がらせに組み立ててるだけだから」
 帝国が困るというから、やってやるのだ。
『あはははは、なんて子どもみたいなことしているのですか!!』
「あんな化け物に対抗するなんて、こんなことくらいだよ!!」
『ふふふふ、いいですよ、わたくしが手伝ってあげましょう。壊れた義体もあなたの手には再生出来ます。一体、作ってくれれば、わたくしがそれに憑いて、手伝ってあげますよ』
「俺を止めないのか?」
『癇癪を起こした子どもに、何を言ったって無駄です。そういう時は、一緒に遊んであげればいい。いつも、そうしていました』
 もう、立派な大人となった俺をガキ扱いする母サツキ。
 どれほど立派に成長しても、サツキにとっては、俺は手のかかる子どもだ。
 簡単にだが、義体を組み立て終わると、サツキはそれに憑いて、活動する。他のガラクタのほうに歩いていく。
「せっかくなので、こちらも組み立ててしまいましょう。ハガルったら、中央都市を甘く見ていますね。ハサン、見ていなさい。お前の企みを滅茶苦茶にしてやります」
「おいおい、お袋、何をするつもりだ!?」
 ガラクタを使って、母サツキは、魔法使いハサンに報復するつもりだ。さすがに、俺はそこまで考えていなかった。
「サリーを守るためです。わたくし、サリーのことは気に入っています。ハサン、本当に、どうしようもない男ですね。自尊心だけ高くて、女心をこれっぽっちもわかっていません。ロイド、待っていたって、敵は動かないでしょう。だったら、どうしても動かなければならない事をやってやればいいのですよ」
「出来るのか!?」
「動くでしょう。だって、あなたはハサンを見つけてしまいました。見つからなければ、ハサンはいつまでも静観していたでしょう。いつか、ハガルがあなたに飽きた頃に、妖精の呪いの刑を実行したでしょう。ですが、静観が出来なくなりました。ハサンがどこの誰か、ロイドに知られたと思ったでしょう。そうなったら、ロイドがハガルに告げ口です。ハサンはきっと、ハガルがまだ、ハサンの正体を知らない、と憶測しています。だって、ハサン、見逃されていますもの。力の強い妖精憑きは自信過剰です。ハガルが何も知らない、とハサンは思い込んでいます」
「明日には、動くのか!?」
「ハサンは動きません。だから、ロイドは、ハサンを呼び出しなさい」
「どうやって!?」
「明日は、文化祭最終日ですよ。あなは堂々と、ハサンを馬に誘えばいいのですよ。多くの人の目の前で、それを断ることは出来ません」
「それやったら、俺はまた、男好きなんて噂が広がっちゃうだろう!!」
 俺から魔法使いハサンに声をかけるというのは、そういう危険性が高い。
「サリーのためですよ。貧民なんですから、そんな泥、いっぱい被ればいいのですよ。ナイツマイト様を見てみなさい。過去に、幼女趣味、と新聞にも書かれましたが、逆にマイツナイト様はそれを利用して、来る縁談全てを断りましたよ」
「それは、幼女趣味だけど、女はいけるという話だろう!! 俺のは、男好き、という噂だよ!? セキラが俺にべったりくっついてくるから、そういう噂が広がってきてるんだよ!!!」
「醜聞も誉め言葉ですよ。我慢しなさい」
 何言ったって、母サツキは他人事である。ほら、この人、とっくの昔に死んだ人だから。
 屈辱的なことだが、俺はサツキの計画に従うのだった。だって、俺、頭悪いから、無茶なことして、失敗しちゃうから。こういうのは、得意な人の言いなりになったほうがいい。






 最後の最後まで、俺は馬に乗っていた。皆、どうしてこんなに、乗馬がいいんだよ!?
 そして、商人たち、しつこい!!
「今回も、随分と募金しましたよ」
「ありがとうございます。きっと、孤児たちも喜びますよ」
「売上の一割を募金にしようと考えています」
「お断りします」
「二割では」
「はい、終わりー。降りて降りて。詰まってるからー」
「諦めないからなーーーーー!!」
 そう叫んで、また、列の最後尾に並ぶよ。もう、やめてー。
 筆頭魔法使いハガル、何故か、順番待ちしていた。俺がそれに気づいて笑いかけると、ハガル、気まずい、みたいに顔を背ける。昨日、あんな酷いことを俺に言ったけど、後悔してるんだな。やっぱ、ハガル、育ちがいいよな。一晩寝れば、忘れるよ、怒りなんて。
 そうして、ハガルの順番になった。
「ちょっと待て!!」
 もう、募金箱に入りきらないような金貨いっぱいの袋をどんと置いたのだ。
「募金ですから、これくらいは妥当かと」
「どこ基準なんだよ!?」
「昔、どうしようもない父を神殿に預けた時、これの十倍は寄付としてふんだくられました」
 神殿、何やってんだよ!?
 魔法使いは世間知らずである。価値観が壊れているから、言われるままに金を出すのだ。その結果、妖精金貨の発生である。そういうことが起こるといけないから、魔法使いには金を使わせない。買い物する時は、後払いである。きちんと、帝国が支払うことで、妖精金貨の発生を防ぐのだ。
 しかし、募金とか寄付金は、微妙なんだな。騙した騙されたではない。だって、募金寄付金は善行だ。額に大きい小さいはない。
 あまりの額をぽんと出されて、募金箱係りが真っ青になった。平の貴族がこんな大金、使うことなんてないからなー。そりゃびびるよ。
「やはり、少ないですか。筆頭魔法使いですから、もっと出すべきですよね」
「違うよ!! 多すぎだよ!!! こんなので見栄なんか出さないでーーーー!!!」
「帝国で二番目の権力者ですよ。こういう所も権力者として、見せてやらないと」
「募金は、名前出ないから!!」
「そんなー、無駄遣いするのが趣味なのにー」
「とんでもないことを趣味というなよ!?」
 本当に、どうしようもないな、世間知らずの魔法使いの範疇を越えてるよ!!
 ハガルは、申し訳ない、みたいに俯く。
「昨日は、ちょっと、言い過ぎました。そのお詫びです」
「そうだとしても、こんな誠意の見せ方は、俺もドン引きしちゃうよ」
「私のいいところといったら、金払いのいいところくらいですから」
 いやな自覚を持ってるな、ハガル。平民に混じって遊び歩いているが、そんなトコを魅力的、みたいに言われちゃったんだな。
「ハガル様のいい所、いっぱいあるだろう」
「どこですか?」
「………帝国第一なとこ」
 聞き返されると、そんなことしか思いつかない。しかも、それ、ハガルの長所というわけではない。短所でもあるんだよな。
 実は見た目が綺麗、とか、妖精憑きの力が化け物、とか、思いついたんだけど、長所じゃないんだよなー、これ。見た目が綺麗なのは、ハガルにとっては短所だ。妖精憑きの力が化け物なのは、生まれついての才能である。
「そうですよね。私ほど、帝国のことを考えている者はいませんよね」
 だけど、この返答にハガルは照れた。どうしよう、この男の喜ぶトコがわかりにくい。
「もう、後が詰まってるから、さっさと乗れよ」
「実は、下心があって、この額を出しました。この後の、ロイドの時間をください」
「そんな!?」
「金で買い取るなんて、卑怯だ!!」
 何度も並び直してる商人たちが叫んだ。
 それ以外は、諦めてくれた。だいたい、ここに並んでいる奴ら、すでに二回目か三回目だろう。やりすぎだ。
「ロイド、ハサンとは、色々と話してみたいでしょう。私や他の誰かの口からではなく、ハサンから、きちんと話を聞いたほうがいいですよ」
「は、ハガル、何を」
 俺と一緒に乗馬の列から外れたトコにいた魔法使いハサンが慌ててやってきた。俺はハサンの存在、認識出来ているが、それ以外は、ハサンのことが見えていない。
「ハサン、ロイドのことを睨み過ぎです。だから、認識されてしまうのですよ。どうして、ハサンがロイドのことを気にするのか、わかりませんが、蟠りはとるべきです。このままでは、筆頭魔法使いの予備としても、失格となってしまいますよ」
 優しい笑顔で、厳しいことをいうハガル。ハガル、上手に、ハサンが隠している正体については触れない。
「馬を休ませてあげましょう。もう、働きすぎです。さあ、皆さん、文化祭は今日で最後ですよ。楽しい催しは、他にもあります」
 ハガルがそう言えば、もう、誰も文句を言わない。商人たちも、渋々だが、引き下がった。
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