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破滅-三人目
反省しない男
ルキエルは部屋にはいなかった。ルキエルがいそうな所を回ったが、どこにもいない。仕方なく、俺は部屋に戻った。
もうすぐ内戦だ。少しでも体を休めようとベッドに横になると、ドアをノックされた。
寝かかっていたから、無視しても良かったのだが、何か予感が働いて、俺はドアを開けた。
ルキエルがいた。どこか、色っぽい空気を持って、ルキエルは俺の部屋に入った。
見てわかる。ルキエルは、内戦が始まろうとしているという時に、身売りをしていた。
「ルキエル、こんな時に、何をやってるんだ!?」
「何が?」
「身売りしてただろう」
「ご指名だからな」
悪びれることなく、ルキエルは平然と答える。
皆、死を覚悟しているという時に、ルキエルは体の疼きを満足させるためだけに身売りしている。怒りに俺は震えるが、耐えた。仲間たちがいうように、ルキエルを貧民街から逃がさなければならない。
「ルキエル、そんな仕事をするよりも、ここから逃げないと」
「逃げるから心配ない。侯爵の軍勢が来るまで、まだ時間がある。それよりも、ほら、やろう」
ルキエルはベッドに座って、俺を誘った。
「内戦が終わるまで、ルキエルとはそういうことをしない」
「死ぬ覚悟してる顔してか? 内戦で生き残れると思ってもいないだろう」
「そうだ」
俺が侯爵家に情報を流したのだ。侯爵家は、コクーンが保持している勢力の二倍の軍勢でもって内戦を仕掛けてくる。コクーンに勝ち目なんてない。
俺は、どうせ、死ぬこととなる。侯爵家次男ミリアムの命令に従い、軍神コクーンの孫娘ヘレンを殺すのだ。ヘレンの殺害を成功したとしても、裏切者として、その場で処刑されるのは、目に見えていた。ミリアムは、ヘレンを殺した後の命令を俺にはしなかった。端から、俺は捨て石だ。
俺が肯定するから、ルキエルは驚いて、俺を見上げた。
「生き残って、俺の元に来ないのか?」
ルキエルの中では、俺は、内戦を生き残って、逃げたルキエルの元に行くものと思っていた。そういう答えを俺がすると、ルキエルは期待していたのだ。
俺は慌ててルキエルの元に行って、抱きしめた。
「生きて、ルキエルの元に戻るから、待っていてほしい」
「本当に?」
「ああ。だから、今日はもう」
「せめて、ユーリに抱かれてから、移動したい」
「だから」
「一緒に逃げてくれないだろう?」
「………」
「ほら、せっかくナナキもレーリエットもいない。外は内戦の準備で大騒ぎだ。誰も、俺とお前が閨事しているなんて、気にしない。なあ、しよう」
「………ああ」
ルキエルに甘えられ、口づけされ、俺は簡単に陥落した。
ルキエルは俺を迎え入れるように、ベッドに横になる。娼館のベッドとは違って、俺の普段使いのベッドは、最低限の寝心地だ。ただ、横になれればいいだけだ。そこに横たわるルキエルが熱く俺を見上げる。
いつもの詰まらない俺の行為だ。単調で、詰まらない行為をルキエルは、丁寧だと言ってくれた。ゆっくりと、一つずつ、丹念にするだけだ。愛撫だけをして、ルキエルの肌に舌を這わせて、少しずつ、ルキエルの服を脱がしていくと、見てしまう。
ついさっき、つけられたものだろう。ルキエルの白い肌のあちこちに、情痕があった。この姿を俺は見慣れていた。
ルキエルは、時々、一度の身売りでは足りない時、俺に二度目を強請ることがあった。そして、一度目の痕跡を俺は見せられる。
俺があんなにルキエルに好意を見せ、言って、行動で示しているというのに、ルキエルは酷いことを俺に対して、平気でするのだ。
情痕なんか見せられ、俺は嫉妬でかっとなる。俺のものだと上書きするように、俺はつけられた情痕を強く吸って、さらにうっ血させる。そうして、一つずつ、俺の痕跡に塗り替えていく。
そういう行為に、ルキエルは喜んだ。
「ユーリ、もっと、強く」
「ああ、ルキエル、これで、俺のものだ」
上書きして、さらに情痕を増やしていくと、俺は満たされた。
そうして、ルキエルを染め上げて、喜んで、留めとばかりに、ルキエルの蕾に俺の一物を挿入する。
ずぶりと入っていく一物。ルキエルの中には、まだ、一度目の身売りの痕跡が入ったままだ。その感触を俺は一物を通して感じた。
また、怒りが頭を支配する。
「こんなに、俺は、ルキエルだけを求めているというのに」
「やぁ、深いぃ」
座位にして、後ろから抱きしめるように突いてやれば、ルキエルの大好きな最奥を俺の一物が到達する。
震えて、身もだえするルキエルの肩を俺は舐めた。ルキエルは俺を期待をこめて見てきた。
「ユーリ、噛んで」
ルキエルに言われて、俺は衝動のままに、ルキエルの肩を噛んだ。
血まで流れるほど噛まれたルキエルは、蕾の奥をこれでもか、と収縮させ、俺の一物を締めた。あまりのことに、俺は白濁をルキエルの中に放った。
「やぁ!!」
先に入った白濁に、さらに俺の白濁が加わったのだ。ルキエルはお腹をおさえる苦しさに、何かを感じていた。
「一度、中を出そう」
「やぁ、そのままでいいから!! もっと、突いて!!!」
ルキエルは苦しさを喜んだ。さらに俺に繋がろうと、腰を下ろしてきた。
最奥の閉じられたところが、お腹を痛くなるほどの白濁によって、開かれたのだろう。ずるりと俺の一物の先端が入る感触は、なんとも言えなかった。
「あ、あああ、あああああああーーーーー!!!」
受けるルキエルは、相当なものだろう。大きな口をあけ、大きな声を出して、虚空を見た。
あまりの声と反応に、俺は動きを止めた。後ろから、ルキエルの様子を見た。
ルキエルはしばらく、虚空を見つめ、受ける衝撃に耐えているようだ。それも、自らの腹に手をあてて、恍惚に笑った。
「ユーリ、動いて」
「いいのか?」
「ユーリなしではいられなくなるほど、滅茶苦茶にして」
「ああ!!」
ルキエルに言われ、俺のタガが外れた。
内戦の日、俺はミリアムの命令通り動いていた。軍神コクーンの孫娘ヘレンの近くに待機した。
ミリアムは、内戦が始まってしばらくして、俺にヘレンを殺せ、と命じた。俺は、内戦が始まるのをじっと待っていた。
ところが、内戦が始まる前に、遠くからやってきた四つの軍勢によって、侯爵家の軍勢は蹂躙されたのだ。
俺は呆然と、侯爵家の軍政が四つの軍勢に飲み込まれるのを見ていた。あの中には、たぶん、俺の父と兄二人がいるだろう。
綺麗な装備の侯爵家の軍勢は、遠くから見てもよくわかった。それが、四つの薄汚れた装備の軍勢によって、あっけなく消えていったのだ。
あまりの事に、コクーン側の軍勢は唖然となった。
四つの軍勢は、そのまま貧民街を侵入し、そして、最後の砦としても扱われる支配者の頑強な建物の前にやってきた。
「ルキエル!!」
軍勢の先頭にいるのは、逃げたはずのルキエルがいた。ルキエルは全身を血や土埃で汚しながら、笑顔でやってきた。そのルキエルの周りを囲む者たちの中に、王都の貧民街の支配者ナナキがいた。
何が起こっているのか、見ているだけではわからなかった。ただ、わかることは、侯爵家の軍勢は全滅したということだ。
俺のヘレンを殺す命令は不発となった。内戦、始まらなかったのだ。
「聞いたか。ルキエル、他の貧民街の軍勢を連れてきたんだって」
「あれが、山の貧民街の支配者か。女と聞いたが、本当なんだな」
「中央都市の貧民街の支配者だと。初めて見た」
そういう話が遠く離れた所にいる俺にまで届いた。それを聞いて、俺は、ルキエルを遠くに感じた。
つい、数日前、俺はルキエルを抱きしめ、その体を好きなだけ蹂躙した。所有物だとばかり、ルキエルの体に俺の痕跡をつけた。
だが、今、俺が見るルキエルは、帝国に五つある貧民街の支配者五人に囲まれて笑っている。片手には、俺を散々苦しめた、侯爵家次男の生首を持っていた。
「ユーリ、助かったな」
「後で、ルキエルの所に行けよ」
「負けるなよ」
仲間たちは俺の背中を押してくれた。だけど、俺は頷けない。
俺は、ルキエルの本当の立ち位置を知らされた。
結局、ルキエルは王都の貧民街からやってきた兄との喧嘩で倒れ、しばらく、目を覚まさなかった。
随分と眠っていたような感じだった。体が重い。目を覚ましてみれば、座った状態だった。
俺の目の前には、二人の男がいた。一人は、長身の綺麗な男だ。綺麗だが、体はがっしりと鍛えられた感じだ。
もう一人は、華奢な男だ。派手な服を着て、目の部分を目隠しして、顔半分を隠しているが、綺麗な感じがした。
二人の男は、俺をじーと覗き込んでいた。
「ほら、ユーリの遺骨を使えば、ユーリ専用の義体になった」
華奢な男が明るい声で、わけのわからないことをいう。それを聞いた綺麗な男は、呆れたように溜息をつく。
「確かにそうだが、動くための動力は?」
「あー、人の魂って、思ったよりも力がないんだな。妖精憑けるのとは違うな」
「失敗だ」
「いやいや、動力をカーラーンが補助してくれれば」
「絶対にやらない」
「そんなぁ」
綺麗な男に冷たくあしらわれ、華奢な男が情けない声をあげる。
そんなやり取りを見て、俺は気づいた。
「ルキエル?」
動けないが、声は出た。この華奢な男は、ルキエルだ。
見た感じ、雰囲気は俺の知っているルキエルではない。だけど、ルキエルだと何かが訴える。
華奢な男は口元だけに笑みを浮かべる。
「ああ、そうだ。ユーリ、気分はどうだ?」
「どうって、わからない。どうして、こうなってる?」
「それは、まあ、ユーリが俺を怒らせて、ナナキに殺されたんだよ」
「っ!?」
そう言われて、俺は思い出した。
俺は最後、ルキエルを怒らせ、ルキエルに命じられたナナキに殺されたのだ。
体は動かないから、確かめようがない。まず、感覚がない。ただ、目と口だけは動く。
綺麗な男カーラーンは、俺を憐憫をこめて見た。
「あそこまでお前に尽くしてくれたというのに、ルキエルはちょっとしたことを許さないとは。本当に、心が狭い男だな!!」
「だから、悪かった、と思って、こうやって、義体を作って、第二の人生を歩ませようとしたんだ!! 失敗したけど」
「お前、反省しても、同じことの繰り返しだろう!! その狭い心で、お前に尽くした奴らを全て殺して!!!」
「いや、反省してないから」
「悪かった、とさっき言ったじゃないか!!!」
「悪いとは思うけど、反省はしない。どうせ、同じことを繰り返すんだ。反省なんて無駄だ」
「最低最悪だな!!」
「誉め言葉だ」
カーラーンとルキエルのやり取りを見ていると、いつぞやの伯爵オクトとルキエルのやり取りを思い出した。
ルキエル、見た目は変わってしまったが、根本はこれっぽっちも変わっていない。だから、つい、噴き出した。
「あははは、ルキエルは、変わらないな」
「ユーリのことは、俺、心底、悪いと思ってる。反省とかではないけどな」
「いいんだ。俺みたいな小さい男のことは、気にしなくても」
だいたい、俺とルキエルとでは、つり合いがとれない。
記憶の最後のほうを思い出せば、ルキエルは貧民の支配者たちに囲まれていたのだ。ルキエルは、帝国中にある壊れた魔道具や魔法具を修理する力を隠し持っていた。その力を明かして、帝国中の貧民街を脅して、味方につけたのだ。そうして、海の貧民街は救われた。
そんな事をルキエル一人がやってのけるのだ。俺の死なんて些事だ。
なのに、ルキエルは心底、申し訳ない、とばかりに項垂れた。
「俺は、ユーリを責めたが、俺だってユーリを裏切っていた」
「身売りをして、ナナキとも閨事をしてたからな」
「それは、仕方がない。そういう最低な俺が大好きなのが、ナナキだからな」
違った。ルキエル、いい笑顔を口元に見せた。これは、反省とか、悪かったとか、ルキエルは欠片ほども思っていない。
「ユーリが侯爵家に妖精の契約で隷属化していることをオクトから聞いた」
「いつ?」
「侯爵家との内戦が決まった頃だ。それを聞いて、俺はユーリを殺すことにした」
「そうか」
そういうしかない。俺の裏事情を知れば、俺を殺すしかない。軍神コクーンであっても、同じことを考えるだろう。
「俺は、ユーリとヘレンお嬢さんを天秤にかけて、ヘレンお嬢さんを選んだ」
「………は?」
だが、ルキエルの判断は、思ったよりも小さい話だった。
普通、俺と軍神コクーンを比較するものだ。軍神コクーン相手では、俺は絶対に捨てられる。
だが、ルキエルの判断基準は、軍神コクーンの孫娘ヘレンと俺だ。わけがわからなかった。
「侯爵家の狙いはヘレンお嬢さんの生死だ。交渉の時にヘレンお嬢さんを手に入れても、結局、ヘレンお嬢さんは殺されていただろう。侯爵家にとって、本物のヘレンお嬢さんは邪魔だ。どうせ、ヘレンお嬢さんの偽物も準備されていただろう。だから、どうしてもヘレンお嬢さんには死んでもらわなければならなかった。あの隷属化を解く方法がない以上、ヘレンお嬢さんの周囲にいる不穏分子は全て殺すしかなかった。あの時、死んだのはユーリだけじゃない。俺は侯爵家に隷属化された不穏分子全て、見つけ出して、ナナキに殺させた」
「………そうか」
俺は、結局、ルキエルに選ばれていなかった。
言葉の上では、ルキエルは俺と交際する、と言ってくれた。だが、ルキエルは冷酷だ。俺は、簡単に捨てられる程度の存在だった。
ルキエルは動けない俺の体に座り、胸に顔を埋めた。
「ユーリばっかり責めて、悪かった。俺も、ユーリを裏切ってた。ユーリは悪くない。ユーリは、仕方なかったんだ。だから、どうしても、ユーリに第二の人生を与えてやりたかったが、失敗しちゃった。ごめん」
いつものように甘えて、謝るルキエル。抱きしめてやりたいが、俺の体は動かない。それが歯がゆい。
「ユーリ、この義体に定着出来る時間もそんなにないんだ。人の魂って、本当に力がなくて、すぐに離れちゃうんだ。義体から離れたら、もう、ユーリは天に召されるしかない。だから、知りたいことがあれば、聞いてくれ。といっても、俺じゃなくて、カーラーンが答えるんだけどな」
「本当に、貴様は最低最悪だな」
「えへへへへ」
カーラーンがギリギリと歯がみするが、ルキエルは笑って誤魔化した。
言われて、気になることといえば、俺が死んだ後のことだ。
「侯爵家はどうなった? 内戦で、惨敗したんだ。帝国では大恥となっただろう」
その程度の認識でしかなかった。負けるということは、帝国では恥だ。
侯爵家は、次男ミリアムを旗頭にして、海の貧民街が持つ勢力の二倍を引き連れて内戦を仕掛けたのだ。それで惨敗したのだから、帝国中の笑いものである。
内心、ざまあみろ、と思った。家臣を契約により奴隷化することでのし上がってきた侯爵家だ。大損害な上、笑いものとなって、あの自尊心だけは高い侯爵家は、社交も出来なくなっただろう。
そんな軽いことを考えていた。
ルキエルは、カーラーンと顔を見合わせて、苦笑する。
「もう、侯爵家はない。筆頭魔法使いハガルが侯爵家を一族ごと、滅ぼした」
侯爵家は、俺が想像しているよりも凄惨な最後だった。
もうすぐ内戦だ。少しでも体を休めようとベッドに横になると、ドアをノックされた。
寝かかっていたから、無視しても良かったのだが、何か予感が働いて、俺はドアを開けた。
ルキエルがいた。どこか、色っぽい空気を持って、ルキエルは俺の部屋に入った。
見てわかる。ルキエルは、内戦が始まろうとしているという時に、身売りをしていた。
「ルキエル、こんな時に、何をやってるんだ!?」
「何が?」
「身売りしてただろう」
「ご指名だからな」
悪びれることなく、ルキエルは平然と答える。
皆、死を覚悟しているという時に、ルキエルは体の疼きを満足させるためだけに身売りしている。怒りに俺は震えるが、耐えた。仲間たちがいうように、ルキエルを貧民街から逃がさなければならない。
「ルキエル、そんな仕事をするよりも、ここから逃げないと」
「逃げるから心配ない。侯爵の軍勢が来るまで、まだ時間がある。それよりも、ほら、やろう」
ルキエルはベッドに座って、俺を誘った。
「内戦が終わるまで、ルキエルとはそういうことをしない」
「死ぬ覚悟してる顔してか? 内戦で生き残れると思ってもいないだろう」
「そうだ」
俺が侯爵家に情報を流したのだ。侯爵家は、コクーンが保持している勢力の二倍の軍勢でもって内戦を仕掛けてくる。コクーンに勝ち目なんてない。
俺は、どうせ、死ぬこととなる。侯爵家次男ミリアムの命令に従い、軍神コクーンの孫娘ヘレンを殺すのだ。ヘレンの殺害を成功したとしても、裏切者として、その場で処刑されるのは、目に見えていた。ミリアムは、ヘレンを殺した後の命令を俺にはしなかった。端から、俺は捨て石だ。
俺が肯定するから、ルキエルは驚いて、俺を見上げた。
「生き残って、俺の元に来ないのか?」
ルキエルの中では、俺は、内戦を生き残って、逃げたルキエルの元に行くものと思っていた。そういう答えを俺がすると、ルキエルは期待していたのだ。
俺は慌ててルキエルの元に行って、抱きしめた。
「生きて、ルキエルの元に戻るから、待っていてほしい」
「本当に?」
「ああ。だから、今日はもう」
「せめて、ユーリに抱かれてから、移動したい」
「だから」
「一緒に逃げてくれないだろう?」
「………」
「ほら、せっかくナナキもレーリエットもいない。外は内戦の準備で大騒ぎだ。誰も、俺とお前が閨事しているなんて、気にしない。なあ、しよう」
「………ああ」
ルキエルに甘えられ、口づけされ、俺は簡単に陥落した。
ルキエルは俺を迎え入れるように、ベッドに横になる。娼館のベッドとは違って、俺の普段使いのベッドは、最低限の寝心地だ。ただ、横になれればいいだけだ。そこに横たわるルキエルが熱く俺を見上げる。
いつもの詰まらない俺の行為だ。単調で、詰まらない行為をルキエルは、丁寧だと言ってくれた。ゆっくりと、一つずつ、丹念にするだけだ。愛撫だけをして、ルキエルの肌に舌を這わせて、少しずつ、ルキエルの服を脱がしていくと、見てしまう。
ついさっき、つけられたものだろう。ルキエルの白い肌のあちこちに、情痕があった。この姿を俺は見慣れていた。
ルキエルは、時々、一度の身売りでは足りない時、俺に二度目を強請ることがあった。そして、一度目の痕跡を俺は見せられる。
俺があんなにルキエルに好意を見せ、言って、行動で示しているというのに、ルキエルは酷いことを俺に対して、平気でするのだ。
情痕なんか見せられ、俺は嫉妬でかっとなる。俺のものだと上書きするように、俺はつけられた情痕を強く吸って、さらにうっ血させる。そうして、一つずつ、俺の痕跡に塗り替えていく。
そういう行為に、ルキエルは喜んだ。
「ユーリ、もっと、強く」
「ああ、ルキエル、これで、俺のものだ」
上書きして、さらに情痕を増やしていくと、俺は満たされた。
そうして、ルキエルを染め上げて、喜んで、留めとばかりに、ルキエルの蕾に俺の一物を挿入する。
ずぶりと入っていく一物。ルキエルの中には、まだ、一度目の身売りの痕跡が入ったままだ。その感触を俺は一物を通して感じた。
また、怒りが頭を支配する。
「こんなに、俺は、ルキエルだけを求めているというのに」
「やぁ、深いぃ」
座位にして、後ろから抱きしめるように突いてやれば、ルキエルの大好きな最奥を俺の一物が到達する。
震えて、身もだえするルキエルの肩を俺は舐めた。ルキエルは俺を期待をこめて見てきた。
「ユーリ、噛んで」
ルキエルに言われて、俺は衝動のままに、ルキエルの肩を噛んだ。
血まで流れるほど噛まれたルキエルは、蕾の奥をこれでもか、と収縮させ、俺の一物を締めた。あまりのことに、俺は白濁をルキエルの中に放った。
「やぁ!!」
先に入った白濁に、さらに俺の白濁が加わったのだ。ルキエルはお腹をおさえる苦しさに、何かを感じていた。
「一度、中を出そう」
「やぁ、そのままでいいから!! もっと、突いて!!!」
ルキエルは苦しさを喜んだ。さらに俺に繋がろうと、腰を下ろしてきた。
最奥の閉じられたところが、お腹を痛くなるほどの白濁によって、開かれたのだろう。ずるりと俺の一物の先端が入る感触は、なんとも言えなかった。
「あ、あああ、あああああああーーーーー!!!」
受けるルキエルは、相当なものだろう。大きな口をあけ、大きな声を出して、虚空を見た。
あまりの声と反応に、俺は動きを止めた。後ろから、ルキエルの様子を見た。
ルキエルはしばらく、虚空を見つめ、受ける衝撃に耐えているようだ。それも、自らの腹に手をあてて、恍惚に笑った。
「ユーリ、動いて」
「いいのか?」
「ユーリなしではいられなくなるほど、滅茶苦茶にして」
「ああ!!」
ルキエルに言われ、俺のタガが外れた。
内戦の日、俺はミリアムの命令通り動いていた。軍神コクーンの孫娘ヘレンの近くに待機した。
ミリアムは、内戦が始まってしばらくして、俺にヘレンを殺せ、と命じた。俺は、内戦が始まるのをじっと待っていた。
ところが、内戦が始まる前に、遠くからやってきた四つの軍勢によって、侯爵家の軍勢は蹂躙されたのだ。
俺は呆然と、侯爵家の軍政が四つの軍勢に飲み込まれるのを見ていた。あの中には、たぶん、俺の父と兄二人がいるだろう。
綺麗な装備の侯爵家の軍勢は、遠くから見てもよくわかった。それが、四つの薄汚れた装備の軍勢によって、あっけなく消えていったのだ。
あまりの事に、コクーン側の軍勢は唖然となった。
四つの軍勢は、そのまま貧民街を侵入し、そして、最後の砦としても扱われる支配者の頑強な建物の前にやってきた。
「ルキエル!!」
軍勢の先頭にいるのは、逃げたはずのルキエルがいた。ルキエルは全身を血や土埃で汚しながら、笑顔でやってきた。そのルキエルの周りを囲む者たちの中に、王都の貧民街の支配者ナナキがいた。
何が起こっているのか、見ているだけではわからなかった。ただ、わかることは、侯爵家の軍勢は全滅したということだ。
俺のヘレンを殺す命令は不発となった。内戦、始まらなかったのだ。
「聞いたか。ルキエル、他の貧民街の軍勢を連れてきたんだって」
「あれが、山の貧民街の支配者か。女と聞いたが、本当なんだな」
「中央都市の貧民街の支配者だと。初めて見た」
そういう話が遠く離れた所にいる俺にまで届いた。それを聞いて、俺は、ルキエルを遠くに感じた。
つい、数日前、俺はルキエルを抱きしめ、その体を好きなだけ蹂躙した。所有物だとばかり、ルキエルの体に俺の痕跡をつけた。
だが、今、俺が見るルキエルは、帝国に五つある貧民街の支配者五人に囲まれて笑っている。片手には、俺を散々苦しめた、侯爵家次男の生首を持っていた。
「ユーリ、助かったな」
「後で、ルキエルの所に行けよ」
「負けるなよ」
仲間たちは俺の背中を押してくれた。だけど、俺は頷けない。
俺は、ルキエルの本当の立ち位置を知らされた。
結局、ルキエルは王都の貧民街からやってきた兄との喧嘩で倒れ、しばらく、目を覚まさなかった。
随分と眠っていたような感じだった。体が重い。目を覚ましてみれば、座った状態だった。
俺の目の前には、二人の男がいた。一人は、長身の綺麗な男だ。綺麗だが、体はがっしりと鍛えられた感じだ。
もう一人は、華奢な男だ。派手な服を着て、目の部分を目隠しして、顔半分を隠しているが、綺麗な感じがした。
二人の男は、俺をじーと覗き込んでいた。
「ほら、ユーリの遺骨を使えば、ユーリ専用の義体になった」
華奢な男が明るい声で、わけのわからないことをいう。それを聞いた綺麗な男は、呆れたように溜息をつく。
「確かにそうだが、動くための動力は?」
「あー、人の魂って、思ったよりも力がないんだな。妖精憑けるのとは違うな」
「失敗だ」
「いやいや、動力をカーラーンが補助してくれれば」
「絶対にやらない」
「そんなぁ」
綺麗な男に冷たくあしらわれ、華奢な男が情けない声をあげる。
そんなやり取りを見て、俺は気づいた。
「ルキエル?」
動けないが、声は出た。この華奢な男は、ルキエルだ。
見た感じ、雰囲気は俺の知っているルキエルではない。だけど、ルキエルだと何かが訴える。
華奢な男は口元だけに笑みを浮かべる。
「ああ、そうだ。ユーリ、気分はどうだ?」
「どうって、わからない。どうして、こうなってる?」
「それは、まあ、ユーリが俺を怒らせて、ナナキに殺されたんだよ」
「っ!?」
そう言われて、俺は思い出した。
俺は最後、ルキエルを怒らせ、ルキエルに命じられたナナキに殺されたのだ。
体は動かないから、確かめようがない。まず、感覚がない。ただ、目と口だけは動く。
綺麗な男カーラーンは、俺を憐憫をこめて見た。
「あそこまでお前に尽くしてくれたというのに、ルキエルはちょっとしたことを許さないとは。本当に、心が狭い男だな!!」
「だから、悪かった、と思って、こうやって、義体を作って、第二の人生を歩ませようとしたんだ!! 失敗したけど」
「お前、反省しても、同じことの繰り返しだろう!! その狭い心で、お前に尽くした奴らを全て殺して!!!」
「いや、反省してないから」
「悪かった、とさっき言ったじゃないか!!!」
「悪いとは思うけど、反省はしない。どうせ、同じことを繰り返すんだ。反省なんて無駄だ」
「最低最悪だな!!」
「誉め言葉だ」
カーラーンとルキエルのやり取りを見ていると、いつぞやの伯爵オクトとルキエルのやり取りを思い出した。
ルキエル、見た目は変わってしまったが、根本はこれっぽっちも変わっていない。だから、つい、噴き出した。
「あははは、ルキエルは、変わらないな」
「ユーリのことは、俺、心底、悪いと思ってる。反省とかではないけどな」
「いいんだ。俺みたいな小さい男のことは、気にしなくても」
だいたい、俺とルキエルとでは、つり合いがとれない。
記憶の最後のほうを思い出せば、ルキエルは貧民の支配者たちに囲まれていたのだ。ルキエルは、帝国中にある壊れた魔道具や魔法具を修理する力を隠し持っていた。その力を明かして、帝国中の貧民街を脅して、味方につけたのだ。そうして、海の貧民街は救われた。
そんな事をルキエル一人がやってのけるのだ。俺の死なんて些事だ。
なのに、ルキエルは心底、申し訳ない、とばかりに項垂れた。
「俺は、ユーリを責めたが、俺だってユーリを裏切っていた」
「身売りをして、ナナキとも閨事をしてたからな」
「それは、仕方がない。そういう最低な俺が大好きなのが、ナナキだからな」
違った。ルキエル、いい笑顔を口元に見せた。これは、反省とか、悪かったとか、ルキエルは欠片ほども思っていない。
「ユーリが侯爵家に妖精の契約で隷属化していることをオクトから聞いた」
「いつ?」
「侯爵家との内戦が決まった頃だ。それを聞いて、俺はユーリを殺すことにした」
「そうか」
そういうしかない。俺の裏事情を知れば、俺を殺すしかない。軍神コクーンであっても、同じことを考えるだろう。
「俺は、ユーリとヘレンお嬢さんを天秤にかけて、ヘレンお嬢さんを選んだ」
「………は?」
だが、ルキエルの判断は、思ったよりも小さい話だった。
普通、俺と軍神コクーンを比較するものだ。軍神コクーン相手では、俺は絶対に捨てられる。
だが、ルキエルの判断基準は、軍神コクーンの孫娘ヘレンと俺だ。わけがわからなかった。
「侯爵家の狙いはヘレンお嬢さんの生死だ。交渉の時にヘレンお嬢さんを手に入れても、結局、ヘレンお嬢さんは殺されていただろう。侯爵家にとって、本物のヘレンお嬢さんは邪魔だ。どうせ、ヘレンお嬢さんの偽物も準備されていただろう。だから、どうしてもヘレンお嬢さんには死んでもらわなければならなかった。あの隷属化を解く方法がない以上、ヘレンお嬢さんの周囲にいる不穏分子は全て殺すしかなかった。あの時、死んだのはユーリだけじゃない。俺は侯爵家に隷属化された不穏分子全て、見つけ出して、ナナキに殺させた」
「………そうか」
俺は、結局、ルキエルに選ばれていなかった。
言葉の上では、ルキエルは俺と交際する、と言ってくれた。だが、ルキエルは冷酷だ。俺は、簡単に捨てられる程度の存在だった。
ルキエルは動けない俺の体に座り、胸に顔を埋めた。
「ユーリばっかり責めて、悪かった。俺も、ユーリを裏切ってた。ユーリは悪くない。ユーリは、仕方なかったんだ。だから、どうしても、ユーリに第二の人生を与えてやりたかったが、失敗しちゃった。ごめん」
いつものように甘えて、謝るルキエル。抱きしめてやりたいが、俺の体は動かない。それが歯がゆい。
「ユーリ、この義体に定着出来る時間もそんなにないんだ。人の魂って、本当に力がなくて、すぐに離れちゃうんだ。義体から離れたら、もう、ユーリは天に召されるしかない。だから、知りたいことがあれば、聞いてくれ。といっても、俺じゃなくて、カーラーンが答えるんだけどな」
「本当に、貴様は最低最悪だな」
「えへへへへ」
カーラーンがギリギリと歯がみするが、ルキエルは笑って誤魔化した。
言われて、気になることといえば、俺が死んだ後のことだ。
「侯爵家はどうなった? 内戦で、惨敗したんだ。帝国では大恥となっただろう」
その程度の認識でしかなかった。負けるということは、帝国では恥だ。
侯爵家は、次男ミリアムを旗頭にして、海の貧民街が持つ勢力の二倍を引き連れて内戦を仕掛けたのだ。それで惨敗したのだから、帝国中の笑いものである。
内心、ざまあみろ、と思った。家臣を契約により奴隷化することでのし上がってきた侯爵家だ。大損害な上、笑いものとなって、あの自尊心だけは高い侯爵家は、社交も出来なくなっただろう。
そんな軽いことを考えていた。
ルキエルは、カーラーンと顔を見合わせて、苦笑する。
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侯爵家は、俺が想像しているよりも凄惨な最後だった。
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