魔法使いの悪友

shishamo346

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破滅-四人目

凶星の申し子

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 ルキエルは最初、呆然として、そして、俺が地下にいるとやっと気づいて、驚いた。
「どうして、お前がここに!? ハガル、こいつは関係ない!! こいつは、ただの知り合いだ」
 ルキエルの中では、俺はまだ、裏切っていない友人だ。それを聞いた俺は、笑いが込み上げた。
「何が、知り合いだ!! お前のせいで、親父は、こんな姿になったんだぞ!?」
 俺は異形となった父親を見せて叫んだ。ルキエルに掴みかかって、殴ってやりたい。だが、ハガルは暴力の一切を俺に許さなかった。いつもの笑顔を消して、ハガルはルキエルの反応を観察していた。
 妖精金貨の被害は、俺の親父だけではない。妖精金貨を生み出した根源となったハガルの父親も、とんでもない異形となっていた。俺は、さらに上の異形を見せられた。
 俺の親父の馴れの果てを見て、驚いたようにルキエルは目を瞠った。ところが、そこから、笑顔になる。
「なんだ、本当にやったのか」
 ルキエルは、俺の親父を巻き込んだ!! これで、確信となった。俺はハガルの言いつけなど守れなかった。衝動的に動いて、ルキエルにつかみかかった。
 ところが、俺はルキエルに触れる前に、壁に吹き飛ばされていた。ルキエルは壁にあたってずるずると落ちる俺を一瞥して、親父が入る牢屋の前に立つ。鉄格子に手をかける。
「そんなっ!?」
 ハガルが驚愕の声をあげた。ルキエルが手で触れただけで、地下牢の鉄格子が消えたのだ。
 ルキエルは笑顔で、異形となった親父に近づき、触れた。
「あんた、本当に血の繋がりのないガキのために、やったんだな。合格だ」
 ルキエルが触れた途端、異形だったそれは、一瞬にして、親父の姿となった。意識を刈り取られたのだろう。そのままバタンと親父は倒れた。
「親父!!」
 俺は体のあちこちの痛みなんて忘れて、元の姿となった親父に駆け寄り、抱き上げた。すっかりやせ細った親父は、随分と歳をとったような気がする。
 ルキエルは親父を抱きしめてむせび泣く俺を一瞥し、怒りに震えるハガルと対峙する。
「ルキエル、お前の妖精は全て奪ったというのに、どこに隠し持っているのですか!?」
「まず、お前と俺では、妖精の種類が違う。見てみろ」
 ルキエルがちょっと一瞥するだけで、ルキエルの背後に禍々しい姿の、人の大きさの妖精が顕現する。それを見て、俺は親父を抱きかかえて、ルキエルから距離をとる。本能的に、その妖精には恐怖を抱いてしまう。
「まさか、お前は」
「ただの野良の妖精憑きになっていたからな。気づかないのは仕方がない。俺は、凶星の申し子だってのに、善行を行っていたから、妖精憑きの力が強くなったんだ。あの妖精金貨の発現は俺に力を与えてくれた」
 ニヤリと邪悪に笑うルキエル。それを見て、怒りに震えるハガル。それはそうだ。ルキエルのせいで、ハガルもまた、父親を異形にされたのだ。
「そして、皇帝襲撃は、さらに俺に力を与えてくれた。やっと、お前らと、こうやって会えるようになった」
 ところが、ルキエルは無邪気な笑顔を見せた。そこに、邪悪さは消えてしまう。
『ルキエル、何を考えているんだ!?』
『ハガルは、敵だぞ!!』
「そんなの、どうだっていい。お前たちは、俺を裏切った。お前たちのことなんか、何一つ、信じない」
 ルキエルの周囲を囲むようにして話しかける妖精たちに、ルキエルは頬を膨らませて怒った。その姿は、子どものようだ。
『また、善行をするのか!?』
『そんなことをしたら、また』
「別に、いいだろう。もう、十分やった。こうして、ハガルとダクトに会えた。十分だ」
 ルキエルがそういうと、地下の見渡すほどの遠くまで灯りがともった。そして、音をたてて、鉄格子がなくなり、たくさんの人が倒れる音が響き渡った。
「何をしているのですか!?」
「何って、呪いを解いている。心配ない。お前の父親の呪いだけは残してやる」
「そうじゃなくて、妖精金貨をわざわざ発現させ、ここまでの被害を出しておいて、何故、今更、解放するのですか!?」
 ハガルは、ルキエルがやることを理解出来なかった。
 ルキエルはとんでもない悪事を裏から操って起こしたのだ。なのに、今更、それを取り消したのだ。
「ハガル、これで、お前の秘密を知る者たちは、秘密を口ずさむことが出来なくなった。良かったな」
「………は?」
 ルキエルは子どものように笑って、ハガルの手をとっていうが、ハガルは意味が理解出来ない。
 わけがわからない。だいたい、俺の親父はどうして、妖精金貨を生み出すのに手を貸したのか、俺はわからない。
 ルキエルは子どもように、邪気のない顔を見せる。俺とハガルが呆然としているから、不思議そうに見ていた。
「嬉しくない?」
「理由を教えてください!!」
「だって、お前、捨て子だって、必死で隠してただろう」
「っ!?」
 それは、俺でも知らない話だ。
 まさか、帝国でも最強と呼ばれる筆頭魔法使いハガルが、捨て子だったなんて、表沙汰にはなっていない。皆、ハガルは平民の子だと信じている。
 だって、ハガルは平民の家族をそれはそれは大事にしていた。あの最低最悪な父親でさえ、見捨てられなかったのだ。
 だけど、腑に落ちる部分もある。家族であれば、父親に金を渡してはいけないのだ。だが、ハガルは捨て子だった事実を知っていたため、繋がりを持つため、父親に金を渡していたかもしれない。
 ガクガクと震えるハガル。恐る恐るとルキエルを見る。
「ど、どうして、それを」
「お前の父親が、昔、酒に酔って、悪い友達に話しちゃったんだよ。悪い友達はな、お前の父親を脅したんだ。お前の父親、家族のためにまともになろうとしたんだ。けど、悪い友達は、お前が捨て子だったという秘密で脅して、借金をさせ、金の無心をさせ、遊びに金を払わせ、としたんだ」
「そ、そんな、知らない」
 ハガルは震えて、座り込んでしまう。そんなハガルの前で無邪気な笑顔を浮かべて座るルキエル。ハガルの絶望した顔を見て、ルキエルはまた、不思議そうに首を傾げる。
「知らなかったのか? お前は、妖精に調べさせなかったのか?」
「本音を知るのが恐ろしくて、出来ませんでした」
「そうなんだ」
 ハガルはもう、ルキエルの言いなりだろう。質問すれが、ハガルは躊躇いもせず答える。
「だから、俺はハガルの父親に知恵を与えたんだ。俺が妖精を使って集めた情報を目障りだった勢力に流してやった。お前の父親は待ち構えていたよ。妖精金貨を作るために、大魔法使いアラリーラを騙したんだ!!」
 子どものように笑っていうルキエル。だが、俺はそれを聞いて、再び、怒りを燃え上がらせる。
「それで、どうして、俺の親父が巻き込まれたんだ!?」
 別に、金貨の貸出は、親父でなくていいはずだった。他にもそういう店はいっぱいあった。
「だって、お前の親父が、どうしても手伝いたい、というから、手伝わせたんだ」
 言われたから、その願いを叶えただけ。ルキエルは、協力者、誰でも良かったのだ。ただ、俺の親父がどうしても、ルキエルの力になりたかったから、ただ、それだけの理由で、ルキエルは俺の親父を協力者にしたのだ。
 俺は腕の中で意識をなくした親父を見下ろした。何故、そんなことをしたのか、理解出来ない。
 話は続いていた。ルキエルは、わざわざ、俺の側までやってきた。
「お前の親父な、言ってたぞ。お前を巻き込まないでくれ、と。お前のことが大事なんだって。血の繋がりなんてない子なのに、と言ってやったら、泣いて、頭を下げてきた。大事な大事な子なんだ、と。そこまで言うなら、と俺は試練を与えた。妖精金貨を作り出す手伝いをしてみろ、と。出来なかったら、その程度の気持ちだったことになる」
「もしかして、俺にやらせるつもりだったのか?」
「そう思い込んでいたな。別に、誰だって良かったんだが、お前を巻き込むつもりはなかった。けど、お前の親父が血のつながらない子のために、どこまで出来るか、試したかった。そしたら、絶対にやってはいけない、とわかっていて、お前を巻き込まないために、金貨を貸し出した。全て、お前のためだよ!!」
「そ、そんな」
 俺のこと、仕方なく育てていたんじゃないのか!? ずっと、そう思っていた。だから、俺は、捨てられないように、必死になった。
 学校では、商売に関わる授業をすべて受けた。そうして、親父に少しでも役立つと思われるように努力した。店のことだって、積極的に手伝った。愛想よくしていれば、客は、「いい息子だな」と俺を誉めてくれた。それが嬉しかった。
 意識を失っている親父は、何も語らない。随分と長く、異形化していたんだ。どんな悪い影響が親父の身に起こっているか、わからない。
 俺はルキエルに縋った。
「どうか、親父を助けてくれ。頼む!!」
 床に額をつけて、頼んだ。それをルキエルは不思議そうに見下ろした。
「助けた。もう、普通だ」
「けど、長年、呪われて、異形化して」
「お前の父親は、献身の心で行った。お前のためだ。だから、異形化しても、ただ、それだけだ。苦痛も何も感じていない。長い夢を見ていたようなものだ」
「そうなのか?」
「だが、ハガルの秘密で脅した奴らは、悪行を散々、行ったから、苦痛を常に受けていた。もう、まともに話も出来ないほど、狂っている」
 遠くのほうを見れば、何か、狂ったような笑い声や泣き声が聞こえた。そうなのだろう。
「ルキエル、どうして、こんなことをしたのですか? 力を取り戻すためにやったのですよね」
 ハガルは改めて、ルキエルに訊ねる。
 俺はよく知らないが、ルキエルは、悪行を重ねることで力を強める凶星の申し子だという。伝説にもあった、帝国を滅ぼすほどの悪の存在だ。俺でも知っている昔話だ。
 無邪気に笑うルキエルは、ハガルを抱きしめる。
「良かったな。これで、お前はもう、脅されることはないぞ」
「だから、どうして、こんなことをしたのですか!?」
「友達だから」
「………は?」
「友達だから、ハガルを助けたんだ。お前は、捨て子だと知られたら、困るんだろう? だから、助けたんだ」
「たった、それだけ?」
「友達だから、当然のことをしたんだ!!」
 呆然となるハガル。俺だって、呆然となる。
 悪事の限りをつくす凶星の申し子という存在のルキエル。悪事を働き、力を強め、大昔、帝国を滅ぼしそうになったほどの存在だった。伝説では、いつかまた、誕生すると言われていた。
 ところが、誕生した凶星の申し子は、無邪気な子どもだ。ただ、友達と思っていたハガルのためにしたという。そのやり方が、凶星の申し子らしいのが、おかしい。
「なんだ、それ」
 そして、ルキエルは、俺の親父を試すために、協力させた。
「なんだ、俺も友達なんだ」
「ダクトも友達だ。お前、言ってたじゃないか。血の繋がらない父親に捨てられたらどうしよう、と。だから、試してやったんだ。お前を捨てるような父親なら、不合格だ。そんな父親、お前が捨てればいい」
「………そうだな」
 笑った。俺が貧民に落ちたばかりの頃の話だ。あんなガキの頃から、ルキエルは親父を試していたんだ。
 思えば、節目節目に、ルキエルは俺と親父の前に姿を見せた。親父はルキエルに対して、随分と頭を低くしていた。親父はルキエルの本性を知っていたのだろう。だから、常に、親父はルキエルの試練を受け、最後は、その身でもって、俺を守ったのだ。
 呆然とするハガルの前に、ルキエルは再び立った。
「ハガル、あの貴族は俺のものだ。お前には渡さない」
「………私の唯一は別にいます!! 盗ったりしません!!!」
「だったら、毎日、会わせろ。どうせ、俺はそう長くはない。俺は、あの貴族に寿命のほとんどを捧げてしまった。会えるのは、本当にわずかだ」
「なんて、愚かなことを。これ以上、無駄ですよ。あの貴族はもう、死にます」
「それでもいい。安らかな死を与えてやりたい」
「そして、また、寿命を捧げるのですか!?」
「それは、お前にとってもいいことだろう。俺が死ねば、帝国は平和になる。こうやって、俺の寿命と力を削ることは、帝国の安寧だ。良かったな」
 悪意のかけらほどもない笑顔でいうルキエル。それには、ハガルは何も言い返せなかった。





 俺は、昔、ルキエルが読み聞かせてくれた本を読み返した。帝国人であれば、貴族だろうと、平民だろうと、なんと貧民だろうと知っている昔話である。
 いつか、悪い妖精憑きが誕生するという。だけど、悪い妖精憑きは、万年に一人誕生するかどうかという。それは、とても果てしない話だ。
 そんな悪い魔法使いが、なんと、すでに誕生していた。だけど、その悪い魔法使い、伝説のような悪行三昧はしなかった。
 いや、表沙汰にはなっていないが、妖精金貨を発生させ、皇帝襲撃未遂まで行われたのだ。表には出なかったが、悪い魔法使いは裏で人を操って、悪行を起こしたのだ。
 結局、発生した妖精金貨は、千年に一人誕生する妖精憑きによって広められることなく回収され、呪われた人たちも保護され、帝国中に妖精金貨が広がることはなかった。
 皇帝襲撃なんて、千年に一人誕生する妖精憑きが皇帝を守り、皇帝の偉大さを称えるため、帝国中に妖精を顕現させ、たくさんの花を空から降らせ、帝国の安寧を約束したのだ。
 そして、悪い妖精憑きの誕生も、消失も、隠された。
 千年に一人、必ず誕生する化け物はいう。
「凶星の申し子が誕生し、消失したと知ってしまったら、人はまた、万年平和と思い、堕落します。だったら、また生まれるかもしれない凶星の申し子の誕生を防ぐために、自らの行いを正すようにするでしょう。凶星の申し子は、人の堕落に対する、神からの試練です」
 そうはいうけど、悪い妖精憑きは誕生していた。すでに人は堕落しているようなものだろう。
「神だって、悪戯はします。ちょっと悪戯で、凶星の申し子を誕生させただけですよ」
 結局、神の気まぐれで、悪い妖精憑きは誕生するわけだ。人の善行なんて、実は意味がないと気づかされた。





 凶星の申し子が誕生し、消滅した事実を知っているのは、ほんの僅かだ。俺は、凶星の申し子に関わったため、知ったにすぎない。だけど、俺はそれを吹聴したりしない。
「父さん、ただいま!!」
 末の息子が学校から帰ってきた。まだまだ甘えたがりな感じがあるが、子どもの中で、一番、利発で賢い子だ。
 愛嬌もある。歳の離れた弟だからか、息子たち娘たちは、末の息子を可愛がった。
「もう、そんなに甘やかさないで!! 僕だって、立派に手伝えるんだから!!!」
 頬を膨らませて拗ねる末の息子。店の手伝いをするため、着替えるために、息子は店の奥へと向かった。
「ルキエル、あの部屋は使うんじゃないぞ!!」
「わかったわかった。縁起が悪いんだってな」
 末の息子ルキエルは無邪気な笑顔を浮かべて、手を振る。
 そして、いつもの日常が流れる中、俺は、不安に襲われる。末の息子にルキエルと名付けてしまったことを後悔していた。
 末の息子が妻のお腹にやってきた、ちょっと前に、ルキエルは死んだと筆頭魔法使いハガルから聞いた。その後の妊娠だから、俺は、ルキエルがまた、戻ってきたのでは、なんてバカなことを考えた。
 生まれた赤ん坊は元気な男の子だった。顔立ちが綺麗で、つい、俺はルキエルと呼んでしまった。妻は、苦笑して、それを許した。妻は知っていた。俺は過去の想いを捨てられないままだ、ということを。
 商売をしているから、妻はすぐに働き出した。出産したばかりだというのに、と俺は止めたんだが、赤ん坊を家族全てで面倒みる、ということで、妻の負担を減らしたのだ。
 赤ん坊は手のかからない子だった。夜泣きもせず、すくすくと育っていった。生まれた時は綺麗に感じたが、やはり、俺の子だ。普通の顔立ちと、男の子だから活発で、よく悪戯したのだ。
 ただ、ちょっと過激な時があった。
 雇っている店員の子どもたちと、ルキエルは仲良く遊んでいた。まだ、幼児だから、ルキエルは我儘放題で、困らせていた。
「あの部屋では大人しいのにな」
 仕事をしている時、昼寝とかで使っている部屋では、ルキエルは大人しかったのだ。赤ん坊の頃から、そうだった。だから、あんな我儘放題をするなんて、大きくなったんだな、なんて皆で笑った。そういう年頃なのだ。
 ある日、俺は昼寝をしているルキエルの様子を見るために、部屋に行った。眠っているはずのルキエルは起きていて、誰かと話していた。
「次は何をすればいい?」
『ルキエルは、優秀だな』
『本当に』
『次は』
 鳥肌がたった。その声を一度、どこかで聞いたことがあったが、思い出せない。ただ、誰もいないはずの部屋に誰かいる。泥棒かと、俺は部屋に入った。
 一瞬だが見えた。あの禍々しい姿をした、凶星の申し子ルキエルに憑いていた妖精たちだ。幼いルキエルの周囲を妖精たちが囲んでいた。
 俺が来たからだろう。禍々しい妖精は姿を消した。
 俺はすぐに部屋を封印した。ルキエルは、あの部屋に行きたがったが、二度と、使わせなかった。
 それから、ルキエルは悪戯も可愛らしく、我儘も大人しくなった。物心つく前のことだったから、大きくなったルキエルは、あの部屋の出来事を覚えていなかった。
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