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衝動と抑制と
欲望の制御
俺自身もそれなりに落ち着いてから、俺は伯爵の邸宅にお邪魔した。
ここ、最初の頃は、俺のことを嫌ってたんだよな。伯爵マクルスを堕落させた男、なんて見られていた。実際、俺は貴族の娼夫でもある。マクルスと閨事して、その見返りに、珍しい道具を俺は受け取っていた。
マクルスのトコには、道具を収蔵する倉庫まである。マクルスの死んだ父親が趣味で、壊れた道具を集めていたという。マクルスには、そんな趣味はないので、処分する話が出ていた。魔道具と魔法具は壊れても、修理が出来ない。持っていても、負債でしかないのだ。
俺は、魔道具や魔法具を修理できるから、壊れた道具を引き取って、直して、それなりに遊んだら、さっさと手放している。道具に興味があるといっても、玩具をいじって遊んでいるだけだ。直った道具には興味ない。
そういう関係なんだが、最近は、皆、生暖かく俺とマクルスの関係を見守っている。わざわざ、俺とマクルスを二人っきりにしたり、気を使っているのだ。
昔は、俺は貧民、マクルスは伯爵、と言って、俺、殴られたんだけどなー。それからは、きちんと俺は身の程をわきまえるようにしている。
今日はいつもの遊びで来ただけだ。マクルスが迎えに寄越した馬車に乗って、屋敷に来て、使用人に案内されている。
「今日はオクトは?」
「学校に行ってます」
「そうなんだ」
話題なんて、マクルスの養子オクトくらいだ。それだけで、俺と使用人の会話は途切れる。出来た使用人は、余計な会話をしない。だから、間違った対応ではないんだ。
俺はただ、俺への対応がすっかり変わってしまったから、その理由を知りたかっただけだ。何かあったのだろう。
案内されたのは、食堂だ。マクルスと一緒に食事をするんだな。いつもの席に、俺は座らされる。マクルスはしばらくして、やってきた。
「待たせたな」
「俺を待たせるのはいいんだよ。使用人たちが困るだろう。あんたが食べないと、使用人たちは食事も出来ない」
こういうのは、主人が先なんだ。主人が先にすませろ、と言わないと、使用人たちは食事もとれないのだ。
「きちんと、先にとるように言ってる。まとめて置いていい」
全ての皿が机に並べられ、給仕はいなくなった。
「今日は食べさせてくれないのか?」
「えー、いいの? 行儀悪いって、叱られちゃうよ」
「ルキエルを叱る奴はいない。いたら、教えなさい。私が叱っておく」
「そんな、甘やかすなよ。俺は貧民なんだから」
「そんなの関係ない。さあ、食べさせてくれ」
結局、力づくだ。マクルスは俺を片腕で抱きあげ、膝に座らせるのだ。
妖精憑きは尽くすのが大好きだ。俺にとって、マクルスは特別だ。幼い頃の執着が歪んで、今も続いている。
普段は、衝動は起きないが、マクルス相手には、この衝動が抑えられない。うれしくなって、マクルスの口に食事を持っていく。
「熱くない?」
「ちょうどいい」
「大きすぎない?」
「私には、これくらいだな。ルキエルは、もう少し小さいほうがいいだろう」
「俺だって、これくらいの大きさ、食べられるよ」
「こんな可愛い口でか」
マクルスはなぞるように俺の口に触れる。そのまま、勢いで、俺の口にマクルスの指が挿入される。歯茎をなぞられ、としていると、俺は食事どころではなくなる。マクルスの指の形を舌で感じるだけで、体が熱くなる。つい、マルクスの胸に顔を埋めてしまう。
「次は、私が食べさせてやろう」
「う、うん」
普段は礼儀だ行儀だ、と煩いマクルスが、料理を手掴みで、俺の口に運ぶ。そうすると、どうしても、マクルスの手が汚れる。それを俺はつい、舐めてしまう。
「いい子だ」
誉めるマクルス。そうやって、これまで付き合った女に、金で買った女にさせていたんだ。馴れている。その過去を見て、だけど、俺は喜んでしまう。今、この瞬間、これをやっているのは俺だ。他の誰でもない。
丹念にマクルスの手を舐め、綺麗になると、次は、マクルスに口づけする。深く、唾液を要求する。マクルスも、それを与えてくれる。嬉しい。
しばらくして、俺は口づけをやめ、マクルスの胸に顔を埋める。
「腹は満たされたか?」
「一杯だ。もう、十分だ」
「じゃあ、部屋に行こう」
「あ、歩けるよ」
「逃げるかもしれないだろう」
「逃げないから」
「いいこだから、大人しくしなさい」
誤魔化すように口づけされてしまえば、俺は言いなりだ。
マクルスは俺を片腕で軽々と抱き上げる。そこのところは、昔と変わらない。俺も軽いからな。
こうやって、抱き上げられるのが、俺は好きだ。ちょっと前までは、俺を女のように両腕で抱き上げていた。ところが、最近は片腕で、子どものように抱き上げてくれる。マクルスは、それを顔色一つ変えずにしてくれる。
無理させているとわかっているが、マクルスが平気そうなので、それに甘えた。ガキの頃、こうしてもらえるのが好きだった。
すっかり大きくなったけど、今も、こうしてもらうのが好きだ。この瞬間だけ、ガキの頃に戻る。体の奥の衝動もどこかに消えてしまう。
だけど、マクルスはそんな綺麗な関係を求めていない。いつもの通り、寝室に連れ込まれた。
どんなに取り払っても、妖精を狂わせる香の残り香を感じる。もう、この部屋に入っただけで、俺の衝動は呼び覚まされる。
ただの人にはわからないだろう。マクルスは平然としている。こんなに香がしみ込むようなこと、何のためにやった? 意味もなく、俺は嫉妬心が起こる。
わかっているのだ。マクルスはただ、香の吸引をしているから、部屋にそれがうつってしまうのだ。香を使って、この部屋で、子飼いの妖精憑きに何かしているわけではない。俺の子どもじみた嫉妬心だ。マクルスを独り占めにしたいだけだ。
俺はどうしてもマクルスから離れたくない。だけど、マクルスは俺をベッドに下ろしてしまう。
「ほら、今日は、ここで気持ちよくなることを覚えよう」
マクルスは着衣の上から、俺の一物に触れる。
「今日は、あんたを気持ちよくさせるつもりだったんだが」
それは、俺も気持ちよくなることだ。想像しただけで、腹の奥が疼いた。マクルスの白濁が欲しい。
親父のは、あの剛直を体は求める。腹の奥底まで届く長さと太さに、体はもう病みつきだ。
マクルスのは妖精憑きの本能だ。吐き出される白濁が、体の中までマクルスに染められるようで、嬉しいのだ。気を付けないと、俺は無意識にマクルスに匂い付けしてしまう。
マクルスが触れるからか、すぐに俺の一物は固くなる。それをマクルスは冷たく見下ろす。
「すぐに固くなるな。これなら、出来るだろう」
「そんな簡単に出来るなら、苦労しない。俺は、腹の奥での絶頂を最初に教えられたんだ。これをいじっても、足りないんだ」
「じゃあ、練習だ」
わざわざ、俺をマクルスの膝に座らせて、後ろから、俺の一物を握る。
俺がやっても、足りない感じだった。だけど、マクルスが握ってしごくと、それがいい。のけ反ると、背中にマクルスの胸を感じる。耳元に、マクルスの息がかかって、変な感じになる。
「硬くなってきた」
「ん、でも、やっぱり」
どうしても、腹の奥が欲しくなる。つい、指を蕾に突っ込んだ。
マクルスはすぐ、俺の両手をつかんだ。
「それじゃあ、意味がない」
「だってぇ」
「仕方がない」
ベッド近くの机から、手枷を取り出した。俺の両手を背中に回して、手枷をつけて、仰向けに倒した。
「やぁ!!」
ただの手枷じゃない。妖精封じの手枷だ。何か封じられた感じが気持ち悪い。手枷は鎖で繋がっているから、動くとじゃらじゃらと音をたてる。
「そんなに暴れるんじゃない。痛いことになるじゃないか」
「だってぇ、奥に欲しい!!」
「今日は、これだけだ」
マクルスは、俺に圧し掛かって、口づけしつつ、俺の一物をつかんでしごいた。
もっと強い刺激がほしくて仕方がない。マクルスの手だと嬉しく感じるけど、それだけだ。頭を撫でられ、辛くて泣いて涙を流せば、マクルスが頬を舐めて、としてくれる。
「私のものと当ててみよう」
マクルスの一物と俺の一物がぶつかる。マクルスが気持ち良いと感じるところを俺の一物が当たっている。それは、俺にとっても気持ち良いと感じる部分だ。
「これもいいな」
「そう、なんだ」
マクルスが喜んでいる。それが嬉しい。腹の奥が疼くが、マクルスが喜んでいるのだから、それを我慢する。
だけど、結局、マクルスだけ、白濁を放つ結果となる。俺は堅く反り立ったままだ。
「これで、滑りがよくなるな」
マクルスが白濁を放ったのは、俺の一物にこすりつけるためだ。ずるりとしごく手の滑りがよくなる。
「や、それぇ」
強くつかまれ、しごかれて、俺は声をあげて悶えた。両手が後ろで拘束されているから、何かをつかむとか、そういう抵抗が出来ない。それがさらに、俺を上らせた。
びくっと全身が震えた。俺の一物もびくびくと震えている。それは、マクルスにも伝わる痙攣だ。
俺は一物を気持ちよくされたというのに、結局、腹の奥で絶頂した。白濁が出なかった。
こうなると、もう、どこを触られても、俺は気持ちよく、声をあげてしまう。実際、マクルスが吐く息だけで、俺は声をあげて身もだえた。
「やあ、もう、奥にぃ」
足りない。もっと奥の奥を突いてほしい。泣いて、縋って、とした。だけど、マクルスは冷たい表情で俺を見下ろすだけだ。
「なあ、お願いだからぁ」
どうにか、膝立ちになって、マクルスに縋った。こうなると、もう、辛いだけだ。経験がある。俺が酷い抵抗をして、親父は、今の俺の状態で放置したのだ。拘束され、逃げられないようにして、放置された。俺は家族に聞かれるのも構わず、泣いて訴えたのだ。
「ルキエル、一晩ある」
「ま、まさか」
「一晩、ここだけを可愛がってやる」
ぞっとした。マクルスは、俺の腹の奥を満たさない。体を愛撫くらいはしてくれるだろう。だけど、マクルスは俺の堅いままの一物だけを刺激するつもりだ。
抵抗なんて意味がない。まず、力が違い過ぎる。さらに、さっき、白濁のない絶頂をしてしまった。こうなると、どこを触られても声をあげて身もだえるしかないのだ。
マクルスは、俺の一物を触れるのではなく、口で舐めてきた。
「やあ、そんなことぉ」
舐めて、扱いて、と二つの刺激に俺は腰を浮かした。暴れるから、マクルスは体を使って、俺の下半身の動きを封じた。
ずずずーと、一物の先を吸われた。舌先で舐められ、そんなことされて、俺はまた、呆気なく絶頂してしまう。
今度は、白濁を放った。それをマクルスは口で受け止め、さらに吸って、しごいて、とした。
「もう出ないぃ!!」
嘘だ。まだ出る。俺の一物は元気だ。だけど、腹の奥がどうしても疼いて、苦しかった。もう、これ以上の刺激は、おかしくなりそうだ。
どうにか両腕の拘束を外そうと動かす。だけど、鎖をガシャガシャと音をたてさせ、手首を痛くするだけだった。
手首に手枷がこすって痛い。その痛みが腹の疼きと拮抗した。そこに、一物の刺激が混ざって、とされ、また、白濁を放った。
俺が放った白濁は、吐き出され、俺の一物に塗りこめられた。そして、同じ刺激が続く。一物の先をマクルスは丹念に舐め、吸ってとして、手は一物の根本からしごいた。
「やあ、また、で、出るぅ」
数回、白濁を放つと、それは苦痛になってくる。俺は、抱かれる側だ。こんなに一物を酷使したことがない。白濁は、一物が力なくなるまで放った経験はある。だけど、直接、一物を刺激しての白濁は、それほどの経験ではない。
女を抱いたこともない俺は、一物の刺激による絶頂は、マクルスの手だけだ。自慰では満足できなかったから、それはもう、回数に入らない。
「やあ、腕、自由にぃ」
「もう一度、いけたらにしよう」
ぞっとした。もう一回、絶頂出来るのか? もう、俺の一物は痛い。白濁を放つのが苦痛でしかない。
泣き腫らした目でマクルスを見た。マクルスはもう、作業だ。冷たく俺の一物を見下ろし、手は、どうすれば俺の一物が喜んで白濁を放つか、わかるように動いている。もう、口でなにもしない。
マクルスは指先で俺の一物の先をいじる。その絶妙な力加減に、俺は腰を浮かした。また出る。
全身が汗でまみれた。ただ、一物をいじられているだけだというのに、俺は力つきていた。
「よく出来た」
マクルスは俺の白濁で汚れた手で俺の頬を撫でる。俺は反射で、マクルスの手を舐めた。この手を綺麗にしなくちゃいけない。
マクルスは俺が舐めやすいように、わざわざ、手を差し出してくれた。俺は仰向けになったまま、両手も拘束されたまま、マクルスの手を丹念に舐めて、綺麗にした。
俺の唾液だけとなったマクルスの手。マクルスはまた、俺の頬を撫でてくれた。
「ルキエルは、よくわかっているな。いい子だ」
「ん、綺麗になった、うん」
マクルスは俺の口に指をいれる。俺は反射でそれを舐めて、吸った。
「もっと太いのを舐めるか?」
「ん、舐める、からぁ」
俺は両手の拘束を鳴らした。鎖の音を聞いて、マクルスは、やっと、俺の両腕の拘束を解いてくれた。
やっと両腕が自由になれば、俺はマクルスの一物を口にした。
「上手だな、ルキエル」
マクルスは熱い息をはいて、俺の頭をつかんで、耳を撫でて、と俺が与える刺激に反応した。見上げれば、マクルスは、何かに耐えるように、表情を苦しくしていた。
俺とは違う顔だ。俺は喜んで、苦痛に歪めて、とした顔をしている。女の顔をしている。
マクルスは男だ。しかも、怖い男だ。暗く笑うと、俺は恐怖を感じる。だけど、腹の奥は、それを見て喜んでいる。いつも、その顔で、俺を蹂躙しているからだ。
「ん、出る」
本当に出た。マクルスの一物から、とんでもない白濁が放たれた。喉の奥にまで放たれた白濁に、俺は思わず、マクルスの一物を口から出してしまう。
決して、美味しいものではない。マクルスが出す白濁は、妖精憑きにとっては、麻薬のようなものだ。口の中で味わうだけで、変な感じになる。
「ルキエル、ダメだ!!」
マクルスは慌てて、俺の口からマクルスの白濁を吐かせようとした。
だけど、それを飲み込みたい衝動が強く出た。俺は音をたてて飲み込んだ。
「んああああああーーーーーー」
とんでもない感触が、臓腑全てを刺激した。
「ほら、水を飲みなさい!!」
マクルスはすぐに水を飲ませてくれる。そうやって、飲み込んだマクルスの白濁を薄めるのだ。だけど、腹の奥が熱い。水を飲んでも、白濁が通った後の器官が発熱したようだ。
しばらくして、腹の奥底から熱くなった。
「ここ、疼く。お願いぃ」
腹を抱えて蹲りながら、マクルスの一物をつかむ。我慢出来なかった。
「我慢しなさい。今日は、ここしかしない」
だけど、俺の一物はもう、元気がない。それ以上の刺激を求めて、体の奥が強く疼いた。
生唾を飲み込むマクルス。あんただって、本当は、俺の蕾の奥に一物を打ち付けたいくせに。
俺はマクルスに口づけして、マクルスの堅い一物をつかんだ。
「ほら、こんなにはち切れそうだ」
「今日は、しない」
「けど、俺は欲しい!!」
「今日は我慢しなさい」
マクルスは俺を強く抱きしめてくれた。俺はマクルスの胸に顔を埋める。
懐かしい過去を思い出した。ガキの頃、マクルスのこの胸に顔を埋めるようにして抱っこしてもらった。マクルスの気まぐれで、抱っこして、色々な所を連れて行ってもらった。
そんなことを思い出すと、自然と、体は落ち着いた。あんなに強い衝動も、マクルスの胸に顔を埋めると、眠気となった。
「ルキエル、今日のことは、覚えておきなさい」
「ん、わかった」
あんなに執拗な刺激、忘れられるはずがない。
マクルスにされたことをちょっと思い出すだけで、俺の一物は反応する。元気にはならないが、ぴくぴくと動いた。
ここ、最初の頃は、俺のことを嫌ってたんだよな。伯爵マクルスを堕落させた男、なんて見られていた。実際、俺は貴族の娼夫でもある。マクルスと閨事して、その見返りに、珍しい道具を俺は受け取っていた。
マクルスのトコには、道具を収蔵する倉庫まである。マクルスの死んだ父親が趣味で、壊れた道具を集めていたという。マクルスには、そんな趣味はないので、処分する話が出ていた。魔道具と魔法具は壊れても、修理が出来ない。持っていても、負債でしかないのだ。
俺は、魔道具や魔法具を修理できるから、壊れた道具を引き取って、直して、それなりに遊んだら、さっさと手放している。道具に興味があるといっても、玩具をいじって遊んでいるだけだ。直った道具には興味ない。
そういう関係なんだが、最近は、皆、生暖かく俺とマクルスの関係を見守っている。わざわざ、俺とマクルスを二人っきりにしたり、気を使っているのだ。
昔は、俺は貧民、マクルスは伯爵、と言って、俺、殴られたんだけどなー。それからは、きちんと俺は身の程をわきまえるようにしている。
今日はいつもの遊びで来ただけだ。マクルスが迎えに寄越した馬車に乗って、屋敷に来て、使用人に案内されている。
「今日はオクトは?」
「学校に行ってます」
「そうなんだ」
話題なんて、マクルスの養子オクトくらいだ。それだけで、俺と使用人の会話は途切れる。出来た使用人は、余計な会話をしない。だから、間違った対応ではないんだ。
俺はただ、俺への対応がすっかり変わってしまったから、その理由を知りたかっただけだ。何かあったのだろう。
案内されたのは、食堂だ。マクルスと一緒に食事をするんだな。いつもの席に、俺は座らされる。マクルスはしばらくして、やってきた。
「待たせたな」
「俺を待たせるのはいいんだよ。使用人たちが困るだろう。あんたが食べないと、使用人たちは食事も出来ない」
こういうのは、主人が先なんだ。主人が先にすませろ、と言わないと、使用人たちは食事もとれないのだ。
「きちんと、先にとるように言ってる。まとめて置いていい」
全ての皿が机に並べられ、給仕はいなくなった。
「今日は食べさせてくれないのか?」
「えー、いいの? 行儀悪いって、叱られちゃうよ」
「ルキエルを叱る奴はいない。いたら、教えなさい。私が叱っておく」
「そんな、甘やかすなよ。俺は貧民なんだから」
「そんなの関係ない。さあ、食べさせてくれ」
結局、力づくだ。マクルスは俺を片腕で抱きあげ、膝に座らせるのだ。
妖精憑きは尽くすのが大好きだ。俺にとって、マクルスは特別だ。幼い頃の執着が歪んで、今も続いている。
普段は、衝動は起きないが、マクルス相手には、この衝動が抑えられない。うれしくなって、マクルスの口に食事を持っていく。
「熱くない?」
「ちょうどいい」
「大きすぎない?」
「私には、これくらいだな。ルキエルは、もう少し小さいほうがいいだろう」
「俺だって、これくらいの大きさ、食べられるよ」
「こんな可愛い口でか」
マクルスはなぞるように俺の口に触れる。そのまま、勢いで、俺の口にマクルスの指が挿入される。歯茎をなぞられ、としていると、俺は食事どころではなくなる。マクルスの指の形を舌で感じるだけで、体が熱くなる。つい、マルクスの胸に顔を埋めてしまう。
「次は、私が食べさせてやろう」
「う、うん」
普段は礼儀だ行儀だ、と煩いマクルスが、料理を手掴みで、俺の口に運ぶ。そうすると、どうしても、マクルスの手が汚れる。それを俺はつい、舐めてしまう。
「いい子だ」
誉めるマクルス。そうやって、これまで付き合った女に、金で買った女にさせていたんだ。馴れている。その過去を見て、だけど、俺は喜んでしまう。今、この瞬間、これをやっているのは俺だ。他の誰でもない。
丹念にマクルスの手を舐め、綺麗になると、次は、マクルスに口づけする。深く、唾液を要求する。マクルスも、それを与えてくれる。嬉しい。
しばらくして、俺は口づけをやめ、マクルスの胸に顔を埋める。
「腹は満たされたか?」
「一杯だ。もう、十分だ」
「じゃあ、部屋に行こう」
「あ、歩けるよ」
「逃げるかもしれないだろう」
「逃げないから」
「いいこだから、大人しくしなさい」
誤魔化すように口づけされてしまえば、俺は言いなりだ。
マクルスは俺を片腕で軽々と抱き上げる。そこのところは、昔と変わらない。俺も軽いからな。
こうやって、抱き上げられるのが、俺は好きだ。ちょっと前までは、俺を女のように両腕で抱き上げていた。ところが、最近は片腕で、子どものように抱き上げてくれる。マクルスは、それを顔色一つ変えずにしてくれる。
無理させているとわかっているが、マクルスが平気そうなので、それに甘えた。ガキの頃、こうしてもらえるのが好きだった。
すっかり大きくなったけど、今も、こうしてもらうのが好きだ。この瞬間だけ、ガキの頃に戻る。体の奥の衝動もどこかに消えてしまう。
だけど、マクルスはそんな綺麗な関係を求めていない。いつもの通り、寝室に連れ込まれた。
どんなに取り払っても、妖精を狂わせる香の残り香を感じる。もう、この部屋に入っただけで、俺の衝動は呼び覚まされる。
ただの人にはわからないだろう。マクルスは平然としている。こんなに香がしみ込むようなこと、何のためにやった? 意味もなく、俺は嫉妬心が起こる。
わかっているのだ。マクルスはただ、香の吸引をしているから、部屋にそれがうつってしまうのだ。香を使って、この部屋で、子飼いの妖精憑きに何かしているわけではない。俺の子どもじみた嫉妬心だ。マクルスを独り占めにしたいだけだ。
俺はどうしてもマクルスから離れたくない。だけど、マクルスは俺をベッドに下ろしてしまう。
「ほら、今日は、ここで気持ちよくなることを覚えよう」
マクルスは着衣の上から、俺の一物に触れる。
「今日は、あんたを気持ちよくさせるつもりだったんだが」
それは、俺も気持ちよくなることだ。想像しただけで、腹の奥が疼いた。マクルスの白濁が欲しい。
親父のは、あの剛直を体は求める。腹の奥底まで届く長さと太さに、体はもう病みつきだ。
マクルスのは妖精憑きの本能だ。吐き出される白濁が、体の中までマクルスに染められるようで、嬉しいのだ。気を付けないと、俺は無意識にマクルスに匂い付けしてしまう。
マクルスが触れるからか、すぐに俺の一物は固くなる。それをマクルスは冷たく見下ろす。
「すぐに固くなるな。これなら、出来るだろう」
「そんな簡単に出来るなら、苦労しない。俺は、腹の奥での絶頂を最初に教えられたんだ。これをいじっても、足りないんだ」
「じゃあ、練習だ」
わざわざ、俺をマクルスの膝に座らせて、後ろから、俺の一物を握る。
俺がやっても、足りない感じだった。だけど、マクルスが握ってしごくと、それがいい。のけ反ると、背中にマクルスの胸を感じる。耳元に、マクルスの息がかかって、変な感じになる。
「硬くなってきた」
「ん、でも、やっぱり」
どうしても、腹の奥が欲しくなる。つい、指を蕾に突っ込んだ。
マクルスはすぐ、俺の両手をつかんだ。
「それじゃあ、意味がない」
「だってぇ」
「仕方がない」
ベッド近くの机から、手枷を取り出した。俺の両手を背中に回して、手枷をつけて、仰向けに倒した。
「やぁ!!」
ただの手枷じゃない。妖精封じの手枷だ。何か封じられた感じが気持ち悪い。手枷は鎖で繋がっているから、動くとじゃらじゃらと音をたてる。
「そんなに暴れるんじゃない。痛いことになるじゃないか」
「だってぇ、奥に欲しい!!」
「今日は、これだけだ」
マクルスは、俺に圧し掛かって、口づけしつつ、俺の一物をつかんでしごいた。
もっと強い刺激がほしくて仕方がない。マクルスの手だと嬉しく感じるけど、それだけだ。頭を撫でられ、辛くて泣いて涙を流せば、マクルスが頬を舐めて、としてくれる。
「私のものと当ててみよう」
マクルスの一物と俺の一物がぶつかる。マクルスが気持ち良いと感じるところを俺の一物が当たっている。それは、俺にとっても気持ち良いと感じる部分だ。
「これもいいな」
「そう、なんだ」
マクルスが喜んでいる。それが嬉しい。腹の奥が疼くが、マクルスが喜んでいるのだから、それを我慢する。
だけど、結局、マクルスだけ、白濁を放つ結果となる。俺は堅く反り立ったままだ。
「これで、滑りがよくなるな」
マクルスが白濁を放ったのは、俺の一物にこすりつけるためだ。ずるりとしごく手の滑りがよくなる。
「や、それぇ」
強くつかまれ、しごかれて、俺は声をあげて悶えた。両手が後ろで拘束されているから、何かをつかむとか、そういう抵抗が出来ない。それがさらに、俺を上らせた。
びくっと全身が震えた。俺の一物もびくびくと震えている。それは、マクルスにも伝わる痙攣だ。
俺は一物を気持ちよくされたというのに、結局、腹の奥で絶頂した。白濁が出なかった。
こうなると、もう、どこを触られても、俺は気持ちよく、声をあげてしまう。実際、マクルスが吐く息だけで、俺は声をあげて身もだえた。
「やあ、もう、奥にぃ」
足りない。もっと奥の奥を突いてほしい。泣いて、縋って、とした。だけど、マクルスは冷たい表情で俺を見下ろすだけだ。
「なあ、お願いだからぁ」
どうにか、膝立ちになって、マクルスに縋った。こうなると、もう、辛いだけだ。経験がある。俺が酷い抵抗をして、親父は、今の俺の状態で放置したのだ。拘束され、逃げられないようにして、放置された。俺は家族に聞かれるのも構わず、泣いて訴えたのだ。
「ルキエル、一晩ある」
「ま、まさか」
「一晩、ここだけを可愛がってやる」
ぞっとした。マクルスは、俺の腹の奥を満たさない。体を愛撫くらいはしてくれるだろう。だけど、マクルスは俺の堅いままの一物だけを刺激するつもりだ。
抵抗なんて意味がない。まず、力が違い過ぎる。さらに、さっき、白濁のない絶頂をしてしまった。こうなると、どこを触られても声をあげて身もだえるしかないのだ。
マクルスは、俺の一物を触れるのではなく、口で舐めてきた。
「やあ、そんなことぉ」
舐めて、扱いて、と二つの刺激に俺は腰を浮かした。暴れるから、マクルスは体を使って、俺の下半身の動きを封じた。
ずずずーと、一物の先を吸われた。舌先で舐められ、そんなことされて、俺はまた、呆気なく絶頂してしまう。
今度は、白濁を放った。それをマクルスは口で受け止め、さらに吸って、しごいて、とした。
「もう出ないぃ!!」
嘘だ。まだ出る。俺の一物は元気だ。だけど、腹の奥がどうしても疼いて、苦しかった。もう、これ以上の刺激は、おかしくなりそうだ。
どうにか両腕の拘束を外そうと動かす。だけど、鎖をガシャガシャと音をたてさせ、手首を痛くするだけだった。
手首に手枷がこすって痛い。その痛みが腹の疼きと拮抗した。そこに、一物の刺激が混ざって、とされ、また、白濁を放った。
俺が放った白濁は、吐き出され、俺の一物に塗りこめられた。そして、同じ刺激が続く。一物の先をマクルスは丹念に舐め、吸ってとして、手は一物の根本からしごいた。
「やあ、また、で、出るぅ」
数回、白濁を放つと、それは苦痛になってくる。俺は、抱かれる側だ。こんなに一物を酷使したことがない。白濁は、一物が力なくなるまで放った経験はある。だけど、直接、一物を刺激しての白濁は、それほどの経験ではない。
女を抱いたこともない俺は、一物の刺激による絶頂は、マクルスの手だけだ。自慰では満足できなかったから、それはもう、回数に入らない。
「やあ、腕、自由にぃ」
「もう一度、いけたらにしよう」
ぞっとした。もう一回、絶頂出来るのか? もう、俺の一物は痛い。白濁を放つのが苦痛でしかない。
泣き腫らした目でマクルスを見た。マクルスはもう、作業だ。冷たく俺の一物を見下ろし、手は、どうすれば俺の一物が喜んで白濁を放つか、わかるように動いている。もう、口でなにもしない。
マクルスは指先で俺の一物の先をいじる。その絶妙な力加減に、俺は腰を浮かした。また出る。
全身が汗でまみれた。ただ、一物をいじられているだけだというのに、俺は力つきていた。
「よく出来た」
マクルスは俺の白濁で汚れた手で俺の頬を撫でる。俺は反射で、マクルスの手を舐めた。この手を綺麗にしなくちゃいけない。
マクルスは俺が舐めやすいように、わざわざ、手を差し出してくれた。俺は仰向けになったまま、両手も拘束されたまま、マクルスの手を丹念に舐めて、綺麗にした。
俺の唾液だけとなったマクルスの手。マクルスはまた、俺の頬を撫でてくれた。
「ルキエルは、よくわかっているな。いい子だ」
「ん、綺麗になった、うん」
マクルスは俺の口に指をいれる。俺は反射でそれを舐めて、吸った。
「もっと太いのを舐めるか?」
「ん、舐める、からぁ」
俺は両手の拘束を鳴らした。鎖の音を聞いて、マクルスは、やっと、俺の両腕の拘束を解いてくれた。
やっと両腕が自由になれば、俺はマクルスの一物を口にした。
「上手だな、ルキエル」
マクルスは熱い息をはいて、俺の頭をつかんで、耳を撫でて、と俺が与える刺激に反応した。見上げれば、マクルスは、何かに耐えるように、表情を苦しくしていた。
俺とは違う顔だ。俺は喜んで、苦痛に歪めて、とした顔をしている。女の顔をしている。
マクルスは男だ。しかも、怖い男だ。暗く笑うと、俺は恐怖を感じる。だけど、腹の奥は、それを見て喜んでいる。いつも、その顔で、俺を蹂躙しているからだ。
「ん、出る」
本当に出た。マクルスの一物から、とんでもない白濁が放たれた。喉の奥にまで放たれた白濁に、俺は思わず、マクルスの一物を口から出してしまう。
決して、美味しいものではない。マクルスが出す白濁は、妖精憑きにとっては、麻薬のようなものだ。口の中で味わうだけで、変な感じになる。
「ルキエル、ダメだ!!」
マクルスは慌てて、俺の口からマクルスの白濁を吐かせようとした。
だけど、それを飲み込みたい衝動が強く出た。俺は音をたてて飲み込んだ。
「んああああああーーーーーー」
とんでもない感触が、臓腑全てを刺激した。
「ほら、水を飲みなさい!!」
マクルスはすぐに水を飲ませてくれる。そうやって、飲み込んだマクルスの白濁を薄めるのだ。だけど、腹の奥が熱い。水を飲んでも、白濁が通った後の器官が発熱したようだ。
しばらくして、腹の奥底から熱くなった。
「ここ、疼く。お願いぃ」
腹を抱えて蹲りながら、マクルスの一物をつかむ。我慢出来なかった。
「我慢しなさい。今日は、ここしかしない」
だけど、俺の一物はもう、元気がない。それ以上の刺激を求めて、体の奥が強く疼いた。
生唾を飲み込むマクルス。あんただって、本当は、俺の蕾の奥に一物を打ち付けたいくせに。
俺はマクルスに口づけして、マクルスの堅い一物をつかんだ。
「ほら、こんなにはち切れそうだ」
「今日は、しない」
「けど、俺は欲しい!!」
「今日は我慢しなさい」
マクルスは俺を強く抱きしめてくれた。俺はマクルスの胸に顔を埋める。
懐かしい過去を思い出した。ガキの頃、マクルスのこの胸に顔を埋めるようにして抱っこしてもらった。マクルスの気まぐれで、抱っこして、色々な所を連れて行ってもらった。
そんなことを思い出すと、自然と、体は落ち着いた。あんなに強い衝動も、マクルスの胸に顔を埋めると、眠気となった。
「ルキエル、今日のことは、覚えておきなさい」
「ん、わかった」
あんなに執拗な刺激、忘れられるはずがない。
マクルスにされたことをちょっと思い出すだけで、俺の一物は反応する。元気にはならないが、ぴくぴくと動いた。
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